そのまん中辺りを生きる | 彼は彼で、必死で生きてる           

彼は彼で、必死で生きてる           

良いも悪いも善も悪も
優れているも劣っているも
社会や時代が引っ張った
一本の線の上か下か。あるいは右か左か。

静かに目や耳を澄ませた時
見えてくるもの聞こえてくるものって
何なのだろう?

たとえば物があふれれば、

広告です、宣伝です、営業です、と
販売、購買活動が盛んになって、

人間関係の中心に
「物」が大きく入り込んでくる。

いろんな物を与えてくれる人が、良い人だったり、
心の広い人だったり。

光と影。

ビジネス、物、お金、に光が当たりすぎれば、
静かに物も言わずに自分を支えてくれている人に
気づくことができなくなってしまう。

支えてくれていることに気づけなくなってしまえば、
人の心は離れて行ってしまう。

魔物は天界に住む。

眩しすぎる光は、
大切なものを視界から奪っていく。
見えなくなった物は、やがて存在しなくなる。


心、心と叫びすぎれば、
現実の世の中の仕組みから遠ざかってしまう。

肉食獣は肉を食い、
草食動物は草を食う。

人は、美しさや便利さや、必要を求めて、
今ある現実社会を生きていく。
美しい心だけで
すべての瞬間を乗り越えていくことはできない。




必要な物を買う。
必要でないものも買う。
心動かされるものを買う。
幸せな気分になれそうなものを買う。

そして

自分を救えそうなものを手に入れようとする。
人を救えそうなものを手に入れようとする。

生きるために、
一握りの米が必要なこともある。

生きるために、
輝く宝石が必要なこともある。

生きるために、
話を聞いてくれる人が必要なこともある。

生きるために、
最良の方法を教えてくれる人が必要なこともある。

様々な瞬間。様々な状況。様々な人々。
悪い人の中にある良い点。
良い人の中にある悪い点。
悪い状況の中にある良い状況。
良い状況中にある悪い状況。

 陰の中に陽あり。陽の中に陰あり。

自分とたくさんの人の幸せを考えつつ、
両極端にならずに、
そのまん中辺りを歩めれば
いいのかもしれない。

そんなことを思う窓の外に、雪ちらちら・・・。