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日々全力道

この場を借りてけがのためにチームを離れた選手たちにも感謝したい。具体的に名前を挙げると、槙野、酒井、松井、香川。彼らの力も今大会の優勝に貢献してくれたと思っている。また出場機会を与えることができなかった2人の選手、森脇と権田。彼らも素晴らしいチームスピリットで参加してくれた。ありがとうと伝えたい。」


ザッケローニが試合後の会見で述べたことである。


ここにザッケローニのチームマネージメントの考え方が現れていると思う。


それは信じる力とコミュニケーションである。


信じる力については、韓国戦で触れたとおり、

ミスをした選手に対してよく現れている。

本田のPK、川島の起用がいい例である。


そして控え選手に対する信頼。李に関しても伊野派にしても細貝にしても、ザッケローニは全ての選手、スタッフを信じている。


信じるだけでなく、密接にコミュニケーションをとることで、

その信頼を伝え、モチベーションを保たたせている。

公平に広く深くコミュニケーションをとっている。


コミュニケーションに関しては通訳の存在も見逃せない。

通訳に注目した企画がナンバーにあったら面白いだろうな。



ザッケローニはとても”粋”な監督だと思う。

そしてマネジメントは理論ではなく実践・行動が全てなんだと思う。

延長戦は十分に予想されたことだった。

そしてオーストラリアが準決勝で大量得点を取っていることからも、よくあるジンクスで点が入りにくい試合になると予想していた。


ただオーストラリアがあそこまで徹底してロングボールを放り込むのは予想外だった。

あれはフットボールと言うよりもラグビーに近い印象を受けた。


ただ、ロングボールに対しラインを下げず局面で負ける場面はあったものの、

こぼれ球に対し集中したディフェンスをしていたと思う。


攻撃はどうもオーストラリアを崩しきれずフラストレーションが溜まる展開だった。



後半15分過ぎから、オーストラリアは徐々に疲れが見えてきた。特にサイドの選手かな。


ここでのザッケローニ采配はどこの記事もかいてあるけどズバリ、ハマったものだった。


長友を一列上げて相手右SBの上がりを牽制することに成功し、左サイドを完全に制圧していた。


あの岡崎が疲労で走れなくなっている中で、長友の運動量とタフネスぶりは異次元のものだった。もっと評価されていい選手だし、個人的には今大会のMVPだと思う。


李のゴールは鳥肌もん。正直なところ絶対外すと思った(笑)


あの瞬間が唯一、オーストラリア守備陣がボールウォッチャーになった瞬間で、そこをよく仕留めたと思う。


最後の内田の交代だが、ベンチから一番遠い右サイドの内田を変えて時間を使うところが勝ち方を知っているザッケローニの采配力を表していたと思う。


ほんと素晴らしい勝利だった。


松木さんとセルジオのはしゃぎっぷりも見事。


でもDVDに保存するのはBS放送のほうにしよっと。



優勝!

気持ちいい!

ザッケローニ熱い!

セルジオうるさい!(笑)
松木はゴール裏へ!(笑)


また起きたら振り返ります。

最近リーダーシップについてよく考える。前回は日本代表の長谷部。今回はAKB48の実質キャプテン、高橋みなみ、通称たかみなについて考えたこと。


この人、番組内ではだいぶいじられてるし、話せばスベる。


でもプロデューサーの秋元康は「AKB48とは、高橋みなみのことである」と絶賛している。


あくまでもメディア媒体から感じたことなので、偏った見方があるかもしれないが、この人は19歳とは思えないものを持っていると思う。


こんな記事があった。


『彼女は皆の尊敬を集める存在だった。誰もが彼女に一目置いていた。それは大人も子供もだ。どんな人間も、彼女と接すると、その極限まで自分を律するストイックな姿勢や、どんな人間にも平等に、しかも偉ぶることなく接する謙虚さに、一目置かないわけにはいかなくなる。

彼女はいつも練習に励んでいた。練習場に来るのはいつも一番乗りだったし、また帰るのも一番後だった。みんなが帰ったその後で、一人黙々と練習していることもあった。

誰もが彼女のことをすごいと思った。だけど、彼女はみんなのお手本になったわけでは必ずしもなかった。なぜなら、彼女はあまりにすごすぎて、「これは真似できない」と誰もが思わせられるからだった。みんな彼女ことを見習えなかった。彼女はそれほどすごかった。』


高いプロ意識の持ち主。しかしそれだけではリーダーにはなれないのだと俺は思う。


続けて上の記事の続き。


『しかしかと言って、彼女がいない方が良いというわけではなかった。彼女はみんなの支えだった。みんな彼女のことを頼りにしていた。いざという時、彼女に助けてもらうことを期待していた。彼女はチームのエースだった。あるいはリレーのアンカーのようなものだった。どんなに苦しい時でも、どんなに窮地に立たされた時でも、彼女がいれば大丈夫、彼女がいれば安心、いざとなったら彼女がいる――みんな、そんなふうに彼女を頼り、そんなふうに彼女を慕っていた。』


このような状況では後には引けない。更に自分に厳しくストイックに臨むことになる。


すごいのはその立場をきちんと受け止めていることではないか。自然発生的にキャプテンになったらしいが、自ら置かれた環境を理解し、それを前向きにとらえている印象がある。


そして驚くべきは協調性が必ずしもあるわけではないという見方があること。というか、そのような面があるということ。彼女の一面には強烈なクセがあり、また強烈なこだわりがあって、強烈なプライドも持っていたと言う。


自分がやりたくないことは頑としてやらない。自分がやろうと思ったことができなかったりすると、とても悔しがる。


見方を変えれば俗に言う自己中である。いつでも空気を読んで、場の雰囲気をリードするというわけではけっしてない。どちらかと言えば空気の読めない方だったし、どちらかと言えば一本気でおっちょこちょいなところがある。



ではなぜ、あの大所帯のリーダーであり、まとめあげることができているか。


以下、記事の引用。

『しかし彼女は、そういうところを覆してあまりある、強烈なやさしさの持ち主であった。そのやさしさは他を圧倒していて、どんな者も敵わなかった。その彼女のやさしさに触れた時、人は、そこに慈愛とか母性といったものの本質を見る思いにとらわれるのだった。

彼女は強い子であった。そんなふうに、人を助けたり、やさしさをかけてあげることになんの躊躇いも抱かなかった。人からどう思われるかを考えたりはしなかった。そういう時、ただただ自分のうちから溢れ出てくるやさしさというものを、躊躇うことなくかけてあげるのだった。

また彼女は、人にやさしくするだけでなく、人からやさしくされることに対してもなんの躊躇いも抱かなかった。彼女は、たとえどんな相手からであろうと、やさしくされたり、やさしい言葉をかけてもらったりすると、心から嬉しそうな顔をして、ありがとうと言って素直に喜んだ。

彼女は、人から愛されることに対して全く躊躇いがなかった。どんな人物からであろうと、それが愛情であれば、素直に受け取って喜ぶのだった。』


『コンサートなど大きなイベントでも、控え室やバックヤードをつねにウロウロ行ったり来たりする。それは、悩んでいる子、落ち込んでいる子を誰よりも先に見つけるためである。』



高橋みなみのリーダーの要因は「優しさ」である。そして「愛情」である。

とにかく相手のことを考えるのである。そのためであれば、厳しい言葉も厭わない。

そして厳しい言葉を言われた相手もきっと普段の行動から分かっているのだろう。自分のために言ってくれるのだと。

そう思わせる人はなかなかいない。普段の行動を積み重ねてこそのものであり、発言と行動が一致してなければ説得力がない。


自分に厳しく、人に優しく。

そしていつも目の前の事に本気なんだろう。というか、目の前の事だけしか見ていない。

だから、自分の事だけになってしまうこともある。

でも、人のために本気になれる。


そして人をよく見ている。見下した態度は一切なく、驕らず、謙虚に人と接する。

周りのことを本気で大切に出来る人なんだろう。


これからも頑張ってほしい人物であるし、同時にもっと知りたい人物である。







いろいろ探して長谷部のリーダーシップについて考えてみました。


「長谷部はリーダーではないが、
 日本代表の「主人公」なのではないか。
 物語の主人公には、
 周りに突出して無二の個性を主張するタイプと
 周りの個性を際立たせるタイプがあるが、
 長谷部は明らかに後者」

これは日経新聞の記事より。


自分が最高の成果をあげて
その成果で威厳を保ち、
カリスマとなって周囲をひっぱていくことは
リーダーにとって
必ずしも必要なことではない。というかそれが出来る人は限られている。

自分は影となって、
周囲の力を最大限に引き出すことができるなら、
それもまた、その人らしい、
リーダーシップのひとつのかたちなんだろう。


また、こんな記事もあった。



「返報性」(へんぽうせい)という言葉がある。自分のために何かをしてくれ
た相手に対して「恩返し」をしたい、と思う心の働きを指す言葉だ。

日本の選手やベンチは最初、主審を攻撃した。すると主審は「目には目を」と
ばかりに日本チームを否定し返した。

そこで長谷部キャプテンは主審に貸しを作った。すると、今度は主審が「返報
性」の法則で恩返しをした。これが物語の構造であろう。

さて、僕たちは、上司に対して、同僚に対して、部下に対してどのように接し
ているだろうか。

自らの論理の正しさや、ポジション・パワーを振りかざして相手を追い詰めて
いるのではないか。上司の、同僚の、部下の「目には目を」を引き出していた
のではなかろうか。

そうではなく「返報性」を引き出してみてはどうだろう。
相手を許し貸しを作るのだ。相手は必ず心にとどめ、恩返しのPKをくれるに違
いないだろう。



これも今までのリーダー像を覆すものだろう。

長谷部は新しいリーダーシップの形を提示している。

誠実さ、真面目さ、周囲の気持ちを考える力、それを行動に移す力。

実力だけじゃない、目標に向かって、他の人をひきつけまとめていく「力」。


長谷部は周囲へ”感染”が出来る人物なんじゃないか。