土曜日に泊ったのはヨーロッパパークの外にたくさんある小さな家庭的なホテルでした。日曜日の朝食は9時からと少し遅めのため、夜が明けてから外に出てしばらく周辺を散歩してみました。

テーマパークができる前はさぞ小さな村だったのだろうと思うのですが、それなりに貴族が住んでいたお屋敷があったり歴史的な建物があったりして落ち着いた上品な街でした。

ホテルの目の前に旧市庁舎の建物があり今は銀行になっているのですが、その裏にはビヤガーデンがありました。ドイツの街はどこでもビヤガーデンがありますね。夏に来ればきっと野外で楽しい夜を過ごせることでしょう。

ホテルの朝食は家庭的な感じで温かい卵料理やベーコンもありいろんな種類のチーズもありとてもおいしくいただきました。

朝食を終えたらタクシーでフランスのアルザス地方の小さな街、コルマールに向かいます。1時間ちょうどくらいで到着し、120ユーロ。3人で割り勘すれば40ユーロでしたので割安でした。こういう時、数人で行って良かったと思います。

さて、コルマールはクリスマスマーケットがとても有名です。小さな街ですが、旧市街に水路が走っていて「小ベニス」と呼ばれています。日本にもありますね。「小江戸」とか「小京都」とかあちこちに。たいてい、「うーん、まあ、無理に言えばそう言ってもいいかな」という規模ですが、コルマールもそうです。一昨年カーニバルの時期にベニスに行きましたので、コルマールの運河を見て「え?これが小ベニス?」とちょっと意表をつかれてしまいました。

でも旧市街は数百年前の木組みの家がひしめくように並んでいてとてもかわいらしいのです。それこそ西洋のおとぎ話に出てくる街そのものです。旧市街にいくつかある広場ではクリスマスマーケットがにぎやかに開かれていて観光客でどこもいっぱいです。

 

クリスマスマーケットは、クリスマスの時期ならではのいろんな小物や飾りやキリスト教の聖書の物語を表した人形や実用品などの小さなお店が並ぶマーケットで、寒いこの時期、ヴァン・ショー(温かいワイン)もあちこちに出ています。コルマールで面白かったのは、普通は赤ワインにいろいろなスパイスが入っているのに、白ワインのヴァン・ショーがあったことです。アルザス地方はアルザスワインで知られていますが、特に白がおいしいと評判なのです。そのためかもしれません。

コルマール出身の絵本作家アンシ(Hansi)が描いたかわいい絵がヴァン・ショーのコップになっています。1ユーロ払って使い、最後に返品すると1ユーロが返ってくる仕組みです。毎年クリスマスマーケットに行くたびにそのマーケットの郷土色のあふれるコップを集めるのが楽しみです。私たちは温かいヴァン・ショーを飲みながらあちこち見て回りました。

この辺りの名物はドイツの影響が強いためかいわゆるザウアークラウト、キャベツの酢漬けです。フランス語ではシュークルート(choucroute)と言います。屋台でソーセージとシュークルートをお願いしました。このお店はアルザス地方の民族衣装を身に着けたおばさまが売っていました。

次回はコルマールの夜を紹介します。ウサギ