劇団かに座ブログNeo

劇団かに座ブログNeo

横浜の「劇団かに座」オフィシャルブログです。稽古場日記、公演情報、劇団員募集、演劇に関することをポロポロと書いています。

ねこようです。

 

さぁて今年も押し迫ってまいりました。

 

皆様、

年末をいかがお過ごしでしょうか?

 

おそらく年末休暇に入り、

家にいても

子供たちは大きくなり相手にされず

掃除している奥さんからは邪魔がられ

仕方なく犬の散歩をしている

おじさんをよく見かけるのは

私の気のせいでしょうか?

 

毎度毎度の事ながら、

私の拙くて時々意味不明な文章に

お付き合い頂き、

誠にありがとうございます。

 

いろいろ偉そうに書いています

わたくしも、

きちんと仕事を持ち、

その職場では

演劇で裏方をやっているなんて

おくびにも出さずに、

陰に隠れてコソコソやっているのです。

 

それでいて、

なぜにこんな事を書いているのか?

 

という事をちょっと書いてみます。

 

 

裏方さんは喋らない。

 

というよりも、

やはり職人気質が強くて、

ナイーブな人が多いから

 

‘‘黙って自分の仕事ぶりで訴える‘‘

 

私みたいに、

あれが大変だコレがキツい

あーこれどうしよう

それはどっちなんだろう

いや困ったこんなん無理だ、

なんて

パーパー書き連ねたりしないんだと思います。

 

ただ、

裏方も人間でして、

イメージ通りうまくいって

喜んだり

失敗して

悔しがったりしながら

やっているんです。

 

 

そんなわけでして、

‘‘芝居の裏方って

 こんな事考えてるんだ~‘‘

‘‘裏方に興味が湧きました‘‘

 

ってちょっぴりでも

思ってもらえたら

嬉しいな。

 

 

そしてあともう一つ

 

演劇界隈の人と

お酒の席を囲んだりしていると、

 

三年前の「君と一緒に」のあの場面が良かった。

いや、「君と」では●●さんの演技が良かった。

そうじゃなくてさ、「君と」でのあのラストは

俺はちょっと納得いかないね

じゃあ何がいいの?

五年前の「ドレミの殺し」だな。

ああ、「ドレミ」ね~。

「ドレミ」のさ、途中で主役が泣くじゃん。

あそこが良かったよね~。

 

いやさ、

こんなの

「君と一緒に」という三年前の芝居と

五年前の「ドレミの殺し」って芝居を

観てない人には、

何のこっちゃ?って話であって、

しかも当然のようにタイトルを

「君と」「ドレミ」って

短縮略称して呼ぶなよって。

 

そんな飲み会に

演劇を初めて

まだ一年目の人がいたらどうです?

 

愛想笑いして頷きながら、

あ~、

よくわかんねーな~・・・

帰りて~・・・

帰りにドン・キホーテでコスメ見よっかなぁ~。

そう言えば家のトイレットペーパー切れてたっけ。

駅前のドラッグストアで買わないと・・・

あ、明日のパンも無かったし・・・

あそこ、何時までやってた?

 

ねえ、聞いてる?

はい!

聞いてますよ。

すごーい、

楽しそうなお芝居ですね~。

 

みたいなのがよくあるわけですよ。

 

そういう、

会社とか学校とか

どこにでもよくある

内輪ウケ

仲間ウケ

という、

経験年数浅かったり

外部の人たちは入りにくい

独特の空間が

大っ嫌いなんです。

 

あぁまた過激な言葉を・・・

 

でももう一回言ってやる。

 

大っ嫌いなんです!!

 

なんだかよくわかんねー

過去作の話だけで

盛り上がるんじゃねーよ!!

 

 

だから、

 

演劇ってよくわかんなーい。

エ?

劇団って言うと・・・

劇団・・・四季とか?

なに?

日本に劇団って四季以外もあるの?

 

くらいの人でも、

楽しく読んでほしいなぁ

という気持ちで書いています。

 

 

別に

演劇の事を好きにならなくてもいいし、

コレ読んで、

かに座に見学に行こう

とか思わなくてもいいんです。

(まぁ来てくれれば嬉しいですが)

 

演劇って、

そんな

堅苦しく難しいものじゃなくて、

舞台知識とかも

やりながら覚えていけばOK。

 

そしていろんな芝居を観てみて、

何じゃこりゃアタシには合わねえ!

他の客は笑ってたけど

自分は全く笑えなかったわ。

 

って中に、

 

ポン

こういうものを演じてみたい

こういう世界を作ってみたい

作品に出会えればいいんですよ。

 

 

そのような事を伝えたい所存で

やっております。

 

 

それでは皆様

2026年も劇団かに座を

よろしくお願いいたしまする

<(_ _)>

 

よいお年を!!!

 

 

〈おしまい〉

 

と。

 

桐坂?

ねえ、

代理人の桐坂?

 

年納めのブログ、

こんな感じで良いかな?

 

「あー、ねこさん、

 いつも通りあっちこっち飛んで

 訳わかんないトコありますけど、

 まぁちょっとは分かりやすいですよ。

 今までよりは」

 

だからお前の感想さー、

一言どころじゃなくて

全部多くない?

 

「何言ってるんですか。

 ブログが

 つまんないとか意味が分からないとか

 これは言いすぎだろうとか

 数々の苦情を受けてるの、

 こっちなんですからね」

 

あのなー、

なぜにそういう書いてる人が傷つく事を

ズケズケズケズケ言えるんだお前は。

 

「根が正直なんです私は。

 来年、年女の午年生まれですし。

 束縛を嫌い、

 自由に物事をやる性質なんですって」

 

確かに当たってんな。

それで午年生まれって事は・・・

来年三十ろ、ゴフ!

 

「女性の年齢を

 こんな公共の場で言うなんて、

 倫理に反していると

 思わないんですか?」

 

いや・・・

今、何で腹を突いた?

 

「竹やりです」

 

何でそんなの用意して・・・

 

「ちゃんと先っぽを削ってきました」

 

オイ!

血が滲んできてるんだけど!!

 

「そりゃそうですよ。

 尖ってますもの」

 

血が・・・止まんないぞ!

 

「喋るとその分出ますよ」

 

そうか、じゃあ黙って・・・

いやそうじゃなくてだな、

自分で加害して出血している人間が

目の前にいて、

なんでそんな冷静なんだ?

 

「そんなのいつもの事ですよね?

 ほらねこさん、

 年末最後のご挨拶をしなきゃ」

 

あ、あ~、

そうだな。

皆さま、

こんな感じで来年もまたやっていくと

思いますので、

またよろしくお願いいた、

ップ!

 

桐坂ぁー、

口から血が出てきたし、

ちょっと目の前が

ぼやっとしてきてるんだけど?

 

・・・・・・

 

桐坂?

おい、桐坂?

まさかお前イヤホンの

ノイズキャンセリングで

tuki.の曲とか聞いてないよな?

なぁ桐坂ぁ?

答えろよ桐坂ぁー!!

グプ!

 

 

先生?

せーんせえ?

 

あー、

こりゃ意識ぶっ飛んだなぁー。

年末だから、

救急車すぐ来るかな?

 

ま、いっか。

 

というわけで皆さま

代わりに私が挨拶させて頂きます。

 

2026年も、

ねこよう先生の

この便所の落書きよりも

無駄な文字の羅列を

どうぞよろしくお願いいたします。

 

以上、

桐坂でしたー。

 

 

あ、

汚ったね!

 

血ぃ踏んだわ。

 

 

ねこよう

 

 

オッスたかのりです。こんにちは。

12月に入り、いよいよ年の瀬。
先日、かに座稽古場の大掃除をしました。
舞台の上では華やかな照明に照らされる空間も、稽古場に戻れば日々の練習で汗と埃が積み重なっていきます。
新しい年を気持ちよく迎えるために、みんなで力を合わせて取り組みました。



稽古場だけでなく、舞台装置を格納している倉庫も大掃除しました。



大掃除はただの作業ではなく、劇団にとって大切な「区切り」の時間。
稽古場と倉庫がきれいになったことで、新しい一年に向けて気持ちを新たにすることができました。

劇団かに座は、毎週火曜・金曜の夜に稽古をしています。
12月26日(金)が年内最後の稽古となり、年末年始の休みを経て、年はじめは1月9日(金)からスタートします。
劇団員は随時募集していますので、どうぞお気軽に見学にお越しください。

 

オッスたかのり(永坂貴教)

 

 

 

あ、いらっしゃ~い。

 

やっぱ来たわね。

そろそろじゃないかと思ってたわ。

あ、女の子帰しちゃったわよ。

日曜だから暇だったんだもの。

 

 

カウンターに座ると、

スナック十六夜のママは

さっと

ジントニックを出してくれた。

 

〈スナック十六夜についてはこちら↓〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、どうだったの今回は?

 

ああ。マァ・・・

事故なく出来たよ。

 

そうじゃなくって、

芝居の出来とかさぁ~

 

うーん、、、どうだろ?

俺は内側にいる人間だから、

良いか悪いかってのは、

やっぱり分からないね~。

少しでも良い方向に持っていこう。

ってのは考えるけど・・・・

 

ねこさんの視点ってさ、

裏方としての目ばっかりで、

芝居の内容とか役者の演技とかには

何にも言わないじゃない。

なんか、

役者観てて、

良かった悪かったとか無いの?

 

今回ね~~、

役者のMVPは一人いるよ。

俺の中での事だけど。

 

へ~~。

誰だれ?

 

大きな声じゃ言えないな~。

 

全くもー、

もったいぶってさ。

 

じゃあ、ママには内緒で教えちゃおうかな。

 

ママの耳元に顔を近づけて、

1人の役者の名前を言った。

 

「〇〇××△△◇◇〇」

 

ママのうなじから、

香水の匂いがする。

 

へーー、

意外っちゃ意外。

本人に

言ってあげればいいのに。

 

いいや、言わない。

「役者殺すにゃ刃物はいらぬ

 ものの三度も褒めりゃいい」

ってね。

知らない方がいいんだよ。

 

あ、そうなの。

 

なんか、最近はさ~、

どんな芝居が面白いのかって事さえ、

どんどん

分からなくなってきてるんだよね~。

 

ジントニックを煽って、

天井を見あげた。

 

ベテランの大人が結集して

時間をかけて作った芝居よりも、

二十歳そこそこの大学生の女の子が

十日足らずで作った一人芝居が

面白さで優ったりしてしまう。

 

だから、

やってて面白いんじゃないの?

 

そうなるかな~~。

 

 

‘‘私は演劇に関わらないことの方が

 絶対に人生が幸せだと思っていて。

 私は勝手に心に黒いものを抱えているから、

 演劇に救いを求めている事もあると思っているんです。

 だから、演劇に関わらないで人生が楽しい、

 穏やかになりたいって思えるようになりたくて

 演劇に関わっている部分があると思うんです。‘‘

 

ある演出家でもあり役者でもあり

作家でもある人のお言葉です。

 

確かにそうで、

演劇の裏方ですなんて偉そうに言っていても、

毎回毎回公演のたびに

自尊心や平常心を打ち壊され、

ボロボロになっていく。

 

今回も、

照明灯体の安全チェーンを

うっかり付け間違えて、

「チェーン付けた事ないんですね」

と初歩的な注意をされてしまい、

長年やってたってプライドは

ズタズタに切り裂かれた。

 

そうなんですよ、

偉そうに書いたりしてますが、

意外とハートは脆いんです。

 

 

なぜにこんな事を続けているんだろう。

普通に働いて、

たまに誰かと会って、

たまにこうしてスナックで飲んで、

ウサギの世話をして

過ごせばいいんじゃないか。

 

ただ、

前述のある人は

言葉をこう続けている。

 

‘‘でも、

 数年続けて協力してくださる方が増えてきて、

 少しずつ救われてきて、

 今度はありがたい事に次はいつやるのとか

 出演してほしいとか

 チャンスを与えてくださる方もいて、

 やらなきゃ!って思わせてもらって

 前に進んでいけるのかなと思っています‘‘

 

 

その人は周りにエネルギーをもらって、

それに感謝しながらちゃんと前進している。

たぶん、

その人がもらう以上に

エネルギーを周りにあげているから

人が寄ってくるのだろう。

だったら私も

誰かにエネルギーをあげたり、

逆に誰かからエネルギーをもらったりしていく事が、

前進して存在する価値になるのかもしれない。

 

そんな事にやっと気づくなんて、

まだまだ青いな~~。

 

既に鬼籍に入った照明の師匠や

世話になった演劇人たちに

そう言われたような気がした。

 

 

ねこさん、

何ボーっとしてんのよ!

 

いや・・・別に。

 

あ、そぉ。

 

突然、ママはリモコンをいじった。

カラオケが光り、画面に大きな四文字が映る。

 

ママはマイクを握った。

 

♪あたし中卒やからね仕事を

 もらわれへんのやと書いた

 女の子の手紙の文字は

 とがりながらふるえている

 

なぜにこんな時にこの歌を歌うのか

でも、

ママの気持ちが嬉しかった。

 

♪私本当は目撃したんです

 昨日電車の駅階段で

 転がり落ちた子供と

 突き飛ばした女の薄笑い

 私驚いてしまって

 助けもせず叫びもしなかった

 ただ怖くて逃げました

 私の敵は私です

 

♪ファイト!

 闘う君の唄を

 闘わない奴らが笑うだろう

 ファイト!

 冷たい水の中を

 震えながらのぼってゆけ

 

 

 

スマホが光った。

契約代理人の桐坂からだ。

 

「お疲れ様です!

 今、かに座との来季の契約を

 まとめてきました。」

 

「おー、ありがとありがと」

 

「先ずですね、、例年通り、

 かに座入団の要請がありましたけど、

 言われた通りに断りました」

 

「そうだね」

 

ここまでどっぷり入り込んでいるので、

勘違いしている人も多いのだけど、

私はかに座の劇団員ではない。

 

もっと面白い事を書けて、

照明が出来て、

人間的に出来てる人が見つかれば

契約打ち切りだってある身なのだ。

 

「ウサギの世話で稽古の遅刻がある事も

 容認してくれました」

 

「はいはい」

 

「あと・・・ブログですね。

 別に誰も読んでないから

 好きに書いていいそうです」

 

「・・・はい」

 

稽古の出席日数が少なくてもOKな事

周りに愛想がないけど仕方ない事

ヤクルトが負けが込んでいる時は

野球の話題を出さない事

お風呂で独り言を言ってもいい事

などの条件が出されていく。

 

「で、契約金は、●●●円です」

 

「え?

 なんか、いつもより上がってない?」

 

「あー、

 なんか、ねこさんが

 新しく仕込みに呼んだ女の子・・・

 誰でしたっけ?」

 

「由紀ちゃん?」

 

「そうそう。

 今回の彼女の働きが加算されました。

 あとは、美幸さんぱこさんという、

 ねこさんの呼んだ助っ人の働きが

 加算要因でしたね」

 

「それ、俺の評価はそのままラインって事か・・・

 まぁいいわ」

 

「あ、あとですね、

 新作を来年1月までに書き上げる事も

 決まりました」

 

「・・・ん?」

 

「だから、新作の脚本を

 来年一月までに書き上げて提出。

 ですよ~」

 

「ちょ、ちょっと待て。

 いま何月だ?」

 

「11月ですよ。

 カレンダー、無いんですか?」

 

「いや、カレンダーはある。

 あるけど・・・そういう事じゃなくてだなぁ。

 もう二か月くらいしかないけど・・・」

 

「大丈夫ですよ。

 手塚治虫先生は8時間で1本書き上げたって言うし、

 赤塚不二夫先生は酒飲みながら書いてたって言うし」

 

「いや待て、そんな天才と比べられても・・・だな」

 

「何をゴチャゴチャ言ってるんですか!

 そんなんだから気持ち悪がられるんですよ!」

 

「気持ち悪がられるって、誰に?」

 

「あヤバ。これ言っちゃいけなかった。

 じゃあ、お願いしますね。

 失礼しまーす!!」

 

スマホから耳を離して

顔を上げると、

カウンター内のママと目が合った。

 

嘘だろ?

終わったばっかなのに、

もう次のプレッシャーが来た。

 

 

ママは

カウンターに置いた私の左手が

微かに震えているのに目をやると、

ふふふと鼻で笑い、

 

「ファイト」

 

と小さく呟いた。

 

 

〈幕〉

 

 

 

 

ねこようです。

 

日曜日は11時集合。

 

土曜日日曜日は集合時間が遅いのだが、

劇場は9時から開けてくれているので、

アップしたい役者

作業したい裏方

は、

早く劇場入りする事が出来る。

 

誰とは言わないが

馬場大希とかは

毎日8時54分には劇場入りしている。

真摯なのか暇なのか

体力があり余っているのか

アホなのかのどれかだろう。

 

私は定時の11時入りだ。

だって眠いんだもん。

 

そんな行きの電車に揺られていて、

読んでいた今村翔吾の時代小説

「イクサガミ 神」が

突然読了してしまって唖然とした。

 

うわ・・・

「天」「地」「人」と読んでの最終巻、

こんなもうじき横浜駅着くとかの

微妙なタイミングで・・・・

 

え~~~~

愁二郎と双葉が・・・・

もう読めないの?

 

ちょっと喪失感の中、

劇場入りする。

 

 

朝のミーティングで、

バラシ撤退の打合せをする。

 

バラす時は、

作った順番を逆に折り返して

進めばいい。

ただ、

みんなそこまで細かい順番を

覚えているわけじゃないので、

混乱する。

あと、

一歩間違うとビスが1本抜けただけで

大きな張り物が倒れてくる可能性があるので、

結構危険だ。

バラシの経験が浅い人もいるので、

注意すべき事を先輩方が言っていく。

 

 

それが終わると記念撮影の時間。

全員の集合写真

役者の写真

各部署の写真

 

そう言えば、

前主宰の田辺さんは

この写真の撮影時間が大好きで、

みんなが並ぶのに時間がかかったりすると

‘‘早くしろ!!‘‘

と演出している時よりも真剣に怒りだし、

いやじいさん、

芝居やりたいのか写真撮りたいのか

どっちなん?

と陰口を叩いたりした。

 

 

客入れ前に、

シーリングの明かりの当たりが

少し切れていたので、

佐藤君に手を借りて少し直す。

 

あと、

全てのシーンのデータを

もう一度見直して、

前日の公演を観たお客さんの中から

照明について意見があったので、

そこを修正した。

 

あと公演一回だけじゃん。

と思えばそうなのだけど、

千秋楽に来るお客さんにとっては、

1年に1回の観劇なのかもしれない。

だから出来る所はやっておきたいのだ。

 

もちろん

前日の緞帳下げのミスについても

舞台監督さんと話して

ミスしないよう

やり方を変えている。

 

客入れが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

75周年公演という事で、

主宰の馬場さんが挨拶の口上をする。

 

「75年。本公演にして128回も

 公演をさせていただけたのは、

 ひとえに、ご支援ご協力していただいた

 お客様皆々様のおかげでございます」

 

私が初めて入団したのが

20代前半だったのだから、

まだかに座歴史の1/3後半部分から

ひょこっと出たようなものだ。

 

色んな人が紡いできた、

かに座の芝居の魂というかバトンを、

今この時代に

引き継いでいけているのだろうか。

 

田辺さん、、、、

同年代の若手で一番怒られてきた私が

まさかこんな所で涼しい顔しているなんて

思いもしなかっただろう。

 

今頃、

天で

‘‘う~~~、アイツか・・・‘‘

とでも

唸っているんだろうか。

 

 

バラシには、

ぱこさんと由紀ちゃんがまた来てくれた。

 

まー、

由紀ちゃん働く働く。

あっちこっちで手を出して

運んだり脚立をおさえたり

している。

ぱこさんは照明なのに、

気を利かせて

バラシて出てきた木材を

まとめたりしてくれる。

 

 

私は・・・・

バラシだと、

ふにゃ~~

ってなる。

 

もう細かい事やんなくてもいいし、

バラシこそ

若手がインパクト使い慣れるのに

いいチャンスだと思っているので、

ブラブラしながら自分のインパクトで

時々ウィーーンとビスを抜いて、

またブラブラしている。

 

は?

お前、

木曜日もブラブラしてたろ?

 

違います!

木曜日は

プラプラ

です。

今回は

ブラブラ。

アルファベットで

PURAPURA

BURABURA

 

ほら

全然違うでしょ。

 

 

とにかく、

そんなこんなで最後のトラックが出て、

私は最後の劇場内確認をし、

楽屋の鍵や必要書類を事務所に提出して

いつものキャリーケースを

ゴロゴロ引っ張りながら、

関内小ホールを後にした。

 

 

〈も少し続く〉

 

 

 

 

 

 

今さら言う事でもありませんが、

タイトルの最期につく

(起)(承)(転)(結)

は、

エヴァンゲリオン新劇場版

〈序〉〈破〉〈Q〉

からパクりました。

 

え?

(転)だから、

もちろん

いろいろな事が起きるんだろう?

まぁまぁ、おあ兄さん、

落ち着いて、

読んでってくださいな。

 

 

三日目土曜日

 

10時集合だけど、

電車遅延で三分遅刻。

 

到着すると、

朝のミーティングが始まっていた。

 

もうこのミーティングの時間すら

もったいない。

装置は完全に建て込み終わってないし、

照明としてあそこもあっちも直したい。

 

雰囲気を和らげようとして、

主宰の馬場さんが脱線話をし始める。

 

「もう無駄話やめよ。

 時間がもったいないわ」

 

つい声が出た。

受付開始まであと3時間しか無いのだ。

 

 

ミーティングを切り上げて、

照明の当たりがずれてないか、

一日経って冷静に考えて

この当たりで良いのか?

を考えるシュートチェックを行う。

 

舞台監督さんが

「舞台上が暗くて役者がスタンバイしたか

 覗き穴だけじゃ分からない」

と言い出した。

 

よっしゃ。

こんな時の為に秘密兵器を持ってきていた。

 

♪パッパパー

(水田わさびで)暗視カメラとモニター!!

 

これは、

某劇団の公演で出会った

大嶋さんという

裏方経験値の高い男性が

教えてくれたグッズだ。

 

実際その芝居では暗闇暗転を使ったが、

大嶋さんの持ってきてくれた

暗視カメラのお蔭で

照明ブースにいた私に

役者のハケやスタンバイが丸ッと見えて、

‘‘これイイっすね~~‘‘

と興奮してしまい、

翌日にはAmazonでポチったほどだ↓

 

 

 

↑実は、仏壇の中に仕込んでありました。

 

裏方としてとても嬉しいのは、

やっぱり外の世界に出て、

色んな人に出会って

新しい知恵ややり方や情報を

教えてもらう事だ。

 

 

とにかく

これで役者の動きがちゃんと見れて、

問題は一個解決した。

 

そして照明で

気になっていたシーンのデータ修正をして、

おお意外に早く終わったのね。

こんなんじゃ

あんな発言ぶちまけて

ミーティングを切り上げなくて良かった?

 

とか思っていたら、

装置は壁の柱部分をまだ取り付けている。

 

↑この赤い部分の板です。

 

インパクトを持った森さんが

「この部分の板まだ切れないのかー!!」

と怒鳴っている。

 

裏手の切り場に行くと、

須貝君がその前に頼まれた板を切っていた。

 

「森さんがまだ板切れないのかよってさ」

ノコを持った須貝君が

「そんなにすぐには切れませんよ」

「だよな。これじゃ、

 回ってないレストランの厨房だよな。

 料理出てこなくて、

 ウェイトレスが怒ってるわ」

 

しょうがないから切るのに加勢して、

言われた通りのサイズを三枚持ってったら、

「あ。それ、二枚で良かったんだ」

 

何じゃそら!

 

「お前、手ぇ空いてんなら、

 そっちとこっちビス止めして。

 あと、そこは付け方間違えてるから、

 外してこうやって付け直して!!」

 

こうしていつの間にか

インパクト持って

ビス打ちに加わってしまった。

 

いや、

俺、昼飯が・・・・

 

 

 

 

やっと完成。

 

壁に色々飾ったり、

小道具や置き道具を並べると、

やっぱりそれらしく見える。

 

 

昼ごはんはウィダーやカロリーメイトで

さっさと済ませてしまう。

 

芝居の仕込み時は、

昼休憩をちゃんと取れるか分からない。

だから最悪サッと食べられる

ウィダーやカロリーメイトを

前日までに買い出しする所から

始まる。

 

あ、

ウィダーとかカロリーメイトって言っても、

CMでよく見る正規品じゃなくて、

イオンやドラッグストアでよく見る

バッタもんの安い方です。

 

 

マチネが始まる。

 

お客さんの入り方

お客さんの年齢層

集団が多いか一人客が多いか

席に着いた位置

 

から、

芝居は始まっている。

 

やっぱり、

楽しもうってワイワイ来てくれた人が多い回と、

小難しい顔で観る人の多い回では、

芝居の呼吸が違うのだ。

 

 

芝居途中、

中割幕が閉まって路地のシーンとなる。

が、

暗転の中で中割幕が閉まったかどうか

調光ブースからは何も見えない。

 

舞台監督からインカムでくるキューが

「中割幕の中の明かりお願いします」

「明かりお願いします」

とどちらかが来るので、

 

ん・・・・どっち?

 

と舞台上の明かりを上げたら

役者のスタンバイが

まだだったりしている。

 

 

後半部で

中割幕がもう締まっただろうなのに、

全然キューが来ない。

お?・・・・ひょっとしてトラブル?

二十秒ほどして

「中割幕の中明かりお願いします」

結局そこから役者の着替えがあって

暗転が長引いてしまった。

 

終演後

袖の舞台監督さんの所に行って、

キューが二種類あると

どちらか混乱して困るので

どうしましょう。

と問題を投げかけた。

 

「じゃあ、こうしましょう。

 中割幕閉まったら

 最初に‘‘中割幕の中の明かりお願いします‘‘

 次に‘‘明かりお願いします‘‘

 って必ず二段階でいくようにしましょう」

 

舞台監督助手の和田ちゃんの提案で

まとまった。

 

裏方は現場勝負。

現場で問題が出たら、

それを対処していくしかない。

準備万端

と思っても、

必ず問題は出る。

本番想定シュミレーションを

もっと煮詰めないと

いけないのかもしれない。

 

 

ソワレが始まる。

 

マチネよりも客数は減り、

今度は少し重い雰囲気の客層だ。

マ、これは私が客席の雰囲気を見ての

独断なのだけど。

 

今度は

中割幕の中明かり点灯もうまくいった。

 

 

メアリーが

インタビューで

自分に借金がある事を喋る。

勝利がずっこけて暗転。

暗闇の中で緞帳が閉まって休憩。

 

暗闇の中、

緞帳が降りてくるであろう時間を

心で計った。

 

よし、GO!!

 

客電のスイッチを押して

ゆっくりと明るくなる。

 

エ?・・・・エェ?

 

明るくなる中、

緞帳がやっと降りてきた。

舞台上では・・・・

止まっている役者が見えている。

 

嘘でしょ?・・・・なぜ?

 

緞帳が閉まる6秒くらいの間、

まる見えで止まった役者と

どういう演出意図か分からないお客さんが

硬直した空気となっていた。

 

調光ブースの私は、

ただそれを見守るしか出来なかった。

 

・・・・・・・・・・・

 

終演後、

舞台監督さんが

 

「ごめんなさい!!

 あそこ、頭が真っ白になってしまって、

 緞帳降ろせなかった」

 

そりゃあ

人間だからミスは出るよね。

 

しかも、

暗闇で緞帳を降ろすという

少し特殊な手法だから

尚更だよね。

 

私照明も、

緞帳の降りる音に

もっと敏感になるべきだった。

 

そこが気を抜いたな。

反省点だな~

 

ソワレを観劇したお客様

微妙な空気の6秒間を味わわせてしまい、

まことに申し訳ございませんでしたm(__)m

 

でもね、

滅多に味わえない、

貴重な体験時間だよアレ。

 

 

 

〈つづく〉

 

 

 

 

 

 

 

 

ねこようです。

 

二日目金曜日

 

早朝に、

舞台監督星川さんより打電

(正確にはグループLINEに発言)

 

仕事の都合で

小田原に行かなければならなくなった。

終わり次第駆け付けるので

その間装置建て込みをお願いします。

 

おだわら?

小田原って・・・アレだよね?

温泉の。

お城があって、

登山電車がスイッチバックで、

ロープウェイ乗って

大涌谷や芦ノ湖海賊船・・・・

ああ、子供が小さい頃乗ったな~~

あん時は雪が降ってきてさ・・・

 

って違う!!!

 

マジかプランナーいないって事は装置建て込みが

ああじゃないこうじゃないって意見が紛糾して遅くなって

そのしわ寄せがどこに来るかって言うと

もちろんその後のウチら照明の時間が削られるわけであって

そうしたら結局一番の被害は照明の俺になる可能性が高くて

ウヲーーー!!!!

 

人間は、

自分の損失が出るかもと思った時に、

初めて本気になります。

 

そういうわけで、

建て込みに本気で参戦となる。

インパクトを持ち、

張り物を並べて組み立てていく。

 

 

 

↑左から二人目の背中は由紀ちゃんです。

昨日に引き続き、働いてもらっています。

 

午前中は装置を出来るだけ手伝い、

午後からは照明のシュートに入る。

 

 

↑これは、

フルハーネスを取り付けている

私とぱこさんと美幸さんだ。

 

劇場のフロントサイドの照明棟に登る際は、

高所作業なのでフルハーネスとヘルメットを

装備しないといけない。

 

↑写真の青丸の所です。

 

昔は、

命綱もヘルメットも無しで登ってOKだったが、

1996年に愛知県芸術劇場大ホールで

照明技師がローリングタワーから転落して

死亡する事故が起きた。

それを重く見たお偉い所が

今まで曖昧だった

演劇現場での高所作業の安全基準を見直して、

高所作業ではフルハーネスを必須となった。

というのを、

昨年の秋に関内ホールにいた

劇場スタッフさんから話を聞いた。

 

 

芝居を開演時間までに

間に合わせるのはもちろん大切だ。

が、

芝居の仕込みをやっていると

テンションが上って早く早く。

となってしまう事も多々ある。

しかし一個の事故で

公演も何も台無しになってしまうのだ。

 

 

作業を急がないといけないのは

もちろんだけど、

脚立一つに登るのでも

先ずは安全第一

自分の身を守る事が

全員の公演を守る事に繋がる。

 

 

マァ私もテンション上がりすぎて

危険な登り方をしてしまったり、

うっかり安全の為のワイヤーを

ちゃんとやってなかったりしてしまうが。

 

 

 

その次はシーリングとなる。

 

 

↑分かりづらいが、天井にある照明だ。

調光室の中にハシゴがあって、

天井の中で照明の灯体をいじり、

フォーカスを大きくしたり向きを変えたりする。

 

舞台前が

1シーリング

その後ろの並びが

2シーリング

と呼ばれる。

 

シーリングの灯りを合わせる。

というのは難しくて、

なぜかと言うと

天井から舞台を見た角度と

客席から舞台を見た角度が

違いすぎていて、

天井から見たら

役者の全身が明かりに入ってOK!

と思っても、

客席からだと役者の上半身しか

明かりが入っていなかったりする。

 

なので客席から美幸さんに

照明が当たっているか

確認して指示をもらう。

 

そこまで終えたら次はシーン作りだ。

 

劇場スタッフさんから

調光卓への記憶のやり方を教わり、

やってみる。

 

四年前

三年前

二年前

と私が照明をやったので、

その時の

記憶の断片をもう一度蘇らせれば楽勝!

と思っていた。

↓その時のブログ

 

 

 

 

 

 

が、

なぜかメモリーしてくれない。

 

マジかマジかマジかマジかマジか

ヤバヤバヤバヤバヤバい

 

どこ行った記憶の断片

 

仕方なく、

また劇場スタッフさんを呼んで

もう一度説明してもらった。

 

16:30からキッカケ稽古って言ってたな。

あと20分・・・・

 

急いでシーンを作り、

インカム(無線機)を

舞台監督の星川さんに渡し・・・

と思ったら、

星川さんはまだ装置作業で忙しそうだ。

舞台監督助手の和田ちゃんに

インカム操作の説明をして、

また卓に走っていく。

 

 

キッカケ稽古が始まった。

しかし劇場内の

避難誘導灯を消し忘れた!!

 

え?

これって照明の仕事?

舞台監督の仕事?

 

役者が

上手下手の袖が暗いと言い出した。

念の為にと持参した

置き用の足元明かりを、

また和田ちゃんに渡す。

 

 

何?

まだ暗い?

バッグの中を漁り、

持ってるライト二本を

舞台袖に持って行って

またまた和田ちゃんに渡す。

 

エーイ、持ってけドロボー!!!

 

 

今度はインカムが繋がらないと

星川さんが言ってきた。

 

 

 

このインカムは癖があってですね、

ボタンを押しながら何秒か待って

喋らないとダメなんスよ。

 

事前に

インカムの練習をしなかったツケが

ここにきて出てきた💦

 

バタバタの中、

何とか30分押しで

19時30分から

リハを行う事となった。

 

避難誘導灯も、

劇場スタッフさんに言えば

客席の電灯と連動して

消せるようにしてくれるのだった。

そんな事さえ覚えてなかった

 

リハが始まる。

が、

もう正直言って、

役者の芝居なんか観ていられない。

 

照明の事と

キッカケの事とで

いっぱいいっぱい。

 

脇下に汗を感じる。

 

あせ

に‘‘る‘‘をつけると、

あせる

 

まさにこの時は、

焦りの汗だった。

 

 

リハーサル終わったのは

21時40分。

 

22時までに

劇場を出ないといけないので、

反省会をする暇もなく

劇場を出た。

 

永坂さんの車に乗せてもらったが、

駐車場の守衛さんからも

 

「もう22時で閉めるんですよ」

 

すみあせんすみません!

 

あー、

やっぱり冷や汗もので終わる。

 

 

〈続く〉

小学生に卒業式があるように

 

映画やドラマに

ラストシーンがあるように

 

小説に最後の一行があるように

 

神宮球場に九回裏村上サヨナラホームラン

があるように

 

結婚生活に離婚届けがあるように

 

バイトラスト一時間マジだるい

があるように

 

どの演劇でも

稽古があって

最後に仕込みと公演があります。

 

 

ねこようです。

 

 

夜18時に我々照明仕込み班は

劇場入りする。

 

先ずは

毎度おなじみ

劇場の天井にあるサスを降ろしてもらって、

舞台上の照明を作る。

 

プラン図どおりの位置に吊り込み、

点灯してもらったら、

舞台装置を考えて

明かりの輪っかの大きさ(フォーカス)

どっち向きにするか

を想像のみで調整していく。

 

これは、

照明チーフしか出来ない。

どれをどこにどのくらいの大きさで当てるのか、

他の人たちは分からないのだから。

 

手伝いに来てくれた美幸さんが

「ここはチーフの仕事だものね~」

ってニヤニヤしている。

 

今回の公演は、

舞台装置が

かなり大変になると予測していたので、

照明はなるべくシンプルにプランを作った。

 

なので18:40には

トラックから荷下ろししている劇団員に、

「照明終わったから舞台いいよ」

「マジすか?早っ」

と言ったのは佐藤君だ。

 

 

箱足の上に平台を敷き詰め、

その上に張り物を建て込む。

昔の日本家屋のイメージだ。

 

 

 

 

↑平台が滑らないように滑り止めを挟む

 

 

土台の平台並べが例えば10cmでも

間違ってしまったら、

全部を動かさないといけない。

なのでそんなにスパスパと並べられない。

 

測ったり、

図面を確認したりして

行っていく。

 

 

それが終わったら

ようやく建て込み。

 

いつものように

張り物と張り物をビスで繋げていく。

 

 

写真右手の女の子は、

「劇団ねこのバロン」で

よく出演している

由紀ちゃんだ。

 

「舞台の仕込みとか好きなんですよ~」

と私に喋ってしまったが為に、

こうして仕込み要員として

呼ばれてしまった

不運な女の子である。

いや本人も好きだから

来てくれたけどね💦

 

今回、

私は照明でして、

舞台装置はお任せなので

まぁ気楽なもんだ。

 

 

↑このように

由紀ちゃんと手伝ったりして、

少しやると‘‘もういいか‘‘という気持ちになる。

 

でもみんながいる所にいると

あれやってこれやれと言われそうなので、

なるべく人のいない所でプラプラしていた。

 

「あ、いい所に来た!

 ちょっとコレやってよ」

 

なんでかそういう所に限って

鳴海さんがいて、

しかも気軽に仕事を頼んでくる。

 

しまった!!

 

だが無視をして

人がいる方に戻ると

もっと面倒な仕事を

やらされる可能性が高い。

 

チッ。

 

丸ノコで張り物を切ったり、

ビスを打ち込んで止めたりする。

 

この後も、

ちょっと働いて‘‘がんばった風‘‘を

装っていたり、

照明お手伝いの美幸さんぱこさんと

打合せしてるかのように

世間話していたりすると、

 

「あ、ネエネエねこさん。

 暇だったらこれやって」

 

と鳴海さんに呼び出される。

 

 

今日は

後ろの壁が建つくらいまでかと思っていたら、

あにはからんや

あねはいたのか

(なんのこっちゃ)

上手の壁までが建った。

 

 

そんなこんなで

初日の仕込みは終わる。

 

帰り、

車の中で、

「ねえねえ、ねこさんを

 今日一番こき使ったのって私?」

と鳴海さんが聞いてきた。

 

「そうだね」

「ウゲ!

 でもしょうがないじゃん。

 みんなで一緒に同じことやってても

 しようがないから、

 私が人のいない所で別の作業してたら

 ねこさんがプラプラ来るんだもん」

「そうだ。人のいない所でサボってたら

 見つかった。

 またよく見つけるんだよな~」

 「まずいぞ、ブログに書かれる」

 「え~と、それはアレかな?

 本心では、

 ブログには書いてほしいよっていう、

 女心みたいなもの?」

「違うわ!!」

 

 

そんなこんなで

比較的平和に初日は終わった。

 

しかし、

どんな映画だって

最初の10分は穏やかな

キャラクター紹介みたいなものだ。

 

まだジョーズは出てこない。

 

 

〈続く〉

ねこようでさぁ。

江戸っ子でい!

 

 

さぁ泣いても笑っても

最後の稽古

総稽古となる。

 

毎度のことだが、

この日を最後に

もう「メアリーという名の姉」

の稽古は行われない。

 

 

朝からの稽古だが、

さあそろそろ出発しようかなと

した時に、

カジカジ、カジカジ

と音がする。

 

何?

と見たら、

うちのウサギがゲージを噛んで

怒っていた。

 

しまった。

エサあげたり

ゲージの掃除をしていない。

 

かに座グループLINEに

「ウサギの世話で出遅れた!遅刻します」

と発言する。

 

いやしょうがないじゃん。

そんなにグルグル俺の周りを走るなよ。

明日はちゃんと時間通りにやるからさぁ。

ホラホラお詫びのパパイヤの茎!

だから機嫌直して。

食べた?

じゃまたゲージにね。

いやいやそんな怒るなよ~。

 

 

稽古場に着くと、

男衆が稽古場入り口の外で

簡易な着替え場を作っている。

 

本番では楽屋に入れば着替えが出来るけど、

稽古場では

女性も着替えないといけないので、

誰にも見られないよう

稽古場の外に着替えスペースを作るのだ。

 

――京は雨。

京都の朝廷は権力の復権の為に

幕府に対し、

極秘裏に暗殺工作を計画していた――。

 

じゃない。

 

今日は雨。

なので雨だれが足元を濡らさないように

地面にシートを貼り付けたり、

張り物で目隠しを取り付けたりする。

 

総稽古をする為だけに、

こんな地味な作業もあるのだ。

 

役者陣は

佐藤君の掛け声の元、

発声練習をしている。

 

今度は

音響の野口君が来ない。

なるみさんが心配して連絡したら、

稽古が10時開始なのを

13時開始と

勘違いしていたらしい。

 

なにしてん?

 

「急いで行きます!!」

 

そらそうだ。

 

 

最初は、

昨日の通しで

気になった部分を

直して稽古していく↓

 

 

 

 

そして

昼休憩となったので、

舞台監督の星川さん

照明の私

やっと来た音響の野口君

で、

本番のきっかけの打ち合わせを行う。

 

タイミング

誰からどう指示が出るのか

どう連絡するか

と細かい打合せをする。

 

 

稽古場には、

緊張感と開放感との

混濁した空気が流れている。

これもまた

いつもの事。

 

これからの通し一回で

劇場に持っていかないと

いけないんだから。

 

 

役者陣は

初めて衣装の着替えも含めての

通しだった。

 

 

そういえば、

場面写真をブログにアップするのも

これが初めてか。

 

場面写真のアップも難しかったりする。

あんまりパシャパシャやっちゃうと、

ネタバレも出たりするので。

 

 

最後の通し稽古の終了後、

「お疲れ様」の声を掛け合う間もなく、

木曜日からの仕込みの打合せ。

タイムテーブルの確認。

 

そして

小道具や衣装を

トラックに運びこめるように

全員で梱包、確認、

して稽古は終わった。

 

 

あ、もしもし?

加奈子おばさんだけど、

元気?

知らなきゃ前の読んで↓

 

 

 

 

 

 

あ、そ。

元気ならいいんだけど。

姉さんは?

エ?

ペースメーカーが

壊れるんじゃないかってくらい

動き回ってる?

あーもうあの人はダメなのよ。

泳ぎ回んないと死んじゃうのよ。

サバと一緒ね。

あ・・・マグロか。

いいじゃないの

マグロもサバも同じようなもんでしょ。

値段?

そんな細かい事を

ミチミチ突っつきなさんな。

だからあんた相変わらずなのよ。

 

は?・・・用?

そうそう、用ね。

お芝居のチケットありがとうね。

今度は久しぶりに

奈津子と一緒に観に行くわ。

奈津子・・・元気よ。

そう言えば

ちょっと元気のない時期があったけど。

・・・ベイスターズが負けたから?

あのね、

奈津子が、

アイツは春先に終わったチームを応援してて、

何が楽しいんだろうねって

言ってたわよ。

・・・・ほらまた黙る~。

都合悪くなると黙るの

やめなって言ったでしょ?

昔っからそうよね~

小さい頃、

一緒に横浜スタジアム行ったでしょ?

最初はニコニコしてたのに、

横浜が勝ってヤクルト負けだすと、

どんどんムスッとしだして、

あらまだ静かなのねって思って

顔見たら、

音出さないように泣いてたじゃないの。

私子供ってあんなに静かに泣くもんなの?

とか感心しちゃったわよ。

しかもガッチャマンのハンカチで涙拭いて。

男の子だったら袖で涙拭くもんでしょ?

気持ち悪いわ~。

何の話だったっけ?

あ、都合悪くなる話だったわね。

 

そうそう。

奈津子がさ、

なんか書くネタが無い時に

私とお母さん

アイツのブログに出されてるって言ってたわよ。

そうなの?

・・・・まぁそうかもってさぁ、

ちょっとこれって個人個人なんじゃないの?

え?意味分かんない?

だから、よく言うでしょ?

その人のプライベートの話を

公けに出しちゃいけないみたいなの・・・

そうそう、

個人情報ね。

私なんて言ってた?

個人個人?

それは、一人ずつってだけね。

何の意味も無いわ。

アハハハハ。

 

ヘ?

元気そう?

元気じゃないわよ。

最近膝が痛くて、

整形の病院に通い出したのよ。

先生に膝が痛いって言ったら、

もう年齢が年齢ですからね~

って。

二時間も待ってそれだけよ。

何なのそれ?

診察?

ただの感想?

とか腹立っちゃったわよ。

湿布?

もらったわよ。

先生に

「たくさん出してくださいね」

って言ったもん。

せっかく行ったんだから、

湿布くらい多めにもらわないと

やってられないじゃない。

 

芝居の話?

もういいわよ。

どうせあんたに聞いても、

面白いと思うかどうかはお客さん次第だ

みたいな事しか言わないでしょ?

何度も言うようだけどね、

そういう

頭いいみたいな言い回しだけの事

言っていたらダメよ。

だからさぁ、

独り身で何年も

オタオタしてるんじゃないの?

いやいやオタオタしてるでしょ?

あわよくば再婚したいみたいなのが

言葉の端々ににじみ出てるじゃない?

言っときますけどね、

人にちゃんと挨拶する

人の目を見てニッコリ微笑む

人の話をちゃんと聞く

人と世間話を出来る

そういう事が出来ないおっさんに、

誰が寄ってくんのよ?

汚いだけじゃないの。

 

あ~~

ほらまたそうやって黙る~。

何かユーモアのある返しとか

出来ないのかね~。

 

俺が汚れだったら、

そっちは化石だ?

うぅわ、

うぅわわわわ、

びっくりした。

つまんなすぎて。

何よそれ?

それで

よく色々書いたり出来るわね~。

志ん朝聴きなさいよ志ん朝。

それ聞いて勉強しなさい。

あ、

こないだの

あんたの書いた芝居、

奈津子が観に行って、

‘‘狙いすぎていまいちだった‘‘

って言ってたわよ。

 

もしもし?

だからまた黙る~~~

 

ひょっとして

泣いてんの?

 

 

ねこよう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ねこさん

最近はなんか

稽古に真面目に出てるみたいじゃないですか。

そうだな。もう本番まで時間もないから。

はいはい、いい事ですね。

代理人の私としても安堵しています。

やっと本気になったって事ですね。

いや待て待て

なんでそんな上から目線で言ってくる?

そんな事ないです

面倒な人の代理人受け持ってるんですから、

色々気を遣わないといけないんです。

誰が面倒な人だ!

ほらまたすぐそうやって怒る~。

だからあっちこっちで嫌われるんですよ。

じゃあ教えてやる、

これはツッコミと言ってな、

人間の言語コミュニケーションとして

必要不可欠なものなんだぞ。

もっと優しい言葉で言えないんですか?

例えば、

私、そんな面倒な人じゃないですよ~、

だってほら、、ね?

みたいな。

理由言えてねぇじゃねぇか!!

だから何でいちいち吠えるんです!

もぉやだ!

・・・・・・・

もしもし?もしもし?

・・・・・・

もしもし?

・・・・・・

あのな、

今ここはドトールで、

俺はお前に休日で忙しい稽古の前に

わざわざ呼び出されて、

お前はミラノサンド牛カルビと

塩キャラメルラテのLサイズを

俺に奢らせて

俺の目の前に座ってるわけだ。

そこで、

返事すんのやめんのやめろ!!

もう、何言ってるか分からんわ。

だから、

白い目で睨みながら

塩キャラメルラテを

ストローで吸うな!!

 

 

 

昼からの稽古である。

 

本日は

「メアリーという名の姉」作者の

香取俊介さんが奥様と

稽古を観に来てくれた。

 

座る香取さんの前に立ち、

次々と挨拶していく役者陣。

 

「〇〇役をやります××です」

「△△役をやらせて戴く◇◇です」

 

そんな中、

私は音響の野口君と

音と照明のキッカケについて

打ち合わせをしている。

裏方としては、

ここで出来る事を考えて

全てやっていかないといけない。

 

15:00すぎから

作者ご本人へのお披露目のように

通し稽古を行った。

 

初めて照明きっかけの声出しをした。

 

毎回毎度の事なんだけど、

照明は消したり点けたりは出来ないから、

声を出して

「落ちました」

「入りました」

と言うしか出来ないのだ。

 

私の出した声が、

舞台監督や演出の思っていた

照明の呼吸と違っていたりする。

そうなのだ。

それぞれでイメージの呼吸が違うのだから、

その違いが

先ずは表に出て分かって、

それを出来るだけ統一していくしかない。

 

 

やはり作者の方が観ている前での

通し稽古は、

役者の緊張感が普段とは違う。

 

あ、噛んだ

あ、セリフがめちゃくちゃになった

 

私は、

香取さんの表情を見ていた。

 

プロの作者が

自分の書いた作品を目の前でやっていて、

どんな顔して観るのかなぁ~

 

 

単なる興味です。

 

 

香取先生は、

襟元に右手を当てたまま、

特に表情を変えずに最後まで観ていました。

 

そして終演後は、

お褒めの言葉まで頂きました。

 

いやー

やっぱりテレビドラマや大河ドラマを

何十本も書いた先生は格が違うなー。

 

もし自分だったら、

苦虫を噛んだり

首を捻ったりして

ついつい自分の気持ちが

出てしまうかもしれない。

 

今まで先生が通ってきたであろう

修羅場の数を

想像したりしてしまった。

 

そんな私が物書きとして

香取先生に挨拶して、

色々と創作についてお話を聞けたのか?

 

皆さんもう既にお気づきだと思うが、

挨拶も声をかける事も出来なかった。

 

そんなの、

有名プロ野球選手に質問する

少年野球のレギュラーでもないコ

みたいなものだ。

 

 

‘‘どうやったらホームラン打てますか?‘‘

‘‘先ずはね、ボールをよく見てごらん。

 それでバットを思いっきり振るんだよ‘‘

くらいのレベル違いなのだ。

 

 

香取先生ご夫妻は

気さくに

劇団員と一緒に記念写真も

撮ってくれた。

 

本番も

観に来てくれるのだそうだ。

 

とてもありがたい事です。

 

しかし・・・・

 

一応私も作家で、

その作品を目の前で役者が

稽古したりしているんだけど、

この緊張感の違いは、なんだ?

 

‘‘あ、稽古、今日は観るんスか?

 じゃあそのへんで観ててください‘‘

 

てなくらいの

だらけようだ。

 

格の違い

 

なのだろうか。

 

違います、

人間の品の違いですよ。

 

うるさいよ桐坂!

 

 

ねこよう

 

 

ねこようです

 

夜7時すぎから通しである。

 

今回、通しの稽古を観るのは初めてだ。

観ながらも、

相変わらず照明プランをパソコンで作成していったり、

必要なゼラシートをネットで発注したりしている。

 

今回の芝居、

役者が座って喋るシーンが多い。

座りながらだと、

お客さんは自然と役者の顔に集中する。

表情でもきちんと芝居をしていないと、

‘‘今やる事ない演技‘‘

がバレてしまう。

 

テレビドラマだと

カメラが喋る人にアップになって

他の人は画面から消えるけど、

舞台の上だと

お客さんは誰を観てもいいわけです。

 

恐らく、

自分の推しや知り合いの役者に

目がいっているんじゃないのだろうか。

 

 

 

役者は、

芝居一本を通してみて

リズムをつかんでいく。

 

前半に出番が多い役者。

ポイントポイントの出番の役者。

気合を入れる所が違うのである。

 

本番は始まってみたら

ノンストップで進んでいってしまう。

言い間違えたセリフ

ミスった動き

もうやり直しは出来ない。

それを味わえるのも、

通し稽古だ。

 

こっちも全体を観ながら、

照明の

フェードインや

フェードアウトの

呼吸を見ていく。

 

でも、

「明かり入ります」

「明かり落ちました」

とかの声はまだ出さない。

 

呼吸が分からないからだ。

あと、

照明プランを作りながらで忙しい

ってのもある。

 

 

本日は、

カーテンコールの指示がありました。

 

芝居の最後に

役者の出る順番

どこから登場するか

誰と誰が並んで出るか

まで、

演出がイメージを伝えます。

 

今回は

かに座75周年記念公演だそうなので、

ラストに観客の皆様に

ご挨拶があります。

 

カーテンコール

とは

カーテン(幕)

コール(呼ぶ)

 

文字通り

「幕が下りた後に呼ぶ」

という意味があります。

(☝AIによる概要丸写し)

 

お客さんの拍手で呼ばれ、

役者がご挨拶するのです。

 

なので

お客さんに拍手を受けないと、

役者は呼ばれないのです。

 

まぁどんな芝居でも

全く拍手の起きない芝居なんて無いけどね。

お愛想かもしれないけど。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・

 

 

その時、

脳内の

‘‘ブレイン国立劇場‘‘

では、

千人を超える観客からの

大きな拍手が響いていた。

 

演出家のオモ・シロゾウは

上手舞台袖で

両手をあげてバンザイをした。

 

「見ろよこの熱狂!

 今回は大成功だ!!」

 

脇役の役者から順に舞台上に出て行って、

センターで恭しく頭を下げる。

脇役、準主役、客演・・・・

ついに主演のヤクシャ・コウジが

出てくる出番だ。

が・・・・

センター奥の階段から出てくるはずの

コウジが出てこない。

観客はコウジを求めて拍手が続いている。

演出家のオモは、

走って下手の舞台裏に回った。

 

「ヤクシャ・コウジはどうした?」

 

舞台監督の

タイヘン・ダゾウは答えた。

 

「ヤクシャさん、

 ラストシーンで泣いた後、

 緞帳が閉まったら

 トイレに走っていきました!」

 

なんて事だ!

だから前日の飲み会で

生うにを食べすぎるなと

あれほど注意したのに・・・

 

観客からの拍手は止まない。

どころか、

拍手のボリュームは

どんどん上がっていく。

 

とりあえず

トイレに行くと、

案の定

奥の個室が一個閉まって

人の気配がある。

 

オモは、

おもむろにドアをノックした。

 

「ヤクシャさん・・・

 聞こえますか?」

 

「・・・はひ」

 

全く腹に力の入っていない声だ。

いったいいつから我慢していたんだろうか?

 

「あの・・・カーテンコールなんだけど。

 出てこれますか?」

 

「あー・・・・

 いや~・・・」

 

だろうなー。

しかしこのまま主役が出てこないと、

観客も拍手を止められないじゃないか。

 

「ほんのちょっと・・・

 一分だけでも」

「そうですか・・・

 じゃあちょっと立ってみて・・・

 ア」

 

トイレットペーパーを回すカラカラという音が

勢いよく聞こえる。

 

あー、もう想像したくもない。

 

舞台監督のタイヘンが走ってきた。

 

「大変です!

 観客が主役のヤクシャを出せ!

 こんなに拍手してんのになぜ出てこない

 って怒り出しました」

 

そりゃ俺が観客だって怒るわ。

だがこんな状況だと説明できるわけがない。

 

舞台監督助手のワイモ・ツライが

飛び込んできた。

 

「あまりに待たせたんで

 観客が暴徒化して、

 何人かが舞台にあがり、

 客演のデテ・ヤッタさんに

 襲い掛かりました!」

「え?なぜデテさんに?」

「なんでも、チケット代が高いのは

 お前のギャラが高いせいだろうと」

 

そんなわけないじゃないか。

デテさんは安いギャラでも

‘‘いい作品を作りましょう‘‘

と握手を求めてくれたナイスガイだ。

 

チケット代が高くなったのは、

製作費を高く見積もって出し、

自分とタイヘンが

浮いた金を中抜けしたからだ。

 

タイヘンを見ると、

「これは、大変ですよね~」

と目が泳いでいる。

 

馬鹿が。

そんな態度だと

助手のワイモにバレる。

 

「あれ~。

 タイヘンさん、

 何か様子が変ですね」

 

ワイモが鋭い目を向けてきた。

 

「そういえば、

 経費がおかしい感じは

 していたんですよ」

 

タイヘンはまばたきをして

汗をかきかき怒鳴った。

 

「な、何を言ってるんだ!

 俺とオモさんが経費をかすめ取るなんて、

 するわけないじゃないか!!」 

 

あーもう馬鹿が!!

二時間ドラマの犯人か!

 

「やっぱりそうか。

 じゃあ、

 お二人で舞台に行って、

 チケット代が高くなった理由を

 観客の皆さんに説明してください!!」

 

190㎝80㎏の体躯を持つワイモは、

私とタイヘンの襟首をはっしと掴み、

トイレから引っ張りだして

舞台へと向かった。

頼む許してくれという私の懇願を無視して。

 

 

ジャ~~~~

ジョジョジョジョジョ。

 

「オモさん、すみません。

 やっとおさまりました。

 ・・・・アレ?

 ・・・・カーテンコールは?」

 

 

ーーーーー稽古、残り二回

 

 

ねこよう