ブルースは黒人音楽のルーツである。ジャズにもその要素が深く入っている。たとえば、メジャーのコードにマイナーのメロディを乗せるのは、ブルースの手法である。コードとメロディがぶつかって切ない響きがする音を「ブルーノート」と呼ぶ。これは、黒人音楽のみの特色ではなく、日本の民謡などでも聞くことができる。

 

 ここでいう「ブルース」は、12小節の曲の形式を指す。ブルースの伝統的な形式に3行詩があり、各行を4小節で歌ったのが原型だ。モダンジャズではコードを複雑化して、II-V-Iのフレーズを多く演奏できるように工夫している。

 

 初級レッスンの仕上げとして、ブルースを練習する。次から5回に分けて、ブルースの練習方法を解説したい。