つい先日、『柏崎刈羽原発:点検評価の計画書提出 地震被災で保安院に 』と、『保安院の海底断層調査が終了 』いうニュースを聞きました。
再稼動ありきの計画に自作自演のお墨付き(※1)が出されることは、決して許してはなりません。
最近の情報を列記します。
毎日 柏崎刈羽原発:点検評価の計画書提出 地震被災で保安院に
東京電力は7日、新潟県中越沖地震で被災した柏崎刈羽原発6号機と5号機の一部の設備について、点検と評価に関する計画書を経済産業省原子力安全・保安院に提出した。6号機の設備は8月、5号機の一部の設備は6月までに評価を終える見込みという。東電によると、6号機は原子炉圧力容器や再循環ポンプなど約1700個、5号機はボイラーやごみ焼却装置など6、7号機との共用設備約250個が評価対象。実施中の目視点検や作動試験などの他、耐震安全上重要な設備は実際に記録された地震波を使ってコンピューターで当時の揺れを解析し、健全かどうかを調べる。
毎日新聞 2008年3月7日 18時54分
新潟日報
保安院の海底断層調査が終了
経済産業省原子力安全・保安院は4日、東京電力柏崎刈羽原発沖の海底断層調査を3日に終了したと発表した。調査は海底に音波を発し、その反射波を基に地下構造を探るもの。当初は、立体的に構造をとらえられる高精度の「3次元調査」を予定していたが、悪天候のため断念。構造を平面的にとらえる「2次元調査」に変更して行った。
「3次元」では、6本の受信機で反射波を同時にキャッチするのに対し、「2次元」では、受信機が1本だけ。
保安院は「2次元調査でもある程度深い地下構造は探ることができる。可能な限りのデータを取った」と説明。調査結果の分析を踏まえ、必要があればあらためて「3次元」を実施するという。
調査は同省が新たに導入した探査船「資源」で2月中旬から実施。中越沖地震の震源域を含む約80平方キロの範囲のほか、震源断層につながる可能性がある「F―B断層」周辺も調べた。調査結果は全国の原発の耐震安全性評価にも活用する。
また、保安院は4日、同原発1号機の設備点検状況を確認するため5、6の両日、現地で立ち入り検査を実施すると発表した。
新潟日報2008年3月4日
経済産業省原子力安全・保安院は1日、中越沖地震で被災した東京電力柏崎刈羽原発の被害状況などに関する2度目の住民説明会を刈羽村生涯学習センター「ラピカ」で開いた。参加した住民ら約120人を前に、薦田康久院長は「国がもっと前面に出てほしいという意見が多い。それを踏まえてやっていきたい」と語った。
説明会では保安院の担当課長らが国の調査対策委員会での審議状況や、2月上旬まで行われた国際原子力機関(IAEA)の2度目の調査結果を報告した。
会場からは「設備などの点検は報告書を見るだけでなく、第三者を入れて行ってほしい」などの要望が上がり、保安院は「検査官が東電の点検現場に入って確認しており、原子力安全委員会もわれわれの活動を見ている」と答えた。
終了後の記者会見で薦田院長は「運転再開は視野に入っていない」とあらためて述べた上で、「海域や陸域の地質調査結果が出るこれからが重要な時期」と強調した。
保安院は今後も月1回程度、県内各地で説明会を開く予定。
新潟日報2008年3月2日
(※1)
調査する側も保安院も同じような方がなさっていたり、班目氏のような御用学者の関与も毎度のことなのに、信用がまったく置けません。
こうした実態についてまとめて書かれている明石昇二郎さんのインタビュー記事がありました。後段にリンクして紹介します。
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柏崎刈羽原発の閉鎖を訴えて新潟日報に意見広告を出しましょう(原子力資料情報室)へのリンク
を以下に儲けます:
なお、新潟日報では、柏崎刈羽原発特集の第5部が2月末から始まっています。
新潟日報 特集「揺らぐ安全神話 柏崎刈羽原発」利権から明日のパンへの裏表を描いています。
第5部 絡み合う思惑―検証 東電30億円寄付
2007年7月の中越沖地震で柏崎刈羽原発が長期停止に追い込まれている東京電力。首都圏への電力供給を担う原発被災の影響は大きく、08年3月期決算で28年ぶりの赤字転落は必至の情勢だ。東電はこの難局下で、県に対し復興支援として30億円の寄付を決断した。国も柏崎市と刈羽村への交付金増額という異例の措置を敢行。地元では2つの支援策を歓迎する一方、運転再開への布石とみる向きもある。巨額マネーが投じられた狙いは何か-。当事者の間でさまざまな思惑が絡み合う背景を探った。
第1回
苦境下の決断 (2008年02月28日掲載) 第2回
交付金3倍増 (2008年03月01日掲載) 第3回
電力マネー特需 (2008年03月02日掲載) 第4回
観光被害500億円 (2008年03月03日掲載) 第5回
風評被害増幅 (2008年03月04日掲載) 第6回
知事の廃炉答弁 (2008年03月05日掲載) 第7回
活断層情報 (2008年03月06日掲載) 第8回
1100億円喪失 (2008年03月07日掲載)
廃炉を語った知事も、秋の選挙に向けて微妙な方針転換が見られるということです。
また、市職員の方による「廃炉を考えるとまちが成り立たない」といった発言から、いかに町が追い詰められているかを思い知らされます。
利権を断罪することの一筋縄でいかなさにもどかしさとともに胸が締め付けられます。
それでも、電力の巨大消費地の住民という立場でも、この現実から決して目をそらすわけにはいきません。
柏崎刈羽では、ひび割れもタービンの損傷も見つかっています。
問題や実害がない、という説明ばかりで、確率的にみても、「他の箇所に類似のもっと重篤な損傷がないかの確認が急がれる」という事象が1個もないことは、大変に不自然です。
毎日 中越沖地震:柏崎刈羽7号機でひび割れ10カ所
東京電力は11日、新潟県中越沖地震で被災した柏崎刈羽原発7号機の原子炉建屋(鉄筋コンクリート地上4階、地下3階建て)の外壁に、計10カ所に上るひび割れが見つかったと発表した。長さ3~1.6メートル、幅0.3~0.1ミリで、3階部分に多く見られた。形状から地震の影響で生じたとみられるが、耐震性など強度に問題はないという。
東電によると、こうしたひび割れに関する国内の基準はないが、米国電力研究所の技術指針は、ひび割れの幅が1.5ミリ以上の場合を重大な損傷と分類している。このため、今回見つかったひび割れによる構造上の問題はないと評価したという。【河内敏康】
毎日新聞 2008年3月11日 18時28分
新潟日報 タービン付け根が破損、原発
東京電力は4日、中越沖地震で被災した柏崎刈羽原発7号機低圧タービンで、金属製の羽根(最大直径約5・3メートル)の付け根が2カ所で折れていたと発表した。同原発タービンの羽根で付け根の破損が見つかるのは地震前も含めて初めて。東電では「地震との関連を含めて原因を調べたい」としている。
東電によると、破損していたのは高速で回転して電気を起こす動翼と呼ばれる羽根の付け根。主軸側に差し込んで固定するため5本のフォーク型になっており、そのうち2本が折れていた。フォーク部分は長さ約11センチ。
1月上旬から地震後の詳細点検の一環として行った動翼付け根の超音波探傷試験と、取り外し点検で判明した。7号機には高圧タービンと低圧タービンが合わせて4機あるが、残りの羽根には異常はなかった。
破損した羽根は交換する。1―6号機も同様に点検するという。
同原発ではこれまで、全号機のタービン羽根で地震の揺れによるとみられるすり傷などが見つかっている。
新潟日報2008年3月4日
最近では、大飯原発の制御棒脱落 といい、原発事故は頻発しているように見えますが、経年劣化やオペレーション上の問題の有無だけでなく、実際タブーを貫き通せないという流れもあるのだとも思われます。
ただ、それと同時に、単にオープンにされただけであとは立ち消え(「問題ないことが分かった」)という報告が多すぎるようにも思えます。
下記のようなすさまじい試算も堂々と挙げられていますが、原発設立~稼動~廃棄物処理~廃炉、にいたるライフサイクルでのコストを無視した確信のうえでの発表は、控えめにいって誤り、実際のところ「完璧な虚偽」だと言えます。
http://archive.mag2.com/0000152244/index.html
○原子力は石油の1/3 発電原価試算 資源高騰で差拡大
原油価格や鉱物資源の高騰を受け、石油火力発電の発電原価が04年1月の試算時の約2倍に達している一方、原子力発電の発電原価はウラン精鉱価格がこの間約9.4倍になったにも関わらず約13%の微増に留まり、原子力発電が安価で、しかも低位安定していることが立証された。
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分かりにくいともされている原子力領域に対しての詳細かつ理解を助けるインタビュー記事として、
マガジン9条 明石昇二郎さんに聞いた 「原発崩壊」の危機 その1
がありますので、一部引用させていただきます。
(略)
編集部印象深いのは、実名でいろんな方たちが発言なさっていることです。特に、地震と原発の問題ですね。
明石ええ、最初の取材は、一昨年の秋ぐらいから始めました。もちろん、中越沖地震の前です。あの地震の1年ほど前から、実は、原発と活断層の問題に取り組み始めていたんです。島根原発と活断層の関係ですね。僕は原発の問題に関してはずっと追いかけていたし、地震についても、静岡の浜岡原発の事故シミュレーションでかなり勉強していたので、それなりの知識はあったのですが、活断層の話は完全に素人でしたから、大変でしたね。
浜岡原発は、必ずしも活断層云々とは関係ないのです。フィリピン海プレートが日本列島の下へもぐりこむという巨大なメカニズムの話ですから。でも、島根や柏崎刈羽に建つ原発のケースでは、まさにその直近に活断層が走っている。それをどう評価するか、という問題になるわけです。僕が取材し始めた段階では、柏崎の地震はまだ起こっていないわけで、その評価をめぐって専門家や地元住民の間で議論がたたかわされていた、という状況だったんです。
編集部そこで、住民側と電力側の専門家の意見が対立するわけですね。
たまたま運が良かっただけの
“柏崎刈羽”原発明石実際、裁判の場では、住民が「これは活断層だ、活褶曲だ」と指摘している箇所がいっぱいあった。それが、現実に地震が起こってみると、専門家と称する学者や電力会社の説がことごとくぶち壊されて、住民たちの言っていたことのほうが正しかったということが分かってしまったわけです。
例えば、柏崎刈羽には7基の原発があるわけですが、地震以前から、地盤に歪みがあって原発自体が傾いていた事実も指摘されているんですよ。
編集部えっ、地震以前にですか?
明石そうです。それが、今回の地震で決定的に傾いた。不幸中の幸いで、とりあえず暴走事故には至らずに済んだわけですが。でもね、これはたまたま運がよかっただけですよ。だってね、例えば排気筒から放射性ヨウ素が漏れ出してしまった7号機なんか、本当の岩盤ではない「人工岩盤(マンメイド・ロック)」の上に建っているんですよ。
編集部人工岩盤?
明石そうです。東京電力は「原子炉建屋は岩盤の上に直接建てています」と言いながら、岩盤がなければ「人工岩盤」を造ってまで、むりやりその上に建てていたんです。つまり、この土地の地盤の強度に、東京電力自身も不安を持っていたということです。それを補強するために、人工岩盤を造って、その上に原発を建てた。
柏崎刈羽原発は、ほんとうに危険な原発です。地震の規模を甘く想定していたことから、数千ヵ所で崩壊や破壊が起きていたわけで、これをなんとか修復して運転再開しようなんて言っていますが、僕には正気の沙汰とは思えない。
原発を建てる上での大前提である「想定」自体が間違いだったのだから、当然、ほかの原発だって想定の見直しが必要になっているはず。でも、例の浜岡原発の裁判でも分かるように、地震規模の想定見直しによる原発の停止を、国も電力会社も行おうとはしないんですね。ほんとうに、この国の原発行政は歪んでいます。それに裁判所までお墨付きを与えている。
(略)
明石そうです。素人の僕が、すっかり学生のようになってしまって、中田先生のご指導のもと、一から活断層の勉強を始めたわけです。その上で、国の原子力安全委員会の議事録を読み込んでいくと、妙なことに気づくんです。
編集部妙なこと?
明石審査をお願いするほうと、その審査を行う側に、同じ人物が関わっているという事実です。電力会社が原発建設の申請を国に出しますよね。その申請に関していろいろとアドバイスしている人物が、実は国の審査会の委員でもあった、ということです。
編集部それは、隠れてやっていることなんですか?
明石いいえ。その証拠に、さまざまな書類にちゃんと氏名まで載っているんです。
編集部ん…(絶句)。
明石そのうちのお一人が東京工業大学の衣笠善博教授です。この方は、中国電力が島根原発3号機の原子炉設置許可申請前に実施した活断層調査に関わっています。そこで、中電に対して技術指導を行っているんです。もちろん、そのこと自体に問題があるわけじゃないですよ。でも、衣笠氏は、中電からの申請を審査する経済産業省の原子力安全・保安院の委員も兼ねていたんです。国が島根原発の安全審査を実施した際、保安院の委員として、国の審査にまで関与していたんですよ。
編集部つまり、許可申請を出した原発側と、申請を審査する国の機関に同じ人物が加わっていた、と?
明石そういうことになります。自分が書いた書類を、自分が審査して許可を出す、ということですね。
編集部そんなことが許されるんですか?
明石許されるも何も、それが事実なんですから。だから、むちゃくちゃなことが起こります。
(略)
政策という一言のもとに、許されない事実とめちゃくちゃな事態で黙らされる当事者、ここにまた岩国の補助金の早速の再開
のことや、黙らされる沖縄の被害者
のことを連想してやみません。
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引き続き、柏崎刈羽原発停止への署名↑をお願いいたします。
被災された方々の不安と風説被害に心よりお見舞い申し上げます。
「運転再開は白紙」と所長が年頭会見で強調されたそうですが、動向を見守りたいと思います。
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