演劇にこの身をを捧げ | 劇団菊地ブログ

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コーラスラインというミュージカルの中で歌われる

《愛した日々に悔いはない》という名曲がある。

 

悔やまない 選んだ道が 

どんなに辛く 

この日々が報われず過ぎ去ろうと

泣かないわ 好きだからこそ

命燃やした

この日々に口づけして別れよう・・・

 

私も大好きな歌で、コンサートでも何度か歌ったことがある。

 

今日 私の恩師、

劇団四季の創立メンバーであり演出家だった浅利慶太氏の

お別れの会が執り行われた。

劇団、そして浅利さんの軌跡が 映像で紹介された後

最後に 後方に座っていた劇団メンバーが

一斉に立ち上がってこの歌を歌い、この曲を献歌とした。

 

この歌詞について とても興味深い話がある。

久しぶりのブログ更新。この話をご紹介したい。

 

ああ この想い 胸に抱き 別れ告げよう

悔やまない 好きだからこそ

すべてを捨てて 生きた日々に悔いはない

ひたすらに この道を

 

最初に書かれ 本番で歌ったのはこの歌詞。

ある日、稽古を観ていらした日下武史さんが仰った。

「すべてを捨ててはおかしいだろう?すべてを捧げじゃないか?」

浅利さんも考えた末に 出演者たちに向って

「すべてを《捨てて》ではなく《捧げ》に変更しよう」と仰った。

 

本番、その新しい歌詞で歌っていた当時の出演者たち・・・

「先生。やっぱり《捧げ》はしっくりこない。

《捨てて》の方が実感がある」 そう言ったそうな・・・

出演はしていなかった私も『んー捨てての方がフィットするなぁ』と。

劇団の中は《捧げ派》と《捨てて派》に分かれた。

 

日下さんや浅利さん、劇団を創立された諸先輩たちの時代は

何かを選ぶとか、どっちかにするとかの選択など無かった時代。

かたや 若い世代の人たちにとっては

沢山の選択肢がある中で 他のモノ、他の道を捨てて

この演劇の道を選んだ・・・と言うのが実態であり実感だった。

かなり長い事 この論争は続き

その後は《捨てて》と歌われ続けてきた。

 

今日のお別れの会。

バラバラに座っていた、浅利さんに育てて戴いた多くの俳優たちも

三々五々と席から立ち上がり 共に歌わせて頂いた。

もちろん歌詞は

85年の人生を演劇に捧げぬき この世を去った浅利慶太先生に

敬意と感謝を込め 

「すべてを捧げ 生きた日々に悔いはない」だった。

 

浅利先生。本当に有難うございました。

残りの人生、私も演劇に身を捧げて精進してまいります。

                               末次美沙緒

 

 

 

 

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