市電が走る国道279号(海峡通)まで大三坂を下りてきましたので、そこで左折します。

通りを進んで行くと、右手に蔦か何かの植物で覆われている印象的な建物がありました。

 

 

「北方歴史資料館」(函館市末広町23-2)で、高田屋嘉兵衛の子孫の方が高田家代々に伝わる遺品・史料の展示をメインにした私設資料館だったそうです。

しかし2013年から経済的事情で完全閉鎖。

建物自体は近代レトロ建築なのか、実は現代のものなのか道の反対側からはよく分からなかったので、一応、写真撮影だけはしておきました。後でネットで調べてみたところ、閉鎖した北方資料館に触れている情報はありましたが、建物そのものの由来は分かりませんでした。

情報が容易に見つけられないという事は比較的、新しい建物なのかもしれませんね。

 

八幡坂通との交差点まで来ました。4つ角のうち、3ヶ所に近代レトロ建築が残っています。

 

 

「SEC電算センタービル」(函館市末広町18-16)です。

元々は旧第百十三銀行本店で、1926(昭和元)年の建物。函館市景観形成指定建造物に指定されています。
一見、古い建物には見えませんが、1878(明治11)年に北海道で最初の地場銀行として函館に創設(開業は翌年)された第百十三国立銀行が、1887(明治20)年に改称されて第百十三銀行となった後、昭和元年に本店として建てられたものです。

中央の玄関の両側に半円柱を並べたオーダー建築を取り入れるなど、古典様式を一部踏襲しています。

 

 

SEC電算センタービルとは交差点対面に位置する「SEC末広ビル」(函館市末広町22-1)。
旧函館貯蓄銀行本店だったもので、1926(大正15)年のものです。

オーダー建築の名残りは玄関部分にしか見られませんが、かつては壁面にも円柱が取り入れられていたと思われます。
SECさん、歴史的建造物の活用に積極的ですね。

 

 

「HakoBA函館 -THE SHARE HOTELS-」(函館市末広町23-9)というホテルです。

これはまた、旧財閥系の元銀行ですよ~ってな感じの建物ですね。旧安田銀行函館支店で、1932(昭和7)年の建築。

安田銀行はこの頃、外観は中央に4本建てのオーダー建築を施し、その間に縦長の窓を設けるなど、全国各地に同じ形態の支店を建設しているそうです。

 

サイト「悠悠北海道」より

 

因みに上は、1930(昭和5)年の旧安田銀行小樽支店。似ていますね。

そういえば小樽の方は旧日本銀行小樽支店や旧三井銀行、旧北海道拓殖銀行などには行ったけれど、まだここには行っていないなぁ。

 

 

 

旧安田銀行函館支店は、1968(昭和43)年には「函館どつく」の外人専用ホテルとして転用された経歴があるそうで、近代建築の再利用としては全国的にも比較的早い事例なのだそうです。  

 

 

八幡坂を函館山方面に向かって望みます。右側に見えるのがSEC末広ビル。

国道279号(海峡通)というのは面白い国道で、JR函館駅前を起点とし市電の通りを八幡坂通との交差点まで来ると、港に向かって右に折れます。この後は津軽海峡を渡って、青森県野辺地町の国道4号線の交点まで延びています。

つまり上の八幡坂を撮影した地点は、国道279号線上という事になります。

 

さて、次に足を運ぶのは「金森赤レンガ倉庫」なのですが、そろそろ遅いお昼にしましょう。

 

 

近くに「ラッキーピエロ ベイエリア本店」(函館市末広町23-18)がありましたので、そこにします。初めからこの日の昼食は市内のラッキーピエロのどこかで、と決めていました。

ここは函館発のご当地ハンバーガーレストランで、「日経PLUS1」のご当地ハンバーガーランキングで1位を獲得した事もある有名どころ。函館を中心に道南エリアで17店舗あります。

おお、隣にはやきとり弁当で有名な「ハセガワストア」もありますが、今回は食する機会がありませんでした。また今度!

 

 

 

派手な外観、賑やかな装飾の店内。お土産用オリジナル商品も豊富です。

調べてみると、創業者は王一郎氏。神戸市出身で両親は華僑との事。

なるほど、生粋の日本人の感覚とは異なり、遊び心とユニークさが店内に溢れています。

 

 

「ラッキーピエロ」という店名は創業者が大好きなサーカスにちなんで名付けたもので、1987年にこの店舗が第1号店としてオープンしたそうです。

函館旅行中、車から何度もラッキーピエロの店舗を見かけましたが、外観は店舗によって割と異なっていました。第1号店ですから、この店舗が最も創業者のコンセプトを色濃く反映しているのかもしれませんね。

 

 

メニューはハンバーガー類の他に、カレーや焼きそば、オムライスなども提供しています。マクドナルドなどのファーストフード店とは異なり、ハンバーガーを中心としたファミレスといったところでしょうか。

 

 

一番人気だという、「チャイニーズチキンバーガー」のセットメニューにしました。どうやら「ダントツNo.1セット」と言うらしく、チャイニーズチキンバーガー+ラキポテ+ウーロン茶という内容です。値段は680円(外税)だったかな。

 

 

注文が入ってから作り始めるので、多少時間はかかります。

マックのような「ただ温めただけ」という出来合い感は、当然ありません。

チキンの唐揚げは中華風っていうんですかね、甘酸っぱい味付けです。それがレタスとマヨネーズによく合いますね。

難点はゴロンと唐揚げが3つほど挟まっているので、ちょっと食べずらい事でしょうか。

ラキポテことラッキーピエロポテトは、ポテトにミートソース&ホワイトソースとチーズがかけられていて、カロリー感がMAX仕様です。

いやぁ、すっかりお腹一杯になってしまいました。ご馳走様でした。

 

 

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