Operation: Galactic Stormは1992年に行われたマーベルのクロスオーバーである。
▲画像は2017年に発売されたEPIC COLLECTIONより。
キャプテン・アメリカVol.1 #398を始め、アベンジャーズ、ソー、アイアンマン、クエーサーといった関連誌で展開されたイベントで、
銀河列強種族であるクリー帝国とシャイア帝国間の銀河間戦争にアベンジャーズが介入する、というプロットなのですが、
クリーを統治する超ＡＩスプリーム・インテリジェンスの処遇を巡ってキャプテン・アメリカとアイアンマンが対立したりとまあ、なかなかに読み応えのあるイベントとなっております。
▲スプリーム・インテリジェンスと言えば、MCUの映画「キャプテン・マーベル」内でも
キャロルの尊敬する人物としてアネット・ベニング演じるマー・ベル／ウェンディ・ローソンの姿で登場しましたが…
さておき、このイベントではソーがそれなりに重要な役割を果たすのですが、
この時のソーはドナルド・ブレイクではないどころか、シグルド・ヤールソンでもなかったのです。
（※ドナルドもシグルドもどちらもソーの人間としてのアバター）
では誰であったのかというと、この時のソーの肉体はエリック・マスターソンという名の人間で、
人間としてのシグルド・ヤールソンの友人だったのです。
▲ヴィラン、マングースに襲われ瀕死の重傷を負ったエリックは
オーディンの手によってソーと融合され一命を取り留めます。
以後、エリックはソーとして活動するようになり、その一時期の出来事がOperation: Galactic Stormなのです。
その後、紆余曲折あってエリックとソーは再び分離し、エリックは
サンダーストライクと言えば皆さんの記憶にも深いキャラクターだと思われます。
そうですね。
ご存じ、データイースト製作の AVENGERS IN GALACTIC STORM ですね！
タイトルからもわかる通り、前述のクロストーバーイベント「Operation: Galactic Storm」をベースに製作された対戦格闘ゲームで、プリレンダリング３DCGを採用したキャラクターは当時非常に魅力的？でした。
「Operation: Galactic Storm」を下敷きにしてはいますが、ゲームの内容はアベンジャーズ vs. クリーといった具合に簡略化されています。
発売は1996年。
MARVELキャラクターを使用した格闘ゲームと言えば1994年末に発売されたカプコンの対戦格闘ゲーム「X-MEN CHILDREN OF THE ATOM」がありますが、
こちらはまた違ったアプローチで製作されており、アシストキャラを呼び出して攻撃補助をするシステムなどは先進的でした。
前述の通り、アベンジャーズ vs. クリーという構図に簡略化されたこのゲームで、
アベンジャーズサイドのプレイアブルキャラクターの一人として選出されたのが、
サンダーストライクなのです！
コミックの「Operation: Galactic Storm」時にエリックはまだソーのままで、
なぜソーやアイアンマンを差し置いてプレイアブルキャラクターに採用されたのかは謎です。
謎ですが、このゲームでは猛威を振るったがためにこのゲームのプレイヤー間では妙に知名度の高いサンダーストライクです！
このゲームでは
ストーリーモードと対戦モードを選択できるのですが…
ストーリーモードでの使用キャラはサンダーストライク、ブラックナイト、キャプテン・アメリカ、クリスタルの4名だけ。
対戦モードではクリー側のシャタラックス、コーラス、ドクター・ミネルヴァ、サプリモールが増えるので8名のキャラを選べますが、人選がシブすぎる…
一応アシストキャラクターとしてソーや、
アイアンマンも登場しますが、人選は完全に謎です。
ジャイアントマンのアシスト攻撃は一見の価値があるのでこのゲームを見掛けたときは是非プレイしてみよう！
▲ラスボスはクリー帝国軍の提督ゲイレン・コール。当時のラスボスにありがちな理不尽な攻撃手段をたくさん備えています。
▲コミックではこんな感じ。
前述の通り、このゲームと言えばサンダーストライクなのですが、なぜサンダーストライクなのかというと
このゲームでのサンダーストライクは
・ハンマーを持っているためか攻撃判定が絶妙に広い
・サンダーウェイブという必殺技がやたら強い
・サンダーパワーボムという変則的な投げ技で飛び込みからの攻防にやたら有利
・全画面攻撃判定で自身は無敵という超必殺技を備えている
・etc
と、基本中級者同士であればサンダーストライクを使った側がほぼ勝てるというレベルのバランスブレイカーだったのです。
プレイアブルキャラクターにサンダーストライクを抜擢したことから鑑みて、製作スタッフにサンダーストライクの熱烈なファンがいたのか、
はたまた単なる調整不足の産物なのかは不明ですが、このゲームのお陰で日本国内の一部にサンダーストライクの名前が浸透したことは間違いないでしょう。
データイーストは1999年に倒産してしまい、おそらくはこのゲームがデータイースト最後の格闘ゲームとなってしまったわけですが…
さて、そんなワケでなぜ今サンダーストライクなのかというと、
▲Marvel Legends Marvel's Thunderstrike \3,600+税
絶賛発売中なのです！
MCU「ソー」は第4作「ラブ＆サンダー」の製作が決定しており、
ベータ・レイ・ビルやジェーン・フォスターのソーを始め、新キャラの登場が予想されていますし、
MCUのフェイズ5以降は「Operation: Galactic Storm」を下敷きとしたプロットで製作されるのではないか？
という噂があったりもしますので、MCUナイズドされたOperation: Galactic Stormが展開された際にはサンダーストライクが主要キャラになったりもするんじゃないでしょうかね？
という淡い期待もあります。
エリック・マスターソンのサンダーストライクは後に死亡し、
息子ケビン・マスターソンがサンダーストライクを継承したりもするわけですが、
なかなか印象深いキャラクターですので今後なんらかのスポットが当たることを期待したいですね。
この他、当店ではアメトイ・アメコミ関連商品をたくさんご用意しています。
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