~徒然趣向~-GREEN BELT vol.8


まずは、【GREEN BELT vol.8】お疲れさんでした。

チェケラ34、メカメイド、毎度楽しいパーティーをありがとうです。


これからも仕事の都合がつくときは必ず参加させてもらいますね。



さてさて、今回久々に復活させてもらったセレクトCD。

いつもいつも、作成する際は、その時々で思い入れのある曲や、「そういえばあの曲!」なんて感じで思い出した曲なんかを詰め込んでいる訳ですが、曲順の関係、たとえばある曲のアウトロ部分と、次の曲のイントロ部分がしっくり来ない等の理由で省かれている曲も多数あるわけで。


いわば、「1枚通して自然に聴ける」というのを非常に意識して選んでいるわけです。

もう、『Floor Sh*t Selection』は5枚目、『JAP-RAP』も4枚目を迎えました。

これも、「楽しみにしてるよ」とか「今回はどんな曲なの?」なんて、興味を持ってくれる皆様のおかげなのです。


ただ、気になるんです。

僕にとっては、選ばれている曲は全て僕のお気に入り。少なくとも現時点では。


しかし、人の趣味・趣向が十人十色なのも、また事実。

ちょっとで良いから、CDを手にとってくれたあなたの趣味・趣向を覗いてみたい、と思ったのです。

楽しんでもらえているならばそれで僕は満足です。ただ、「仕方ないな、教えてやるか」なんておもってくれたそこのあなた。ぜひ、コメントでももらえると、僕も新しい視点でお気に入りの曲を見つめ直せるってモンです。



少しばかり、僕視点でのお話を。


『JAP=RAP vol.4』


01. CHO YABEE/SKYFISH feat. 鎮座DOPENESS

最近話題のフリースタイル・ラッパーが客演した楽曲。一聴してどっぷりハマりました。

どう考えても、僕の描くHIPHOPには無い曲調のトラックに独特すぎるラップが乗っていて。

鎮座のために作成されたかのような。。実験的な選曲であり、ある意味、確信犯的な選曲です。


02. Hip Hop Song/DJ TAIKI feat. MUMMY-D, BIG-O, JON-E

たまたま借りた『HARLEM』シリーズに入っていた楽曲。

MUMMY-D目当てで聴いた曲ですが、当時若手のJON-Eの仕事っぷりが、荒削りながらも良い。

否、荒削りだからこそ良いのか。


03. リップ・サービス・モンスター/餓鬼レンジャー

入れるでしょ、これは。最近ファーストアルバムが再発売されたことをきっかけに聴くことができました。

2人とも声が若い。ポチョムキンが今ほど本能に振り切っておらず、理性てきな部分を多く残していることに強い印象を受けました。


04. Guess Who's Back?/THE FLEX UNITE

前曲『リップ・サービス・モンスター』からのつながりに注目していただきたいです。

この2曲の流れに関しては、正直、自画自賛です。

この曲に関しては、関西勢の勢いを後押ししてくれるようなパワーを感じます。高揚感を煽るようなトラックも相性良いせすね。


05. 号外/MICROPHONE PAGER feat. Q, 漢, 鎮座DOPENESS

言わずと知れた日本語ラップの立役者、MICROPHONE PAGERの復活作からの1曲。あまりの客演の多さから不評ばかりが目立っていましたが、やはりカッコいいものはカッコいい。

最後の鎮座がMUROすらも掻っ攫ってしまう感はどうしても否めませんが、ベテランのQや漢も各々の持ち味を発揮しているように思います。


06. Get Down/DJ A-1 + BASI

NujabesのバックDJ等も勤めた(?)DJ A-1と大阪発のHIPHOPバンドからBASIが組んだアルバムから。

この曲は初めて聴いた時からトラックの良さが目立っていました。それほど抑揚がある訳でもなく、基本ワンループものなのですが、だからこそ生まれるグルーブ感に体が勝手に動き出します。

BASIの韻の固さも個人的にポイント高し!ですね。


07. I'm A Rapper/ANARCHY

最後の最後まで入れるべきかどうか迷った曲。「微妙」とかそういう意味ではなく、あまりにも有名すぎる曲だと思ったから。

別に「有名な曲は入れない」というコンセプトがある訳ではないのですが、聞き手側の耳がそこに集中することは避けたいという思いがあったので。ただ、これほどまでエモーショナルにHIPHOP論を掲げるANARCHYはやはりかっこいい。


08. Reason Is.../NORIKIYO feat. SEEDA

この曲はまずSEEDA目当て。曲単位でさまざまなフロウを聞かせてくれる彼の技量は、間違いなく多くのラッパーを凌駕していると思います。次にBach Logic。機械的な音を使用したトラックでありながら、2人のラッパーの特徴を理解したうえでのこのトラックだと思います。

主演でありながらまさかのダークホース・NORIKIYO。ただ、音へのハメ方という意味では非常にスキルフルで、この曲で今後の彼の動向が気になっていることは紛れも無く事実であります。


09. Zig Zag (remix)/NAGAN SERVER

たまたま手にした大阪はABNORMAL BULUM@からNAGAN SERVERのソロCDから。

『remix』とありながらオリジナルは知りません。

声質が少し軽いかな、とも思うのですが、矢継ぎ早に繋いでいきながらも、無理している感じを感じさせないのはスキル故でしょう。


10. B-BOY SHIT/RAMB CAMP

いやぁ、黒い。そして煙たい。トラックもラップスタイルも黒いし煙たい。

福岡は親不孝からの刺客、RAMB CAMPの最新アルバムから。FREEZのこもったような声で淡々と言葉をつなぐラップと、BIG FACEの、どちらかと言えば感情先行なラップスタイルが対照的。

また、その2人を引き立てる、派手でありながらも主張しすぎないトラックにも脱帽です。


11. デンジャーレンジャー/韻踏合組合

韻踏名義ですが、歌っているのは、HEAD BANGERZからHIDA(現HIDADDY)と、NOTABLE MC(当時)からOHYA(現だるまさん)。

韻を踏むことに関して、非常に長けたスキルを持つ2人の魅力は、そのリリックに含められたユーモアによるところも大きいのではないでしょうか。韻に固執するあまり、多少文法的に無理が出てきていることもありますが、まぁそこには目をつむります。何と言っても、本曲でのOHYAによるDOBERMAN INC.へのディスは素晴らしい。


12. Rock The Bells/高槻POSSE

先日発売されたJABのCDから、地元高槻の面々を集めたポッセ・カット。何と言ってもトラックが秀逸。

参加者が多いだけに、1曲で色んなスタイルのラップが聴けるというのが魅力なのですが、その中でもやはりJABは印象的。多少レイドバック、、というかあえてリズムを外しているかのようなラップは、唯一無二という言葉がしっくりくるものですし、普段自分の作品でこのようなトラックに乗せることは無いであろう、Lion's Rockがものすごい。彼にかかれば、息づかいさえもラップになってしまう。


13. Nice Dream/SMITH-CN

まだESSENTIALって活動しているんでしょうか?I-DeA関連の作品で何度か名前を目にしていたSMITH-CNのソロ作。SEEDAやSCARS周辺とも交友があるようで、本アルバムもSEEDAが全面的にサポートしたとのこと。

ラップスタイルからSEEDAのフォロワー、二番煎じなんて酷評もよく見ますが、一度聴いたら忘れられないほどのインパクトを持つ彼の声は間違いなく武器でしょう。


14. Fact/仙人掌, SEEDA, BES

CONCRETE GREENシリーズの『EHITE CHRISTMAS』からの一曲。

とにかく3人ともラップが上手い。特にSEEDAの中盤以降。素晴らしいの一言でしょう。

あと、私生活には多少問題ありのBES。意外と深い内容のリリックだったりします。


15. Street Beat/Q-ILL

志磨参兄弟に客演していたことで知ったラッパーです。

非常にJAZZに精通した人と勝手に想像しています。山仁なんかとも交流があるようなので。そのような想像に至るに難くない、JAZZを基調としたトラックと、無理をしないラップが心地いいです。


16. Voice/acharu feat. BRON-K, ZIGHT

マイクアキラの運営するレーベル『首脳組』からデビューしたての女性シンガー。ラップもこなすようでアルバム自体も彩り豊かなものでした。なのるなもないやD.O.なんかも参加している楽曲の中でも、この曲は郡を抜いていました。特にBRON-K。この人に哀愁を歌わせたら、日本人ラッパーで右に出る人はいないでしょう。


17. es-Sense 6/Michita feat. 72

北海道のトラックメイカーMichitaのアルバムから選んだのですが、アーティスト名の読み方すら分かりません。ネームバリューもクソも無く、曲の良さだけで選びました。女性でありながら(←もはや差別的な表現ですが)、非常に力強いフロウで、最初の勢いのまま駆け抜けていく1曲です。


18. 2012/PSG feat. BACH LOGIC

一世を風靡した感のあるPUNPEEとS.L.A.C.Kの兄弟を軸にしたユニットに、BACH LOGICをラッパーとして迎えた楽曲。BACH LOGICのラップ・スキルの高さはSEEDA関連の曲でも証明済みですが、この曲でも良い仕事っぷりです。日本語でありながら、英語のように聞こえる。あまり日本にはいないタイプのラッパーでしょう。

「このアルバム、クラシックなのに、わずかあと3年」なんて自画自賛もにやけてしまいます。


19. 空を取り戻した日/SHAKKAZOMBIE

今ではアパレル業が多忙なのか、「客演でもない限りラップはしない」と雑誌のインタビューで豪語していたBIG-Oのグループの初期の1曲。名曲との呼び名高いことも納得の1曲です。

単調になりかねないピアノループのトラックでありながら、そうは感じさせないBIG-Oの抑揚あるラップが耳を捉えて離さない、まさに名曲。


20. 別れ唄/DJ NAPEY feat. 茂千代

トラックメイカーなのに、その本業で叩かれまくりのNAPEYのアルバムから1曲。僕自身はNAPEYのトラックは嫌いではありません。ICE BAHNの『クラウチングロケット』もアルバムの幕開けにぴったりの曲だったし。

この曲に関しても、しゃがれた声で歌い上げる茂千代の、どこかしら漂う哀愁を引き立てていると思います。



さてさて、結局長々と書いてしまいましたが、こんなことを考えながら作っているセレクトCD。

ぜひ皆様の元で出来るだけ長い間、輝きを保ち続けてくれることを願っています。

その中で、あなたの人生において、パートナーとなる1曲が見つかったりでもした暁には、ぜひご一報ください。

この上ない喜びです。



さて、ここまで読んだあなた、コメント必須です。笑


眠いので、【Floor Sh*t Selection vol.5】に関しては、気が向いたときにでも。



それではまた。