本日は金沢市に『創業支援事業』について視察にきました。

 

朝から昨夜の富山市を出発し一路、金沢市役所を訪れました。

 

 

 

金沢市は本州にある石川県の県庁所在地です。

江戸時代の面影が残る地区や、美術館、伝統工芸で知られています。

 

人口は46万5千人と町田市と同規模の自治体です。

 

17世紀に造営がはじまった古典的な庭園で有名な『兼六園』や前田利家の居城であった『金沢城』のある歴史深い街です。

 

また通称(マルビー)と呼ばれる『21世紀美術館』もあり、こちらは年間で246万人もの入場者があります。

 

3年前に開通した北陸新幹線のお陰もあり、それまでと比べて2、8倍の流入人口、1000万人の来外者を記録し、外国人も石川県に年間70万人いらしていますが、その半分は金沢市です。

 

大きく町田市と異なるのは姉妹都市を、アメリカのバッファロー市、

ロシアのイルクーツク市、

ブラジルのポルト・アレグレ市、

ベルギーのゲント市、

フランスのナンシー市、

中国の蘇州市、韓国の全州市、など沢山ある点です。

 

そんな金沢市は昔から『物作り』の伝統があり、今でも回転寿司のベルトコンベアーのほとんどはここ金沢市で作られています。

 

物作りの伝統のある金沢市では創業支援事業が進んでいます。

 

金沢市起業支援相談会窓口を設け、市の助成や融資制度を紹介したり、

 

商業活性化アドバイザーを派遣し、商業者の直面する課題を解決したり、

 

起業支援PRプロジェクト『はたらこう課』によってウェブサイトやフリーペーパー、交流イベントを通じ、

起業を目指す人を発掘し、起業家の方々を繋ぎ、さらには既存の金沢市の創業支援スキームにのせることにより、金沢での起業を増やし、地域を活性化させてきています。

 

これにより毎年100人以上、金沢市で起業家を志しています。

 

事業運用上、注意してるのは、フリーペーパー等で紹介するのは、若い起業家の方を中心にしていて、あまりにも企業規模が大きい方は追随しようとする起業家が『自分では無理』と感じてしまうことを配慮し、掲載していないとの事でした。

 

この金沢市の取り組みにより、若手のドレスデザイナーや美容室、イタリア料理店、陶芸家、学生のキャリア支援事業家、

地元野菜を使ったヴィーガン料理家、

金沢初のワインブドウを夫婦で栽培し、ワイナリー家、

耕作放棄地を活用した日本酒づくり、

町家を改装した地ビール醸造家、等々の起業家がうまれ、

 

 

それぞれ詳しく説明を聞くと大変個性的な、ここにしかないような個人経営店が沢山起業されました。

 

まさしく昔から続いている物作りの風土が生きているなと感じました。

 

また金沢は以前から近代的物作りでもある、映像やデザイナーといったクリエイターが集まり意見交換の場となっていました。

 

それらの地域資源を生かし、クリエイター誘致事業として、他県にある会社で金沢にも支店を誘致できた場合、家賃1/4や奨励金として50万円を提供し、誘致活動してきました。

 

これにより金沢には無い、県外や首都圏への幅広いネットワークも活用しています。

 

また地方での起業を考える首都圏等の『起業予備軍』に向けて、情報発信をし誘致活動しています。

 

北陸新幹線によって首都圏と時間的に近くなった事を最大限活用しています。

 

これら取り組みにより、起業相談件数は大幅に増加し、若年層の掘り起こしでも前年度比8%伸びています。

 

これからの課題として、近年、相談が増えてきた、ゲストハウス(民泊)や農業福祉連携といった業態への対応が未整備との事でした。

 

これら課題については国の動向も注視しながら対応していくことが予想されますが、

金沢市では既にコミニティビジネスとして、高齢者支援の観点から買い物代行業や、

空き家管理サービス業、インターナショナルカフェに、市民出資による太陽光発電所など、

通常の業態にとらわれず、新たな起業家が次々と登場し、活躍されているので、

 

先程の課題も解決する日は近いと感じました。

 

町田市ももう少し尖った意見も大切にしていけば新たな時代の先駆け的な事業が産まれるのではないかと感じてしまいました。

 

次はこれより新潟市を目指します!

 

 

こちらもよろしくお願いします。

渡辺げんたろう市政通信↓

http://www.gentaro-w.com/pdf/2017_11.pdf