読者共感ということについて考えてみる/公募小説、新人賞突破のアドバイス | 作家養成塾『遊房』の公式ブログ 「めざせ!公募小説新人賞」門座右京監修

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こんな記事がありました。

支持率さらに下落 民主党内に手詰まり感も
(日テレNEWS24 - 05月16日 20:43)

 14~16日にNNNが行った世論調査によると、鳩山内閣の支持率は初めて3割を割り込んだ先月よりさらに7.2ポイント下落して21.4%となった。民主党内には手詰まり感が充満している。政治部・青山和弘記者が報告する。
 世論調査によると、鳩山内閣を「支持する」と答えた人は21.4%(前回比7.2ポイント減)、「支持しない」と答えた人は65.6%(同8.1ポイント増)だった。また、政党支持率では「民主党」の23.4%(前回比4.0ポイント減)に対して「自民党」が26.0%(同1.7ポイント増)と、政権交代以来初めて自民党が上回った。民主党のある参議院議員は「このままでは、参議院議員選挙の候補者は皆道連れで沈没だ」と悲鳴を上げている。
 内閣を支持しない理由としては「リーダーシップがないから」がダントツのトップで、鳩山首相の指導力への失望感が大きいようだ。アメリカ軍普天間基地(沖縄・宜野湾市)の移設問題では、公言していた沖縄県外移設のみならず、今月末の決着も事実上断念に追い込まれるなど、首相発言の信頼性は大きく揺らいでいる。また、民主党・小沢幹事長が15日、東京地検から3度目の事情聴取を受けたが、政治とカネの問題もけじめがつかないまま尾を引いている。
 鳩山首相周辺は、「方策が見つからない。仕方がない」とあきらめ顔だ。民主党内では、国民の期待と信頼を失い、鳩山首相や小沢幹事長に辞任を求めるわけでもなく、ただただ手詰まり感が充満している。

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民主党の支持が下落しようが、自民党の支持が低迷しようが、第三極という新党が、微々たる支持に浮かれようが、あまり態勢に影響はないといっていいんじゃないでしょうか。

さて、今回はこの「支持」あるいは「支持率」ということから、少しお題をいただき、「読者共感」という、公募作品が審査のテーブルに載るかどうかの、まさにキーワードのような部分でのお話をしておきたいと思います。

読者共感というのは、まさしく政党支持と同じで、この政党は共感できるという意味と同じですから、読者共感ということを読者支持というように置き換えてもよろしいかと思います。

では読者に支持される、ということはどういうことかということです。

難しくいえば、発信者と受信者の一元化。
平たくいえば、作者と読者の意識の共有。

ということでしょうか。

この考え、すごくわかる。

それが作者を発信源として、読者が受け止められるキャパシティにあるから、そこに作者と読者の一体感というか、共通感が生まれるわけですね。

政党というのは、本来、作者であるリーダー、民主党でいえば鳩山というおじさんが、かあちゃんからもらったお小遣いで、民主党を作ったわけですね。

こういう意識で私はいるんだけれど、共感できる人、集まれ。に従ったはずで、民主党という部分に関していえば、参加者は原則的に共感しているわけです。

もちろん、最近の代議士や議員というのは、自民党がそうであるように、このままじゃ自分は落選するかもしれないから、ここを抜け出して。もっともらしいことをいえば、うまくいけばアホな国民を騙せるかもしれない。という意識で、離党しているわけで、党に対する共感というより、自分の都合本意で共感を装ってきた代償が、崩壊につながっているわけですね。

つまり打算が働くわけです。

が、作者と読者という関係は、この打算が入り込む余地がないんですね。

政党そのものは、打算で大きく人が増えていくかもしれませんが、一時的にせよ、打算抜きで共感してくれた、読者のような有権者が、なんとか民主党で国を建て直してよという、期待が支持になったにもかかわらず、方向がぶれているから、結果として共感を得られなくなった。

ということは、次の作品である参議院選挙では、たぶん読者共感と同じ政党支持は亡くなるでしょうから、壊滅状態になることも予想されますね。

民主党がだめになったのも、自民党が低迷しているのも、歴然としているのは、彼らの政党そのものが、作者が発表する書籍と同じなんですね。

たとえば、最近はぱっとしなくなったけれど、浅田次郎先生という作家は、ひとつのポリシーというか、発信元として、ひとつのアイディンティティをお持ちのような気がするんですね。

つまり、一冊1000円の本を出版したとする。
するとそこには、1000円分、きっちり泣かして差し上げますよ。という意識が、ストーリーを通じて受け止められるから、お得感があるわけです。

だったら買おう。ということになって、浅田次郎先生の本は、安定して売れるということになる。

が、民主党は先の選挙では、気持いいほど泣かせてくれたのに、今度の選挙では下手な漫才師以下の芸しかできないから、新宿ルミネのヨシモトにいくのはやめよう、となる公算が高いということなんですね。

作者と読者の関係と、政党支持は同じなんだけれど、彼らには決定的な誤解がある。
何か。
政党が大きくなったこと、イコール、支持率と思い込んでいるということです。

本でもそうだけれど、出版され、最初は飛ぶように売れていた、浅田先生の本が売れなくなったとすれば、最初は安定したあの先生の作品だから、そう外れはないと思って買った読者が、「なんじゃこりゃ」ろいう駄作だったため、あんな本は買うな、というブーイングがでる。
それが売れなくなる状態なんだけれど、政党は議員数が減っていないから、今でも支持されていると錯覚していることが、この現象を生んでいるんですね。

選挙でないと議員数が変わらない。
ということが、今の政党をして、信頼されなくなったわけですから、この際、1パーセントダウンしたら、所属議員の何人かにやめていただくというシステムでもとったらどうなんでしょうね。

議員数を減らしたから、追加選挙をするというのではなく、次の選挙までは欠員のままでやるわけです。
たぶんですが、1年で、政党は消滅してしまうんじゃないかと思っています。

多くの公募受賞者が輩出されましたが、ほとんどのかたは、一発屋で終わっています。

みなさんもまかり間違って、公募入選があったとしても、その一発屋、泡沫作家の一人になる可能性は高く、私のように40年も、物書きで飯を食うレベルにはならない方のほうが多いはずです。

なぜか。
公募受賞作に持っていけた書き手の意欲が、次回作以降に持続できないからです。

政党も同じです。
圧倒的な支持を、持続させないできた結果でいえば、民主党は一発屋作家。ならぬ一発屋政党だし、自民党は多少売れていたけれど、安定に酔いしれて、自己研鑽できなくなった中堅作家の末路というところでしょうか。