海外や新しいお客様(異業種)からの製品製作依頼が増えてきました。
よく「クロコでこれを作ったらいくらになりますか?」という質問を受けます。
価格を知りたいのは、至極あたりまえのことなのですが、
その前に知らなければいけない最大の疑問が私にはあるのです。
製品化されたときに、クロコの質感と柄模様が
どのようになると想像しているかなのです。
それとワニが生き物であるがゆえの天然の傷跡など
どこまで理解し、受け入れてもらえるのかです。
これについては以前のブログでもご説明致しました。
マーケットには大きく分けて3つの異なる商品群があるように思います。
①有名一流ブランドと同様な革質と使い方(柄の見え方)を求める一流ブランド症候群
→20~30枚に1枚あるかないかの1級革使用
②有名ブランドとまで言わないが、それに近いものが欲しいというそこそこグループ
→2級3級でも革の状態によっては使用可能
③革にはほとんど拘らず(どんな見え方でもいい 個体差は全然OK)安いほうがいい
量産通販グループ
→全ての等級の革を使用
貴方はどのグループですか?ということになります。
もちろん相手が誰しもがわかる有名な存在であったり、
わかりやすい方々(どういうものを求めているのか)の場合は、
こちらとしても考えやすいものです。
まず相手がどのようなクラスを求めているのかを理解した上で
型入れ作業に入ります。
わかりやすく①と③の場合でご説明しますが、
①の場合製品に合わせてベストなサイズのベストな革を選びます。
③の場合一番取り都合が良い革(通常は大判)で傷を除けながら、たくさん取ることに
集中します。
ご想像のとおり、①は革のコストが青天井 ③は限りなく牛革に近いコストを弾き出すことも可能です。
このグループ分けは革の観点からだけ申し上げていますので
細かく言うと、金具や裏地から始まり、箱にいたるまで、
要求レベルが全然異なるのも確かです。
ちなみに我がブランドGAUDIEは①グループに入りますが、
宣伝の仕方など、まだまだやらなければいけないことがあります。
クロコダイル製品の場合、何を作っても製品のコストの中で
クロコダイル革が占める割合が極端に申し上げると90%以上になるのです。
長くなりました。
この話は奥が深いと考えていますので何回かにわたってお話したいとおもいます。
次回はもの作り(職人)の観点からお話したいと思います。
店長 南澤
クロコダイルレザーショップ/ガウディ http://www.gaudie.jp/