玄米の利用
玄米を炊いたり粥にしたりすると、胚乳は膨らみ、糠層は膨らまないので破れる。
圧力釜で炊けば、糠層も消化の良い分子になり、食感も良く、日本人好みの粘りがあるように炊ける。
といっても、白米に比べれば食物繊維が多いため消化が悪く、胃腸が弱っている場合は消化不良になることもある。
圧力釜が出現する前と同じく一晩水に浸けて吸水させた後、普通の炊飯器で炊くことも可能である。
トウモロコシの穀粒の皮と同様に糠層の消化が悪く、吸水時間が短ければ食感も悪くぼそぼそになるが、12時間以上浸けて、分量の1.5倍ぐらいの水で炊くと普通に炊けるようになる。 発芽玄米であれば、玄米炊きに対応していない炊飯器でもおいしく炊ける。
農産物検査法による公示の農産物規格規程で、籾の混入が、玄米は一等で0.3%以下と定められている。
茶碗一杯3000粒として9粒まで許容されている。白米は、0.0%と定められている(つまり最大で0.04%であり、茶碗一杯3000粒として1.2粒)。
この規格は、白米の原料としてのものといえ、玄米食用としての公的規格や業界団体の規格は無いので、玄米食用として販売されているもの以外は、籾の混入が多い。 標準の30kg袋入りは、玄米食用と断りのない限り、白米の原料である。
少量で販売されているものは、玄米食用と家庭用精米機による自宅精米用がある。発芽玄米は玄米食用として販売される。
レトルトの粥や、シリアル食品などにも加工される。発芽玄米では、白米と同様、無菌パックのご飯も市販されている。