イシハラ都知事が完全に議会無視の築地市場移転予算執行の「決断」発言をしました。
先日の朝日新聞で予告され、先週の定例記者会見で「まもなく!」と話していましたが、もちろんこれで完全決定したわけでなく、声をさらに高めていくことが必須です。

状況としては、

イシハラ都知事就任→汚染知りつつ築地官製地上げ企て→酷い汚染露呈→議会虚偽答弁等→知事選争点で調査→法外な汚染発覚→隠蔽→非公開汚染対策検討→勝手に安全宣言→都議選敗退・政権交代→ごまかし実験→猛烈なデータ隠匿と捏造→移転見直しの都議会を愚弄→移転決断発言(★今ココ)→運動拡大!

また、下記リンクの10/21、22日分をご覧ください。わたしのツイートと、多数リツイートした分も確認できます。
http://meyou.jp/rolling_bean

RT中から、都議会民主党柳ヶ瀬議員:
http://twitter.com/yanagase_ootaku/status/28411964811
来週月曜の質問づくりを終えた。それにしても、あの石原知事の会見はなんだ。腹だちを越えてあきれるしかない。それにしても。
何のための議会なのか、イシハラ都知事の「移転決断」会見には、全く呆れるしかありません。
しかし、本当に「それにしても」、です。
ここまで都議会が少数与党(自公)のみの思惑で進められ、愚弄していることに対しては「都議会頑張って」というお任せでなく、一人ひとりが声を挙げていかなくてはならないと考えます。相手は本気で愚弄しようとしているのですから。

また、こうした現実に対して、メディアも「批判的に機能していない」どころか、明らかなる権力の暴走に対して盛り立てるような動きをしているのも、この昨今の多くの事態と同様です。以下に2件紹介します。
(「皆さまの受診料」で成り立っている)NHK

築地市場 豊洲移転進める方針
10月22日 18時28分
http://www.nhk.or.jp/news/html/20101022/t10014762991000.html

東京都の石原知事は、移転の是非をめぐって論争が続く築地市場について、計画どおり江東区豊洲の土地を購入して移転を進める方針を明らかにしました。計画の見直しを求めていた都議会最大会派の民主党は今後、移転に必要な予算の否決も辞さない姿勢を示すなど強く反発しています。

国内最大の魚市場がある築地市場には、75年前の建物が今も残り、耐震性や敷地の狭さに問題があるとして、東京都が江東区豊洲の工場跡地に移転を計画していますが、都議会最大会派の民主党は、予定地から高い濃度の有害物質が出たことなどから、ことし3月の議会で土地の購入に必要な予算を凍結し、築地の今の場所に建て直すよう検討を求めています。この問題で石原知事は22日、記者会見し「老朽化した施設では限界があり、豊洲への移転に全力をあげる。土壌汚染の問題は、先端の技術をもってすれば解決できる」と述べ、今年度1281億円を豊洲の土地の購入費などに充て、移転に着手する方針を明らかにしました。また民主党が検討を迫っていた築地市場をいったん別の場所に移して、今の場所で建て替える案については「順調にいっても十数年かかる。いたずらな対立は市民の利益にならない」と述べ、4年後の平成26年中に移転を終える考えを示しました。これについて都議会民主党の大沢昇幹事長は、「知事が強引な移転にかじを切ったと感じる。来年度予算の賛否のなかで、新しい市場の設計や建設の予算を認めないなど党としての態度を決め、強引な移転のブレーキ役を果たしたい」と述べました。25年間続いた築地市場の建て替えをめぐる論争は、石原知事の決断で豊洲への移転へと大きく動き出しますが、都議会の民主党など野党各党は強く反発する姿勢を崩さず、築地市場の移転問題は来年春の都知事選挙の争点にも浮上する見通しとなりました。

こちらがおなじみ産経です。

石原知事が築地市場移転を決断 「昭和の宿題に区切りつける」
2010.10.22 21:30
このニュースのトピックス:東京都政
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/101022/lcl1010221521005-n1.htm

定例会見で予算の執行を表明した東京都の石原慎太郎知事=10月22日、都庁定例会見で予算の執行を表明した東京都の石原慎太郎知事=10月22日、都庁

 施設が老朽化している築地市場(東京都中央区)の豊洲地区(江東区)への移転問題で、東京都の石原慎太郎知事は22日の定例会見で、「議会の議論を踏まえて豊洲移転を進めていくことを決断した」と述べ、都議会最大会派の民主などが土壌汚染などを理由に反対していた用地購入のための移転関連予算1281億円の執行を表明した。

 これで、都が計画する平成26年度の新市場開場に向けて大きく前進する。ただ、民主など3会派が同日、執行に抗議する談話を発表。来年度予算案などをめぐり都は難しいかじ取りを迫られそうだ。

 石原知事は同日の会見で「(民主党が主張する)現在地再整備案はすべてが順調でも十数年かかる致命的な欠点が明らかになった」「わずかな震度の地震でも屋根の一部が落下するまで老朽化し、お世辞にも清潔とはいえない」などと指摘。そのうえで、「議会がダラダラと決めかねるのなら、知事が歯車を大きく回すしかない」と語った。

 豊洲地区で判明した土壌汚染問題については「日本の先端技術を活用した手法を整えて、今後とも万全を期す」とし、汚染物質の除去に自信を見せた。

 築地市場移転は昭和60年ごろに議論が始まった。石原知事は再整備を「昭和からの宿題」と位置付け、一刻も早い問題解決を最優先した格好だ。

 石原知事は来春の都知事選への4選出馬について明言を避けているが、民主が候補を擁立すれば移転の是非も争点に浮上しそうだ。

 一方、民主の大沢昇幹事長は同日、「大変な憤りを感じている。移転を強引に進めるのであれば今後の関連議案には厳しい対応をせざるを得ないと断言する」とのコメントを出した。
このたわけた「昭和からの宿題」を平気で記事にできるのだから、恥ずかしくなりますね。

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そしてこのイシハラ都知事の「決断会見」に遡ること1日、10月21日に開催された、農水省の「食料・農業・農村政策審議会 食品産業部会(第6回)」の傍聴者記録を転記させていただきます。
第9次卸売市場整備基本方針がたった90分で議論もほぼなく決められ、そこには大手・流通のための市場改変や、「仲卸の大幅縮減」が今回、正式に明記されている、などびっくりです。

なお、昨年9月からの農水省の秘密裏研究会メンバーがシフトしてきているとのことですが、その昨年9月から農水省内で秘密裏に進められてきた研究会(※)については

2010-01-04
高木農水元事務次官の関わる卸売市場法廃止を含むこんな提言押し込みの企てを大臣はご存知でしょうか?
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10426019808.html


で取り上げています。
なお、昨年9月からの農水省の秘密裏研究会メンバーがシフトしてきているとのことですが、その昨年9月から農水省内で秘密裏に進められてきた研究会(※)については

2010-01-04
高木農水元事務次官の関わる卸売市場法廃止を含むこんな提言押し込みの企てを大臣はご存知でしょうか?
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10426019808.html


で取り上げています。

非常に重要なので全文掲載します。私的な感想も含めているとのことですので、その点ご理解ください。赤字強調は引用者によります。

農水省、食料・農業・農村政策審議会食品産業部会(第六回)傍聴報告

 豊洲に新市場を建設し築地市場を廃止すると明記された第8次卸売市場整備基本方針が今年度末に目標年度終了を迎えるため、続く第9次の卸売市場整備基本方針を決める審議会が21日農水省で開催された。
 農水省が提示した読み上げた原案に委員がそれぞれの立場から意見を述べ、基本的に意義無しということで満場一致で採決されるまで90分ほど。形ばかりのお墨付きを与えるためのやらせ審議会が復活していた。民主党の筒井副大臣は「公務のため」遅刻して現れ、挨拶だけ述べて「公務のため」即刻、退席した。後は官僚と利権業者の私物会議。

 全体の流れとしては、市場外流通の拡大に伴い取扱量の減少が進む卸売市場について「中央拠点市場」(新登場の概念)と中小規模の中央卸売市場、そして地方市場という位置づけ、役割、機能の分化を進める方向が決定された。この中核市場と中小の市場間を”効率的な流通ネットワーク”で結ぶ物流インフラの整備に力点が置かれたことに、流通/物流利権の浸蝕を強く危惧した。卸売市場を整備する視点からは、市場外流通を増やしたコイズミ改革の当然の帰結としての市場の衰退に対し、功罪を客観的に評価し改めるか否かを議論する必要があった。農水省は説明に「現状追認」という言葉を繰り返し使用して実行犯たる自らの責任を回避し、市場参加者としての「生産者」「実需者」のニーズに”的確に対応”したことを強調した。まさに形状記憶合金の如くに業者行政への迅速な回帰を果たしたと言えるだろう。

 生産者として、コイズミ改革から本格参入した大企業による株式会社農業を強く意識した「生産者ニーズ」への対応を唱い、従来からの農業、水産業従事者である中小零細の業者に対する視点は基本的に欠落していると言っても過言ではない。新たに登場した「中央拠点市場」の概念説明図には、市場に商品を供給する生産者を表現するのに「大産地」なる表現を用い、他は「中小地場産地」としてあたかも末節であるかの如くに矮小化した表現にして脇に追いやられている。工業化された規格品たる農産物を大量・効率的にさばくための加工物流センターを公的な資金を投入して整備させ、大規模スーパーや全国展開する外食チェーンなどの大口需要者に納入するという、大企業の物流コストを行政に肩代わりさせる利権構造が透けて見える。これこそ市場外で取引すれば済むことであり、不特定多数の中小零細生産者と不特定多数の中小零細需要者を結ぶ卸売市場の公的な役割を否定し、卸売市場を全く異質な巨大私企業への貢ぎ物にすり替えるための利権行政そのものに見える

 農業という市場を民間に”完全解放”させる方針はブッシュ政権(ゴールドマン主導)からの要求に基づき、オリックス・宮内会長を座長とする総合規制改革会議で提言され、コイズミ改革として政策に具現化されたもの。大手食品メーカーが参入し企業ビジネスとしての農業が着実に浸透しているのも事実だが、そのための市場外流通であり、卸売市場までも大企業のコスト肩代わりに差し出して、中小零細生産者や仲卸業者を政策的に淘汰するのは本末転倒の誹りを免れ得ない。
 個別・具体的な内容に関する問題点として、①老朽化や過密・狭隘化の著しい中央卸売市場に対し、相変わらずPFI(民間の資金とノウハウの活用による公共施設等の整備手法)事業の活用が唱われている点、②市場整備の目的として大規模小売業者、専門小売業者、外食産業事業者へのニーズ対応という特定業者への便宜供与を明記した点、③仲卸業者に関しては「経営の発展を図るため」との枕詞付きで「業者数の大幅な縮減を図る」と明記した点は特筆に値する。

 少数特定の大企業・業界に便宜を図る目的で、中小零細業者や仲卸業者を淘汰してセリを形骸化させ、公的な施設を業者の加工物流センターに変容させて物流コストを肩代わりすることは、民主党の内側からの簒奪と同様に、市場を内側から変容させ少数特定の利権業者のために私物化させることに他ならない。

 このような”政策”決定に加担した審議会のメンバーは、委員6名、臨時委員9名、専門委員1名の構成。
 委員6名中3名は財界人で新波ローソン社長、山口味の素会長、渡辺トヨタ副会長という顔ぶれ。学者は一人だけ、三村青山学院大学経営学部教授(流通)。それに農業ジャーナリストと称する青山浩子氏と株式会社農業(ソーシャルベンチャー)マイファームの西辻代表取締役。委員に従来型農業の従事者や水産業の代表はいない。
 臨時委員9名には各業界代表が並ぶが、石渡ホッピービバレッジ代表取締役(アルコール飲料メーカー)、小瀬ハウス食品会長、佐竹美濃吉社長の3名は食品・外食業界、大塚ヤオコー顧問、福岡大同青果社長、藤田茨城中央園芸農協専務理事の3名が農業関係で、学者としては根本拓大商学部教授1名のみ。古谷消費生活アドバイザーなる不思議な人物と山根主婦連会長が消費者代表とされて入れられ総勢9名。ここにも水産業の代表なし。
 生産者側として園芸農協から1名だけというのは極めて偏った人選と言える。学者委員の根本氏にしても流通の専門とは言いながら大学院は文学部、学部は社会学部で流通の専門としては極めて異端。流通経済研究所(経産省所管の財団法人)理事という立場の方がホンネの立場に近いと見られる。消費者代表に至っては、状況を全く理解していない員数合わせ委員と言っても過言では無い。
 唯一の専門委員、柴田明夫氏は丸紅経済研究所所長。元々丸紅本社の採用で鉄鋼畑から調査部、業務部を経て現職。グローバルな食料資源の争奪に警鐘を発しているが、卸売市場の整備に専門として関わるには専門性に疑問がある人選だ。

 委員の構成を全体として見ると、財界主導、流通業界のための委員会と言っても過言では無い。水産に至っては黙殺同然で一人も意見を出せる委員がいない。意図的な水産市場潰しを疑われても仕方が無い人選だ。しかも、昨年9月から農水省内で秘密裏に進められてきた研究会(※)のメンバーがごっそり審議会委員に平行移動しており、政権交代の意義を蔑ろにする目的で1年前から周到に準備された謀略が表に出てきただけとすら言えそうな審議会だった。今後、この方針に沿って政策を具体化させる卸売市場整備基本計画が練られて行く。この審議の過程も慎重に見守り声を挙げていかねばならないだろう。

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