Mr.Aの部屋
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フレッド・アステア自伝『 Steps in Time 』

 およそ30年前に買い求め、その直後に読んだきりだった伝記(画像・左)と、13年前に購入し、序盤の頁までで投げ出してしまった自伝(同・右)。
 これまで 美術品よろしく綺麗にならんで飾られていただけだった。

 フレッド・アステアのファンだマニアだと高唱しておきながら、なんという体たらくかと自らを叱咤し、この度2冊続けて読破(なんかオオゲサ)。

 

 実在した人物の実際の人生を ほぼ事実のまま記してあるのだから、ワクワクドキドキの面白さはない。しかし 自伝『Steps in Time』は……途中まで気づかなかったが、これは「名訳」なのではと感じた。
 とはいえ、原書を読んだわけでも 英文に精通しているわけでもないので半信半疑で読み進めたが、訳者(篠儀直子さん)のあとがきにこんな文章を見つけて、やはりと頷いたのだ。

「原書を読むとわたしは、内容と文体の両面から、アステアその人を全身に浴び、アステアその人を体験しているような気分にさせられる。(中略) その文体の魅力を日本語に移していくことが、訳者が第一に念頭に置いた課題であった。」

 

このジャンルの本は繰り返し読まれるようなことは少ないと思うし、通して読むことはもうないだろう。
しかし、最後の三段落と一文は、思い出すたびに繰り返し頁を開こうと思っている。

 
〈追〉
馬の話がちょっと多すぎる気がする!

独断的作品紹介3 『 The Gay Divorcee 』

冒頭の「Don't Let It Bother You」でのアステアの“指ダンス”がけっこう好き。
また、同じ曲で船上の舞台で踊らされるシーンで、タップではあるが状況的にタップシューズではないということに忠実に(?)バタバタとした革靴の音にしてあるのが面白い。

RKO期のアステアの作品に対してはストーリーの薄さがよく指摘されるが、このての「勘違いもの」は会話の内容などを入り組ませて練っているのでニヤニヤできる楽しさがあると思う。

アステアとジンジャーがお互いの勘違いを解き“軟禁”からの脱出を画策するシーン、

" I don't care what you did as a boy."(意訳;「あなたにも男の子だった頃があるの?」)

のセリフまわしがとても自然で大好き。ああいう演出はどうやってつけるのだろう?

「A Needle in a Haystack」が「No Strings」に、「Night and Day」が「Cheek to Cheek」に、翌年の『トップ・ハット』で洗練・昇華される。

 

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  • 邦題
    コンチネンタル
  • 公開年
    1934
  • 監督
    マーク・サンドリッチ
  • 製作
    パンドロ・S・バーマン
  • 音楽
    コール・ポーター、コン・コラッド 他
  • 配給
    RKO
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独断的作品紹介2 『 Flying Down to Rio 』

ジンジャー・ロジャースとの共演シリーズの記念すべき第一作。

全体のミュージカルシーンには、美女の顔見せ・脚見せやマスゲーム的な要素がまだまだ残るが、「Flying Down to Rio」で指揮棒を振りながら地上で滑るように踊るアステアがかっこいい。
後のジンジャーとのナンバーに比べると「The Carioca」でのデュオが何故そこまでうけたのか疑問を感じるが、いわゆる「ペアダンスでございます」みたいなクセがなく、愉快に踊る二人の雰囲気がエキゾチックな楽曲と相まって、ということなのかなと想像する。
(二人の役どころが“少しワル”みたいなのもイイ)

タップに関して、「Music Makes Me」で早いステップを繰り返し踏んでみせる(しかも足のアップ!)アステアは実は非常に貴重だ。

 

空中レヴュー時代

 

  • 邦題
    空中レヴュー時代
  • 公開年
    1933
  • 監督
    ソーントン・フリーランド
  • 製作
    ルウ・ブロック
  • 音楽
    ヴィンセント・ユーマンス 他
  • 配給
    RKO
    fred astire,ginger rogers
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