中1の落とし穴 #2 | 中学受験を見直したい(隊)+α

中学受験を見直したい(隊)+α

このブログは、中学受験を考えているけれど、『少しおかしいぞ』とか『問題ありでは?』とお感じの方には役に立つブログです。偏差値をあげたい、〇〇中に合格するにはどの塾がよいか?…そのような方のお役は立てそうにありません。

中学入試の勉強は、およそ受験準備としては最長である。
情報が溢れ、少子化の現在、

出産前から計画を立てている家庭もあるだろう。
 

校区、交通、進学実績・・・

ここに校風と入れられなくなった(-_-;)


よって、中学入試を考えている家庭にとって、

子どもが小さいうちは自然がいっぱいのところで子育てを・・・

などという考えは・・・多分ない。


あの幼稚園に行って、あのお受験塾に通い

あの私小に入り、あの大手塾に通う。

受験が近づいてきたら、あの個別指導も受けよう・・・。


これは、真剣に我が子のためを思う親をからかっているのではない。

我が塾に、成績が振るわなくなったという理由で

大手塾の補完や退塾して変わって来たいという

要望をもって来られる方がそうだからである。

 

上手く行く子も居ないではない。

が、目に見えて失敗だったと気づく方も居れば

本当はすごくダメージを受けているのに

表面化していないだけという

不発爆弾を抱えた方も少なくない。

 

当塾の初期の塾生の中に

非常に残念だが、大手塾の宿題を

答えを見ながら・・・というか答えを写している子が居た。

勿論、私の前では辞めさせて、その無意味さを説き

親御さんに伝えたのだが・・・

どうやら治らぬまま卒業して行った。

第一志望には手が届かなかったけれど

二番手には合格できたのである。

 

が、そういう“勉強の仕方”が染みついているし

何より、課題を自分で解こうという意識がないので

おそらくは中学の早い段階で、周りの人に聴いて

“次の塾”を探して通わせるのだろう。

 

お受験から通算すれば・・・8年くらいかな

塾に通い続け、いつも競争を煽られてきた子ども達。

精神衛生上よろしくないのはもちろんのこと

中高と進むうちに

徐々に伸びてゆくということはおそらくないだろうと思う。

下手をすれば学校に行けなくなる可能性も大である。

 

そうならないためにも

せっかくの“長い春休み”。

この数年で一番心が軽くなる日々なのだから

それを絶好の機会として

まずは受験でたくさんついた垢を

落としてあげてはどうなんだろう。

 

そして、新たなスタートラインは同様なもので

そのゴールとすべきものはどんなものなのかを

考えさせてあげてはどうなのだろうか。

 

受験とかクラス替えとか偏差値という“用語”から

しばしの間離れて

視点を少し変えてあげる必要があろうかと思う。

 

これからどんなことを学びながら成長して行くのか

学校の試験に合格することだけが勉強のきっかけであったが

それは目を凝らしても見えないずっと先にある。

 

現実問題としての高校入試を免除されるわけだから

心にゆとりをもってじっくり取り組めるはずである。

 

でも、現状はそれを許してくれないかもしれない。

お母さんは、合格後、“次の塾”の話を始めるかもしれない。

 

新中学1年生というのは

しっかり見ていてあげないと

非常に危うい学年・年齢なのである。