現行法制のポジティブリスト方式は、警察などの司法機関には有効ですが、
軍事に関してはこのような「コレコレはやっても良い」方式では対応できません。
しかし、日本ではこの「ポジティブリスト方式」が根っから染みついてしまっています。
だから、PKO法案など、想定外のことがあるたびに、
法律を継ぎはぎしなければなりません。
北朝鮮の核実験を受けて、アメリカのトランプ大統領は記者団の質問に、
「We will see(そのうちわかる)」
と答えました。
日本ではこの答えをいろいろ憶測しているようですが。
結局、トランプ大統領の言いたいのは
「あんたたちに言う必要はない。」ということではないでしょうか?
安全保障上重大な事柄を、ぶら下がりの記者にいちいち言うわけないでしょう。
北朝鮮情勢の報道で最近、盛んに使われる言葉に「レッドライン」というのがありますが、
アメリカの「レッドライン」などそれこそ、軍事機密です。
敵に、「ここまでなら許してあげるよ」なんていうお人よしがいるでしょうか?
北朝鮮のミサイル発射を事前に察知して、
安倍首相が首相公邸に泊まったことを問題にする向きもあり、
民進党の後藤祐一衆院議員が8月30日の衆院安全保障委員会さも、
得意げにすっぱ抜いていましたが、
日本の防衛システムの制度をひけらかす必要があるのでしょうか?
軍事に関しては、「やってはいけない事だけ決めて」
後は何をやっても良い。
いちいち報告する必要もなければ、民意に媚びる必要もない。
米国のへイリー国連大使は会合冒頭、過去20年以上、何度も対話を図ったにもかかわらず北朝鮮は核・ミサイル開発を続けたと指摘し「もう十分だ」と述べた。「外交的手段は尽きつつある」として「可能な最も強い手段」で北朝鮮に対処すると警告した。
日本の別所浩郎国連大使も「時間を無駄にはできない」と話し、安保理が一致して最大限の圧力をかけるため、新しい制裁決議案を採択するよう求めた。
「時間を無駄に出来ない」まさに、ネガティブリスト方式が必要とされているのです。
安全保障に関して「ポジティブリスト方式」を取っている日本は、
やはり、一国平和主義の「お花畑」なのです。