データからみえてくる発想の手がかり。固定概念、既成概念の呪縛から脱出するために。 | 作家養成塾『遊房』の公式ブログ 「めざせ!公募小説新人賞」門座右京監修

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ちょっと興味深い記事がありました。


(1)福島に暮らしていた人のうち、どれくらいの割合の人が震災によって、現在県外で暮らしているか? 
(2)直近(2015年11月)の福島の有効求人倍率は、都道府県別で全国第何位か? 
(3)3・11後の福島では「中絶や流産が増えた」「離婚率が上がった」「合計特殊出生率が下がった」のうち、どれが正しい? 

 答えは、
(1)約2・2%
(2)4位
(3)出生率のみ正しい

というものです。

この上記のデータを受けて、以下のように分析している人がいます。

福島は、過度に固定観念(=ステレオタイプ)化された中で語られています。福島は、「避難」「賠償」「除染」「原発」「放射線」「子どもたち」という6つのキーワードとしばしば結び付けられますし、逆にそれ以外と結び付けられて語られることは少ない。

と綴っています。

つまりここでいいたいことは、固定概念とか既成概念を、そのまま受け止めては、発想のためには何の効果も生まれないということなんですね。

原発を擁護するわけではありませんが、今、原発が目の敵にされているのは、福島での地震による原発事故に絡んでいます。
が、原発が推進された時代は、石油があと30年で枯渇するといわれた時代が背景にあります。
その30年で枯渇する石油は、今、150年分の埋蔵量があるともいわれています。

計算ミスではなく、石油の採掘技術が驚異的に進歩したおかげで、本来、とれないだろうとされていた、地球の中心部にある石油も掘削可能になったからで、言い換えれば150年したら、石油に代わるエネルギーは当然も止められますし、そのとき原発は再度浮上してくる可能性も十分にあるわけですね。

もっといえば、すべての石油資源を、このまますべて使い切ってもいいんですか?ということも、本来なら考えるべきであり、原発はある意味、現状では代替エネルギーが確保されない今、考える余地を残しておく必要はあるということになります。

ならば、なぜ、人間は「反対」という前に、安全な原発システムを開発しようとしないのか、ということを、研究したり語り合ったりしないのか、ということなんですね。

賛成反対というのは、最終的な決断において必要なものですが、賛成反対の前に、なぜ、人は原発の安全性能を高める技術革新に取り組もうとしないのか、ということなんです。

憲法改正問題も然りです。

攻撃されたらどうする。戦うか、戦わないで奴隷になるか。という選択の前に、なぜ、攻撃されてもびくともしない、防空壕を作らないのか、という発想をしないのか、ということなんです。

以前にも書きましたが、国立競技場を巨大な防空壕にできるなら、攻められても反撃できる兵士をそこから派遣できるし、もっといえば、日本列島を成層圏まで伸びたバリケードを作れるなら、兵器を作ることなく、戦争法案を押し通すことなく、びくともしない要塞国家が生まれるはずです。

永世中立国のスイスは戦争反対から端を発して中立国をいっているわけではなく、国民全員が兵士であり、どこの国にも即座に派兵できる傭兵大国であり、戦争反対国ではありません。

本当に戦争反対を唱えるなら、どんな攻撃にもびくともしない、要塞国家を作れば済む話です。

賛成反対は、小泉政権の名残で、郵政民営化賛成か反対か、反対者はすべて小泉の敵である。
このことばに騙されてのってしまったの結果、賛成反対だけで、発想のかけらもない民間郵便局が出現し、詐欺おばさんまで生み出したわけです。

前にも書きました。
「なるほど」では進歩はありません。
「どうして」という疑問をたえず持って、作品の発想をしていってください。