〜山形県高畠町の妖怪スポット・妙多羅天〜




一本柳のバス停角にある小さなお堂は妙多羅天(みょうたらてん)なる不思議な神を祀ったお堂なのである。





お堂にはこんな伝説が伝わっている。


弥三郎(やさぶろう)が武者修行の旅に出かけているその間、高畠町に伝染病が流行り、
弥三郎の母も病気に倒れたが、悲願達成の妄執に死にきれず鬼と化した。


そして白狼を手下に夜道を行く者を襲っては金品を奪っていた。

そうとは知らずに帰郷した弥三郎は鬼女と化した母に襲われた。

弥三郎は母とは知らずに鬼の腕を斬り落とし自宅に戻るが、自室で寝ていた母は、
弥三郎が手にした腕を奪い取ると、鬼女の姿となって雲を呼び、越後の弥彦山へと逃げて行った。



鬼となった母を哀れんだ弥三郎は、妙多羅天として母を祀ることにした。それが今のお堂なのだという。


妙多羅天は風邪の神、あるいは風の神とされているようだ。