今回はタックルネタ。

2023年から試作品を作り始め、ようやくこの年末年始に完成をみたロッドです。

ジェノクロス／New紀ノ國リブレイド 65BF

「リブレイド」の由来は「Revers Blade」、つまりワイの「逆刃剣」。大好きな漫画「るろうに剣心」をオマージュして名付けました。

ずっと昔から僕のブログを見てくれている人（←もういない説あり笑）ならこの名前を知っているかもしれません。今から10年以上も前、ベイトフィネスが大ブームの頃にも同名のロッドを製作しておりました。そのリニューアルVer,です。

あの頃のリブレイド・コンセプトをそのまま引き継ぎながらも、近年流行のテクニックである「吊るし」への対応、そして当時からは考えられないほどバリエーション豊かになったロッドビルド用ブランクス/パーツの採用、何よりもこの10年で培ってきた自分のロッドビルディング技術を詰め込み、ここに今復活させた僕のメインウエポンです。

10年前の旧モデルはノースフォークコンポジットのブランクスを採用しており、非常にトルクフルで良かったのですが、如何せん海外製ブランクスは「当たり外れ」が多く、近年の高品質な国産ブランクスで目の肥えてしまった僕には今や使えない代物でした。

特に気になるのはブランクスの「反り」で、また反りがきつい個体ほどスパインも癖の悪いことが多い・・・・。

またノースフォークは確かにトルクフルで良いブランクスですが、近年の国産ブランクスは同レベルのトルクに加えてさらにワンランク軽いんですよね。

そういうこともあって、もうあのブランクスを使う気にはなれませんでした。

ちなみにお金に余裕のできた今となっては、試作品ではなく本気の本チャンロッドを製作する場合には少なくとも同品番のブランクスを３本以上を大人買いし、反りやスパインの具合を確かめて一番「アタリ個体」を採用して組み上げます。なので僕の家の釣り具部屋には「ハズレ個体」と選別されたブランクス在庫が30本ほど眠っています。。。

ジャストエースのあるブランクスが長期間在庫切れになっていた、その犯人は僕です（笑）

欲しい人いたら安く売りますよ。。。

話変わりますが上の写真、2013年の夏もの。20代中頃の僕ですね。場所はどう見ても横利根川の「もっくん水門」。「ボウズ逃れのためにもっくんはここでタコ粘りする」と小馬鹿にされる水門です（笑）

ちなみにこのときのロッドは未だに弟まーやんが使っています。

このリブレイドの最大の特徴はやはりトリガーレス・リールシート。相変わらずACSを削って作っています。

かつてベイトフィネスブームの際にもてはやされたトリガーレス加工ですが、あれは決して一時期の流行だけではなく、確かにその有用性があると僕は思っています。

特に近年流行のBFスモラバの「吊るし」の際など、接近戦の場合。フリッピング気味に撃ち込んだ際にそのままのグリッピングポジションで操作すると、左ハンドルのリールの場合ハンドルにラインが絡むトラブルが時々起きる。そしてそのままハンドルを巻いてしまうと・・・・バサーなら皆この経験ありますよね。。。

こういった際にトリガーレスグリップだとリールを反転させたままキャスト（フリップ）し、瞬時にロッドを返してシェイキングに移行できるため、この一連の動作にストレスが生じません。

ただしオーバーヘッドキャストの場合だけはちょっと注意が必要。

昔「ロッドごと投げてしまう可能性が～」なんてよく言ってましたが、そんな極端なアホはいないにしても、たまにヒヤっとするときはある（笑）

この点において、ACSベースのトリガーレスは一番エンド側に自ずと指が引っかかる形状をしているので、適度なオフセット感があって良いですね。

メイン用途は言わずもがなベイトフィネスなのですが、かつてのブームの頃と違い、2～3ｇのスモラバだけでなく1.3ｇネイルシンカーを挿れたネコリグや、場合によっては4ｇ超の小型フットボールジグなども用途に入ってきます。

写真は今年の１月下旬、淡路島野池にて吊るしの釣りで仕留めた45アップ。ルアーは3.5ｇのスモラバ。いろいろスモラバ売ってますが結局すべてのシーンで使い勝手が良いのはイマカツさんのアベラバだと思うのはワイだけ？？ちなみにまたこのときの釣果報告書きますね。

またベイトフィネス用ロッドって、テーパーアクション云々よりも結局はシンプルに「硬さ設定」が一番大事だなと一周まわって感じていますね。めっちゃ簡単に言えば「自分のしたい釣りにあったちょうどいい硬さが重要」ってことです。

そしてちょうどいい硬さを探すためにブランクスを数ミリ単位でカットしたりして試作品を作り、さらにそこからガイドをチタンからステンレスからトルザイトリングまでいろいろ試しまくってセッティングを追い込んでいきました。ちなみに完成品では、この１本のロッドにステンレスSICガイド、チタンSICガイド、チタントルザイトガイドが混合して載ってます。まぁトルザイトはいらんかったかもですが・・・・。

あとグリップを長さ規格の割に短く設定しており、取り回しを重視しています。ベイトフィネスの基本は近接戦闘なのですが、オカッパリでは稀に遠投して使うこともあるため、遠投にもギリギリ対応できるバランスの良い長さを探りました。

ティップまで割と張りのあるブランクス、その絶妙な「張り具合」にもこだわったので、遠投した先でももたれることなくルアーが操作できます。この特性はこの年始の紀ノ川での釣行の際にとても活きました。これがソリッドティップとかだと水流とラインの重さに負けてティップがもたれてしまい、まともに操作できなかったでしょう。

自分の中で歴史と思い入れがあるロッドだけにかなり長く語りました。

次回のタックル紹介ではこの数年かけてずっと研究してきたマキモノ用ロッドをご紹介いたします。

2024年使用タックル【紀ノ國リブレイド】