ご挨拶 | 源九郎稲荷神社宮司のブログ

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大和郡山市に鎮座します『源九郎稲荷神社』のブログ

源九郎稲荷神社の行事のお知らせや
日常をつづっていきたいと思っています

 

 

元日夕刻、能登半島を震源とした津波を伴う最大震度7の「令和6年能登半島地震」が発生しました。

この度の災害に際し、被害を受けられた皆様に衷心よりお見舞い申し上げます。

 

皆様には慣れない避難生活を余儀なくされるなど、どれほど大変な思いをなさっていることかと、気遣われてなりません。

どうかご無理などなさいませんよう、くれぐれもご自愛ください。

そして、皆様が一日でも早く日常を取り戻せますことをお祈り申し上げます。

 

 

 

昨年は、皆様どのような一年を過ごされましたでしょうか。

 

 

去年のことを考えると、まず思い浮かぶのは野球の大谷選手の活躍です。

日本人初のホームラン王に輝き、約7億ドルという金額でのドジャース移籍など、常に驚きをあたえてくれました。

 

 

WBCでは14年ぶりに優勝を果たし、それまで無名(失礼)だったヌートバーが脚光を浴び、みんなが「ペッパーミル」パフォーマンスを真似するなど、大いに盛り上がりました。

 

 

そして、阪神タイガースに至っては38年ぶりに 「アレ」 を達成するなど野球好きには夢のような年に感じました。

 

そういえば、高校野球では慶応がなんと!107年ぶり2度目の優勝を果たしましたね。

 

その他では、藤井聡太竜王が史上初の8冠を達成しました。

 

音楽界では、YOASOBIが 「アイドル」 で米ビルボード “Global Excl.U.S. “でJpop初の1位を記録するなどもありました。

 

 

 

日本を代表するような人物の訃報も多かったように思います。

3月には作家の大江健三郎氏、作曲家の坂本龍一氏が立て続けにお亡くなりになりました。 

そして10月には歌手の谷村新司さんが旅立たれました。

 

ここに、改めてご冥福をお祈りします。

まだまだこれからの活躍を信じておりましたが、非常に残念でなりません。

 

 

4月には和歌山で応援演説中の岸田首相に爆発物が投げ込まれ、故安倍首相のことが脳裏をよぎり、肝を冷やしたこともありました。

 

6月には当社にも非常に縁の深い市川猿之助さんの逮捕というショッキングなこともありました。

 

 

 

夏はともかく暑かったですね。

いや、「熱かった」 と書くほうが適切に思えるほどの暑さでした。 

残暑もいつまで続くのかというほど長く、冬には50℃や60℃になるのでは? なんてお笑いでも言わないようなことを考えてしましました。

 

 

 

さて、本年 令和6年(2024年)は 「甲辰(きのえ たつ)年」 です

 

「甲(きのえ)」は、種がその殻を破り、根を張っていく様であると言われます。

そして十干の最初であるため、全ての始まりの意味もあります。

 

 

「辰(たつ)」は、皆様は「登り龍」のように急激な上昇のイメージが強いと思います。

しかし、暦で言うと「春」の相であり、五月ごろの樹木、まさに芽吹きや成長が落ち着き、葉を広げ降り注ぐ陽光を全身で浴びているようなところを想像していただけるといいと思います。

 

 

「甲」も「辰」も共に成長に関わる意味を持ちます。 

このことから、何事も益々成長する年であると言えます。

 

ただし、この「何事も」には良いことも悪いことも含まれます。

いい結果はさらに良いほうへと進むが、反対に悪い結果はさらに悪いほうへと進んでいくことにもなります。 

 

また、種子が芽吹くのは地中であり、それが芽吹くということは、日頃隠していたもの、隠されていたものまでもが表に出てくるということでもあります。

 

 

今年もまだまだ、気を抜く事無く、何をするにも気を付けて事にあたるほうがいいのかもしれませんね。

 

 

さらに、「辰」の字は、「ゆれる」や「ととのう」という意味があります。

これは地震などの災害に通じるものがあり、思いがけない変動や災害にも気を付けるべきかもしれません。

 

 

などと書いているときに能登半島地震の速報が入り、背筋が凍る思いをしました。

先にも書きましたが、あらためて被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

 

 

 

今年は、

成長に向かい突き進むことも大切だが、今一度立ち止まり、ゆっくりと日向ぼっこをするがごとくに熟考し、慎重に歩みを続けて行くことが大切なのだと思います。

 

災害大国、日本を再度思い知らされた元日となりましたが、

被災地の一日も早い復興を祈念するとともに、

本年が皆様にとりまして、少しでも穏やかに、明るく過ごせます年でありますことを祈っております。

 

 

令和六年 正月

源九郎稲荷神社 宮司 小嶋靖久