エンジンオイルには3つの役目があると思います。
【潤滑】 【冷却】
そして【洗浄】
「このマシン、金が掛かりすぎる・・・」
永く乗り続けるには、維持費を安く抑えることが
意外と重要です。
税金や保険・消耗品等は工夫の余地が少ないですが、
想定外のため負担感の大きい故障修理の費用は、
メンテナンス等で回避できる可能性があります。
メンテナンスで最も重要なオイル交換。
「どんなオイル」を「どのくらいの頻度」で?
バイク乗りなら誰もが【こだわりたい】課題。
私はあまり注目されていない
【洗浄】という役目にこだわっています。
「汚れた水」で洗濯物は綺麗になりません。
「汚れたオイル」で
エンジン内部を綺麗に保てる訳もありません。
「オイル交換」
↓
「蓄積した汚れが落ちる」
↓
「オイルが汚れてくる」
↓
「そのまま走行」
↓
「オイルが真っ黒に」
↓
「そのまま走行」
↓
「オイルの汚れがエンジン内部に焼き付く」
オイルが黒く汚れるのは「排気ガスの溶け込み」が
大半を占めていると思いますが、「コゲ」のように
焼き付いた汚れが調子を悪くするのは明白で、
オーバーホールで大切になるのも各部品の洗浄です。
【真っ黒に汚れた高級オイル】
と
【汚れていない安価なオイル】
一見、究極の選択とも思われます。
しかしながら
10万km以上乗れる高寿命の日本車。
高速回転での極限走行には高級オイルが必要ですが、
のんびりツーリングにそれほどの高性能が必要とも
思えません。
そこで私は、メーカー指定のグレード以上を前提に
【安価なオイルを頻繁に交換】するようにしています。
「オイル交換」
↓
「蓄積した汚れが落ちる」
↓
「オイルが汚れてくる」
↓
「オイルの透明感がそろそろ無くなる」
↓
「オイル交換」
GBに乗り始めてすぐ、100km走行ごとにスポイトで
オイルを抜いてサンプリングし、オイルにまだ少し
透明感が残る約1000kmで交換するように決めました。
【透明感】がなくなると【洗浄力】も無くなり、
【エンジン内部を汚し始める】と思うからです。
この方法でGB500に5万km以上乗っていますが、
いまだエンジン快調で異音も故障もありません。
「高級オイルだから長距離でも大丈夫」
と思ってしまいますが、
「安いオイルだから早めに交換しよう」
との思いが働くのも好都合です。
【綺麗なオイルで走ること、
それはエンジンを洗浄すること】
【走るだけでメンテナンスになる】のです。
近年のオイル高性能化がエンジンをコンパクトに
していますが、GB400/500が開発された時代は、
今と比べると非常にオイルの性能が悪く、
これを前提に各部品のクリアランスが大きくなるよう
設計されています。
ここにグレードの良すぎるサラサラのオイルが入ると、
各部品のクリアランスが大きいため、
オイルが各部品に留まれず、
最も危険な潤滑不良も起こり得ます。
高級オイルだからと言って、必ずしも
エンジンに優しいとは限らないと思うのです。
もちろん、クリアランスが小さく設計されている
近年のバイクに、低いグレードのオイルを入れるのも
言語道断です。
メーカーが指定するグレード以上を前提に
【安価なオイルを頻繁に交換】する。
現在販売しているウルトラシリーズはSL級です。