ケモノの掟 | geneumiのブログ

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【少数民族の楽園】


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ケモノの掟

 

100年前なら、風光明媚な場所だった。

目前には遠浅の海。

 

奇跡的に残った防砂林(松林)がある。

 

海岸線から山側へおよそ2キロ、平らな土地の所々に雑木林。

そこから先は小高い丘。

そして、急峻な岩山がそびえ立つ。

 

平地には古い建物が点在し、素性の分からぬ人々が住み着いている。

昔の学校だろうか、体育館がそのまま備蓄倉庫代わり。

水は雨水を濾過しただけのシンプルな桶に蛇口が取り付けてある。

誰も手入れをしない濾過装置、果たして安全かどうか知る由もない。

 

 

誰かが耕したかも知れない畑の痕跡はあるが、誰も見向きもしない。

ここの住人は備蓄倉庫の食料を食べ尽したらオシマイ。

だが、今しばらくは在庫がある。

 

ある日、激しい雷が3日3晩続いた。

 

電波はとうとう回復しなかった。

携帯も不通、電話回線も使えない。

テレビもラジオも途切れたままで、誰も確かなことは知らまま、時が過ぎた。

 

しばらく後、この場所に無数の黒塗りのクルマがやって来た。

救急搬送車には医者と看護師が乗っていた。

さらには食料満載の大型トラック、最低限の暮らしに必要な物資も運び込まれた。

 

確かに日本でも有数の、最先端の医療設備を備えた建物が並んでいたと思われていた。

あれは何処へ行ったのだろう?

 

 

彼らは一見普通の人間で、特に病気には見えなった。

しかし、つきそいの医師は呆れ果て、匙を投げ、一月後には誰もいなくなった。

 

まるで野獣のような連中が若い看護婦をよってたかって虐める。

平気で酒を要求し、酌をさせる始末。

 

そして、たくさんの人間が死んだ。

 

せめてもの救い、頼みの綱の医者や看護師を追い出したのは彼ら自身。

瞬く間に無頼の巣窟と化す。

 

 

もともと住んでいた住人は随分昔にこの場所を捨てた。

ゴロツキどもはそんな地元民の空き家に上がり込む。

 

しばらくは宴会を楽しんでいたが、仲間と楽しく騒ぐレベルで収まる連中ではない。

翌朝には流血。

誰も葬らないので、腐敗臭が辺り一帯に漂っている。

 

ある者は徒党を組み、食料や水を独占しようとした。

ある者は一匹狼を気取り、逆らうものを片っ端から滅多打ちにした。

やればやり返す。

 

あれから増えた生き物といえば、ネズミとカラスとカモメだろうか?

 

こんな有様でも、昔取った杵柄かどうか知らないが、自ずと序列が出来るから面白い。

かつての上司は部下を顎で使役する。

ただし、違うのは、立場上の上下ではない本当の力関係によって序列が決まること。

いくら前職の地位が高くとも、やはり年寄りは哀れ。

軽く蹴飛ばされただけで呆気なく死ぬ。

 

ここは ケモノの掟 が支配する。

 

少しでも人間の心が残っていると目の敵にされる。

心ない人間ほど強い。

平然と噓をつき、当然のように仲間を騙す

 

騙すことで腕力では叶わない連中を追い落とす。

少しばかりの蓄えをエサに腹のすいた人間を集め、味方に付けて敵を倒し、用事が済めばポイ捨てにする。

境遇が変わってもやることは同じ。

全く進歩しない。

 

 

こんな連中が国の中枢で何をしたか?

入り口は利権許認可。

不平等に割り振るから経済はボロボロ。

出口は再配分の偏り。

特定の忖度でしか物事が動かない。

その窓口業務をヒトデナシが一手に引き受けている。

 

最下層は喰うもののロクにありつけず、痩せ細って死んでいく。

だが、哀れむ者すらいない真っ暗闇。

 

あれから数ヶ月。

夏の盛りが過ぎ、秋の気配が漂ってくる。

 

やって来た当時はみな病気とは思えない姿だったが、今となっては明らかな病人と分かる。

人間の皮を被ったケダモノ。

人間の心が止めどなく崩壊する病。

 

わずか数ヶ月で人数は1/10以下に減った。

もはや誰も信用できない。

ほとんどが孤立している。

 

誰も争わなくなった。

争う気力がない。

かといって、何一つ協調して事に当るわけでもない。

 

この集団には数は少ないが、女性も混じっていた。

やはり女性は強く、半数以上が生き残る。

 

身の回りのこと、如何にして身体を清潔に保つか、などなど、気の回らない男どもよりは能力が数段高い。

結果、どうしようもない男を便利に使い、世話を焼く振りをしてこき使う。

自分の寝室だけは清潔に保つが、だらしない男どもは板の間にごろ寝。

だが、そろそろ夜風が身にしみる頃。

真冬の寒さは誰も経験したことがない。

 

 

ここは急造の野戦病院である。

毛布くらいは用意したが、どのように使うかは本人たち次第。

 

精神が壊れ、回復の見込みがない人間の終着駅。

謳い文句は、日本で一番設備の充実した野戦病院。

・・・のはずだったが、患者の病状が余りにも酷いので見捨てる前提である。

 

彼らの前職は国会議員だの地方議員。

官僚上層部もいる。

 

この一帯は孤立集落跡地。

幹線道路は途中で寸断されており、仮に徒歩で辿り着いてもその先へは行けない。

 

もちろん、獣道を歩けば街に辿り着けなくはない。

だが、イノシシやクマが出没する深い山を通り抜けなければならない。

それ以前に、そんな気力のある人間はここには居ない。

 

ふと、行き止まりの先に目をやると、大型護送車が数十台列をなして停車中。

目隠しをされた数百人の人間が降ろされている。

 

 

腰縄で繋がれた行列が動き出す。

数キロ先の小高い峠のてっぺんまで案内人が先導する。

 

彼らはそれぞれ大きなリュックを背負わされ、黙々と歩きだす。

峠をやや下った見晴らし台で順番に腰縄を解かれる。

目隠しを取ると眼下の野戦病院が見える。

彼らは誰に言われるともなく峠を下り、荒れ果てた野戦病院を目指す。

 

かつての野戦病院は役目を終え、今度は特殊な刑務所になる。

今回送り込まれたのは「同じく心が壊れ回復不能なお歴々」。

 

刑務所は薬物中毒で溢れかえっている。

少しでも更正の可能性のある人間が優先。

意識が後戻りできないレベルまで後退し、崩壊過程の人間に医療は無駄である


そこでどのような惨劇が起ころうが自己責任。

ご本人の気の済むように余生が送れるのだから文句はない。

 

 

これとは別な特殊刑務所もある。

廃炉予定地。

原発跡地。

埋め立て跡地などなど・・・。

向こう数百年をかけて人力で土砂を掬い上げ、原状回復を要する現場。

 

 

無政府状態を作り出した当事者の死に場所は、無政府地帯が相応しい。

 

 

彼らの中には法律の専門家、行政の専門家も多い。

テレビでもっともらしい提灯コメントを垂れ流していたお歴々もガンクビを揃えている。

そんな専門家がギュッと凝縮された場所でどんな仕組みが成り立つのかと期待するのは阿呆。

何一つ秩序らしきものは存在しない。

 

モノを言うのは“ケモノの掟”のみである。

 

・・・

Mind of the Earth Batangas

【NGO : マインドオブデァース・バタンガス】

https://goo.gl/photos/jdqpimnqk8ssQmkC7

【NGO : マインドオブデァース・ジャパン】

http://sanrix.jp/mephilippines/index.html

 

 

電子を放出/世界初!空間還元型空気清浄機。

【e-bless】

http://www.sanrix.jp/ebless/index.html

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