タイ・ハネムーン珍道記
~バンコク郊外編(1日目)(番外編)~
その9・ワット・カオチョンプラーン ラチャブリー県
ラチャブリー県にある寺院・ワット・カオチョンプラーンの上空では毎日のように夕方から夜にかけて黒い龍が目撃されている。
ワット・カオチョンプラーンは別名「コウモリ寺」と呼ばれており、
寺院の裏手にそびえる山の中腹には100万匹のオオコウモリが棲む洞窟があり、それが黒い龍の正体である。
境内脇にはちょっとした空き地があり、ナイトマーケットと呼ぶ程ではないが露天商が立ち並び、
外国人観光客でごった返していた。
皆、空を見上げながら黒い龍が現れるのを今か今かと待っているのである。
取材子夫婦は黒い龍の出現を待つ間、境内の到る所にあるおざなりなコウモリ像を時間が許す限り撮影していた。
ちなみにワット・カオチョンプラーンの境内はコウモリの糞尿の臭いでとんでもなく臭い。
ダメな人は本当にダメである。
さすがに取材子もオオコウモリが棲む洞窟には近づけなかった。
さて、コウモリ像の撮影に勤しんでいると、専属ガイドのジェットさんの声が。
どうやら黒い龍が出現したようである。
慌てて空を見上げたがコウモリ一匹飛んでいない。
とにかくジェットさんが呼んでいた方向へと走って行き空を見上げるとキイキイキイと鳴き声を上げながら洞窟から飛び立つオオコウモリの群れが。
なんと取材子の予想していた方向とは別な方向へ飛び立っていたのである。
黒い龍だ。
取材子は興奮しながらも写真と動画を同時進行で撮っていく。
黒い龍は30分から1時間近く観察することが出来る。
この時間がどれだけのオオコウモリが洞窟に潜んでいたのかが分かるだろう。
その異様な光景に外国人観光客も拍手をしながら見入っていた。
取材子も子供の頃からテレビの衝撃映像などでこの手の大群は見ていたがやはり現地で実際に見てみると迫力が違う。
子供の頃、不思議だないつか見てみたいなと思ったものを実際に現地に足を運び回収していくという作業で取材子の旅は出来上がっている。
みなさんも子供の頃、行ってみたかった場所に行ってみるときっと一味違った旅になるのではないだろうか。