間違って籠に入れてしまったワイン、滅多に飲まない甘口である。ドメーヌ・ジョルジュ・ブリュネのご子息ニコラのワインである。父親は亡くなったのであろう、ドメーヌの名前も変わってしまった。

 

ヴーヴレはスティル・ワインと泡もあるがアペラシヨンはいずれもヴーヴレ、法令上ではヴーヴレ・ムスーと同じくペティヤンがある。エチケットにヴィンテージの記載は無いがノン・ヴィンテージのワインではない。こんな場合はブションを確認すればすぐわかる。

ちょっと分かり辛いが「2015」が読み取れる。

 

エチケットのヴィンテージとブションのヴィンテージが異なる場合は多々あることだが、どの場合に於いても正しいヴィンテージはブションのそれである。

 

ヴーヴレの葡萄構成について申し上げるとドメーヌ・二コラ・ブリュネの場合は100%シュナン・ブランであるが法令では次の記載があるが主要な部分をコピーすると

 

 Les vins sont issus des cépages suivants : - cépage principal : chenin B ; - cépage accessoire : orbois B.

 

Règles de proportion à l’exploitation La proportion du cépage orbois B est inférieure ou égale à 5 % de l’encépagement.

 

つまり主要葡萄はシュナン・ブランで5%以下のオルボワ・B を補助葡萄として認められているということ。

 

ではオルボワとは何ぞや? 拙ブログでは何度か説明したはずだがフランスのワイン法は葡萄の正式名称ではなくフランスで使われるシノニムを使っている訳であり、オルボワの正式名称は「Arbois Blanc」アルボワ・ブランである。

 

ジュラのワインでアペラシヨン・アルボワというのがあるので敢えてこのオルボワというシノニムを法令に用いているのかも知れない。詳しくは拙ブログのこちら をご覧あれ。

 

但し現在はアルボワ・ブランの母ではなく父親として登録されているのがホイニッシュ・ヴァイスであり、葡萄の親子関係はしょっちゅう変わるというのが現在の状況である。