ハモンドさんのバーチャルオルガン化プロジェクトもひと段落。
大人しくペダル付の曲レパートリーを増やすのに精を出していましたが、そろそろ最終目標に到達する時期かなと思いに至り、実行に移すコトにしました。

 

いや、ただマニュアル鍵盤を三段化するだけなんですが。

 

やってみたら、あっさり収まりました(笑)

 

 

世の中のオルガンは大体二段か三段です。
「手が二本しかないのに、何で三段以上が必要なのか」とか、
「そもそも一段で十分じゃね?」といった素朴なご意見の多い中、人間工学的な限界まで追求した七段モノまで実存しています。

 

誰がこれを必要としているのでしょう(笑)

 

ニュージャージー州アトランティックシティのボードウォークホールにあるモンスターオルガンのメインコンソール。
血筋としてはシアターオルガンの系譜でしょうか。
64フィート管を持つギネス認定の世界最大オルガンです(完全な状態ではないそうですが)。

 


そもそもオルガンが多鍵盤を持つようになったのは、教会堂で別々の場所にあった小オルガンを一つに集約することで大オルガンとなっていった経緯があるからです。

 

当然鍵盤ごとに個性を持つのが本来の姿ですが、現代のエレクトリックアクションのオルガンでは電気的にパイプ群の割り当て変更が可能だったりします。

 

上手くプログラミングしてコンビネーションボタンを駆使すれば、大概のことは二段で事足りるような気もします。

 

 

でも、やっぱり見た目も大事(笑)

 

公共的な場に存在するオルガンの多くはディスポジション(仕様書)が公開されており、オルガンのスペックが明記されています。

 

これにより鍵盤数やストップの種類が判り、ある程度オルガンの規模や性格を知ることができます。

 

標準的なドイツバロックオルガンであれば
「ハウプトヴェルク(主鍵盤)」に「リュックポジティフ」や「ブルストヴェルク」、「オウベルヴェルク」に充実した「ペダル」

 

フランスオルガン仕様なら
「グラントルグ(主鍵盤)」に「ポジティフ」、「レシ」鍵盤に「ペダル」があるのが普通。
リード管が充実しているのも特徴ですね。

 

 

因みに前述のアトランティックシティのオルガンは
「コーラス」「グレート」「スウェル」「ソロ」「ファンファーレ」「エコー」「ボンバルド」の七段マニュアル鍵盤に「ペダル」となっています。
もう何が何だか。

 

・・・・・・・

 

気を取り直して(笑)、我が家の細やかなバーチャルオルガン。

 

パネル飾りと化していたタンブラースイッチやドローバーユニットを取り外してみると、鍵盤一段分程度の頃相なスペースを確保できそう。

 

 

 

 

鍵盤の台座を組み直して再セッティング

 


 

 

鍵盤袖に置く木片ブロックには色合わせした木材シートを張って

筺体との違和感がなくなりました

 

 

 

蛇腹の蓋も締めれば、埃対策も万全~

 

 

というコトで、収まってみると、全然違和感がありません。
後はサンプルセットを充実させるだけだなー

 

三段鍵盤になっての感想
・オルガンっぽさが三割増して嬉しい
・鍵盤交代の組み合わせが増えて、考えるのが面倒臭くなった
・でも一段目と三段目で交差奏法するとカッコ良い
・三段目をずっと弾いていると肩こりがキツイ
・四段目が欲しいとは思わない
実は二段でも不自由は無かったかも(笑)

 

鍵盤フェチとしては、鍵盤を木製のトラッカータッチ(もどき)にすることが自作オルガン最後の夢になるでしょうか。

 

とはいえ、とりあえず現状で満足です。はい。

 

後は弾きたい曲が山のようにあるので、そっちをやっつける事で我が残りの時間を蕩尽することになるでしょう。

 

オルガンの日々は続くのであります。

 

 

スイッチパネルにはめ込まれていたHAMMONDのエンブレムプレート
ヤクオフで貰われていきました