柏崎刈羽原発に対する依然不確かな検証に基づく、運転再開へのお膳立てとして設定された(←特別な偏見抜きです)、二つのシンポジウムが2月末に立て続けに開催されました。
業界・学会が主催するものが2/26から、行政によるものが2/29で、その結果が公開されています。
◆その1 08/2/26~27(柏崎市にて)
主催:社団法人日本原子力産業協会、有限責任中間法人日本原子力技術協会、財団法人電力中央研究所
協賛:社団法人土木学会、社団法人日本機械学会、社団法人日本原子力学会、日本地震工学会、社団法人日本電気協会
◆その2 08/2/29(東京にて)
安全研究フォーラム2008(NSRF2008) - 原子力施設の耐震安全と安全研究 -共催: 内閣府原子力安全委員会、文部科学省、経済産業省原子力安全・保安院
(安全研究フォーラム2008(NSRF2008) 開催結果 もあります)
【前者の「国際シンポジウム」の発表内容から管理人引用】
原子力発電所の耐震安全性・信頼性に関する国際シンポジウム の発表資料掲載ページ
http://www.jaif.or.jp/ja/news/2008/2008_simpo_doc.html
ここには、プレゼンテーション資料がアップされていますが、それらの内容からは、現実の確認作業が端緒についたばかりで、仮説に基づいた今後の運用体制と反省が示されるに留まることが分かります。
たとえば、http://www.jaif.or.jp/pdf/2008_06_Nomoto_ja.pdf でPDFの26ページ目にあるように、ひずみ試験は余裕度があるように示されていますが、今回の事例に対しては、試験片を用いた材料物性のみに関わる限定的なものをベースに検討が始まったばかりで、実際の構造における安全性を保証するものではありません。
東電の安全策についても、http://www.jaif.or.jp/pdf/2008_13_Yokomura_ja.pdf (PDF)にあるように、現場レベルでの、目視で確認できる破損状況やそれらに対しての前向きな改善は提示されていますが、実際に発生している、「運用レベルでの努力でなんとかなる範疇」を越える事態については、明確には触れられていません。
それでも東電の安全策を説明する資料は、たとえば下記のような締めくくりがなされています。
Ⅷ.まとめ
・新潟県中越沖地震は、原子力発電所がこれまでに遭遇したことのない大規模な地震動であったにもかかわらず、運転中及び起動中の原子炉は地震発生直後に自動的に停止し、安全性は確保された。
・一方、安全重要度の低い設備を中心に大きな被害を受けたが、中でも3号機所内変圧器の火災は、地震直後の報道を通じてその映像が全世界に発信されるなど、社会的に大きな影響を与えることとなった。
・本報告では、所内変圧器火災を中心として、地震被害から抽出された課題に対して、当社が講じた対策について報告した。
・今回の経験に学び、『災害に強い発電所』になるための取組を今後も継続したいと考える。
ありていに言えば、この時期のこの2つの会合自体、洞爺湖サミットに向けた「環境対策」として、また産業としての日本の原子力技術の高さを誇示する目的がありそうに読み取れます。
あらかじめ予測されていた結果を受け、実態を広く知っていただくための、新潟日報への全面意見広告掲載をするという件を以前より紹介しています。
◇原子力資料情報室へのリンク:
柏崎刈羽原発の閉鎖を訴えて、新潟日報に1ページの意見広告を出しましょう!
意見広告そのものは、上記シンポジウム直後をねらったものとして3/16に掲載されました。
ただ、原子力資料情報室のメールマガジンにも掲載されているように、現段階で、250万円の赤字です。
そうしうたことで、今後も引き続き賛同のカンパをよろしくお願いいたします。
2008/03/21 原子力情報宅配便“CNIC EXPRESS”[0140]
―――――――――――――――――――――――――――――――
■[1]新潟日報に意見広告が掲載されました!
―――――――――――――――――――――――――――――――08年3月16日 新潟日報に柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える意見広告が全紙大で掲載されました。
こちらからPDFをご覧いただけます。
http://cnic.jp/files/kkikenkoukoku.pdf
※賛同の際にお名前の公表の是非をお伺いいたしましたが、どなたのお名前も公表しない形での掲載となりました。
※原子力資料情報室会員の皆様、ご賛同をお寄せいただいた皆様には、後日コピー(B4サイズ)をお届けいたします。
意見広告へのカンパのお願い
「賛同カンパ」のお願いをいたしましたところ、多くの皆様よりカンパをお寄せいただきました。心より御礼を申し上げます。
残念ながら、250万円ほどの赤字となってしまいました。引き続き賛同カンパを募っております。まだ賛同カンパをお寄せいただいていない皆様には、何卒ご協力をいただけますようお願い申し上げます。
原子力資料情報室(山口幸夫、西尾漠、伴英幸共同代表)
個人1口:1000円
団体1口:3000円
■振込先■
郵便振替:00140-3-63145
加入者名:原子力資料情報室呼びかけ:原子力資料情報室、原水爆禁止日本国民会議
協 力:柏崎刈羽原発反対地元3団体
事務局:原子力資料情報室
全面広告の紹介です。
新潟県の皆さん
柏崎刈羽原発の運転を
再開すべきではありません
・豆腐の上の原発
・無視された活断層
・本当のことがまだわかっていない
・安全性を確かめることができない
・大地震再発の恐れ
先日紹介したこちらもアップデートされていました。
マガジン9条~この人に聞きたい
原発事故における危機管理の問題
編集部(その1) では、ずさんな国の原子力安全委員会のあり様についてお聞きし、不安というか恐怖を感じてしまいました。しかし、さすがに国も地震と原発の関係には不安を感じ始めたようで、原発の耐震指針を見直しましたよね。
明石そうですね。2006年ですか。でもね、だからと言って現在稼動中の原発で、その新耐震指針に従っているものなんか1基もないんですよ。
編集部えっ! そうなんですか。
明石稼働中の原発は、すべて新指針ができる前に運転を始めていますし、新指針に沿って補強されたものもないわけですから。これから建てるものについては、その新指針を適用しようというだけです。
編集部では、もし東海大地震などが起きたら、いまのままでは耐えられない?
明石そうなりますよね。特に、静岡の浜岡原発なんか、大地震の想定震源域のど真ん中に建っていますし。しかも、この30年以内にマグニチュード7以上の大地震がこの地域で起きる可能性は80%以上だともいわれています。どうしてそこに、思いをはせないんでしょうね。裁判所だって、この前の浜岡原発訴訟でお分かりのように、国や電力会社の言い分を追認するだけですし。
編集部
原発事故に対する危機管理体制にも、問題は多いようですね。
明石それはひどいもんだと思います。とにかく、国や電力会社の情報操作がひどすぎます。情報を、ほんとうに細切れに出す。それも、真偽のほどが定かじゃない。一度出した情報を、すぐに訂正する。発表内容がくるくる変わる。その矛盾を突かれると、何とかごまかそうとして、よけいわけが分からなくなる。先日の、柏崎刈羽の地震による原発火災のときの対応なんて、どうしようもなかったですよね。あれが、運よく暴走事故にまでつながらなかったからよかったようなものの、もし、チェルノブイリのような炉心溶融にまで至っていたら、それこそ、地震で被災した地元住民はほとんど全滅です。風の向きによっては、東京や大阪、名古屋なんかの大都市も壊滅です。『原発崩壊』の中の、第3章をお読みいただければ、納得してもらえると思うんですけどね。
(略)
この先もあります。是非リンク先をお読み下さい。
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さらに、NPJで知った資料を紹介します。
佐賀県の玄海原発プルサーマル計画に際しての計画そのものの危険性を訴え、加えて原子力発電に対しての一般向け情報の欺瞞を解説したマンガ、「えすかばい! プルサーマル」です。
これは、佐賀県が税金をかけ、全戸に配布したプルサーマル宣伝パンフレットである「げんしりょく読本 父と子の約束」というマンガ冊子に対抗した、啓発資料(こちらもマンガ)です。
「えすかばい! プルサーマル」 ダウンロードページより:
佐賀県では、玄界灘に面する玄海町の玄海原発でプルサーマル計画を実施するための宣伝パンフレット『げんしりょく読本』を作成し、全戸配布しました。(上の左側がそのパンフレット、右はパンフレット配布の事実とその差し止めを求める市民団体の記者会見を報じる佐賀新聞の記事)
このパンフレットの内容たるや、電力会社の言い分そのまま。ウソとごまかしの塊といっても過言ではありません。しかし1000万円をかけた全戸配布の威力とマンガであることのインパクトはあなどれないものがあります。
これに対抗するために、江北町議どろぶち勝茂さんが佐賀出身の白六郎に反撃パンフの作成を依頼し、白が執筆したのがこの『えすかばい!プルサーマル』です。
原子力のインチキを暴露することをライフワークにしている白が、『げんしりょく読本』と原発のウソを徹底的に暴いたこのパンフ、全編佐賀弁を使い、ユーモラスに仕上がっています。直接佐賀県とは関係ない市民団体・個人の方も面白く読めると思います。ぜひご活用ください。
上のリンク先ページからダウンロード可能です。
・オンライン購読
http://www.asahi-net.or.jp/~ba5y-kmhr/pr/mini/01.htm
・ダウンロード(Wordファイル、5MB)
http://www.asahi-net.or.jp/~ba5y-kmhr/pr/esukabai.doc
また、表紙画像を示します。
青年は農業を営んでいますが、農政への不安から国からの補助金が入らなくなることを当初拒否しています。
プルサーマルが抱える問題(日本で「実験が即本番」である危険性、高コストの隠蔽など)を、これほどまでに本質的で簡潔で、笑いをも取り入れて説明する資料を見たのは、ひょっとしたら初めてかもしれません。
また、原子力発電所が1/3の電力を生産しているという、よく広告で聞かれる水増しの実態(止められない夜間と昼間を加えていること、揚水発電も伴うこと)、「人間を使い捨てにする原発ジプシーの存在」を列記する点でも、端的に事実を示しています。
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2008/03/21 原子力情報宅配便“CNIC EXPRESS”[0140] の同じ号から、5月の「はんげんぱつ新聞」全国交流集会の記事も引用します。
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■[6]『はんげんぱつ新聞』創刊30周年記念
地震列島に原発はいらない!全国交流集会[2008/5/24]
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『はんげんぱつ新聞』創刊30周年記念
地震列島に原発はいらない!全国交流集会
昨年7月に発生した中越沖地震は、「原発震災」の怖さを私たち
に示しました。国や電力会社がこれまで主張し続けてきた「原発安
全神話」は、根底から崩壊しました。
私たちの住む日本列島は、周りを海に囲まれた地震列島です。今
こそ「地震列島に原発はいらない」の声を上げていかなければなり
ません。
そこで、『はんげんぱつ新聞』の創刊30周年という今年、「地震
列島に原発はいらない!全国交流集会」を開催します。全国から多
くの皆さまが参加していただけますようお願いいたします。
5月24日(土)14時~17時(13時30分開場)
目黒区中小企業センターホール(目黒区民センター2F)
http://www.megurokuchushokigyocenter.jp/access.html
資料代:1000円
★記念講演「老朽原発を地震が襲うと・・・」
田中三彦さん(サイエンスライター・元原子炉設計技術者)
★問題提起「中越沖地震の教訓」
武本和幸さん(柏崎原発反対刈羽村を守る会)
★各地からの報告:女川、浜岡、能登、島根
◎30周年記念パーティ
17時30分より「30周年記念パーティ」を同じ会場の別室にて行ない
ます。こちらにも皆さまのご参加をお願いいたします。
会費:4000円
(5月15日までにご予約をお願いいたします)
地元の銘酒などお持ちいただければ幸甚です。
*恐縮ながら宿泊のご手配は各自でお願いいたします。
主催:反原発運動全国連絡会
協賛:原子力資料情報室/原水爆禁止日本国民会議/
日本消費者連盟(3月19日現在)
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引き続き、柏崎刈羽原発停止への署名↑をお願いいたします。
被災された方々の不安と風説被害に心よりお見舞い申し上げます。
「運転再開は白紙」と所長が年頭会見で強調されたそうですが、動向を見守りたいと思います。
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