勝谷誠彦氏「不倫なんかどうだっていい」発言は、一連のストーリーではカットされる稚拙意見となります | 作家養成塾『遊房』の公式ブログ 「めざせ!公募小説新人賞」門座右京監修

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勝谷誠彦氏「不倫なんかどうだっていい」…山尾志桜里議員の離党に疑問

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170916-00000118-dal-ent

 

勝谷氏は山尾議員が離党したことについて「これね、選挙区の人たちから大変な数の負託をもらってるわけですよ。やらないかんことはいっぱいあるわけです。いいじゃん、不倫なんかどうだっていい。おかしいよ」と離党となった判断に首をかしげた。

 

さて、塾生のみなさんに考えていただきたいのは、

 

発言の前提に何があるか

 

ということです。

 

もう少しいいますと、不倫の是非論と代議士としての職責のどちらを優先して、この発言になっているかを理解いただきたいわけです。

 

不倫なんてどうでもいいというのは、お前は代議士で選挙民から付託されていて、そちらに傾注すべきである、という前提であるのはわかりますね。

 

つまりこのいいかたは、不倫をする以前に、仮にという話で議員の職責を問われ、不倫をする時間があるなら、もっと職責に傾注しないと、選挙民から付託された意味がない。

 

という時点の話で、いざ、不倫を犯した議員に、不倫なんてどうだっていい、という発言は、不倫をしてもいいが、本来の職責をもっと果たせ、という意見になってしまっている、ということに、恐らくこの人も自覚できていないのでしょう。

 

このレベルの方の話に、わざわざ糾弾する価値はないと思いますから、それはそれとしてですが、塾生のみなさんにいいたいのは、その発言がどの時点で起こっているかを把握して書かないと、誰も共感してくれないというところに気づいてほしいわけです。

 

とりわけ作家修行中のみなさんは、当然のことながら主人公に肩入れして書いていくことになりますね。

 

主人公がこの議員だったとして、不倫をしでかしてしまった主人公に、こういうアドバイスをされたとして、それもそうだよね、不倫は悪かったけれどこれからは職責をまっとうするわ、といったとして、それは読者共感されるかを考えていただきたいわけです。

 

まず無理ですね。

 

この場合、アドバイスする人間は、たとえば宮本武蔵で言えば沢庵和尚ということになりますが、沢庵和尚の言を聞き入れ、主人公は成長していくわけで、主人公の味方です。

 

この人はどちらの立場をとっているんでしょうね。

 

明らかに沢庵和尚の立場ではなく、敵対勢力です。

不倫はどうでもいいというのは、不倫はOKであり、ということですから、これでは敵対勢力として叩き潰すこともできないわけで、こういう登場人物はストーリー上では明らかに不要ということになります。