深夜に東京にようやく戻ると、またニュースはロス疑惑事件からの始まりで、疲労は3倍増です。
戦闘目的ではないと称する軍隊の、自国民に対しての事件、それも衝突の状況も連絡体制も、実質何がどうだか分からなかったから発表できなかった、「答弁は一貫していなかった」が「辞任は考えない」と国防大臣が弁明することは、到底尋常ではないというのに。
イージス艦事故は、まるで消費されつくした遠い災害の教訓にも似た扱いで、やはりこのあたりにメディアの狙いはあったのかと、週末に入手した、『原発・正力・CIA―機密文書で読む昭和裏面史― 』(新潮新書)のことも頭をよぎります(まだ新幹線の、小田原にさしかかるあたりから東京までの間で斜め読みをしただけです。近々アップしたいとは思っています)。
沖縄の中学生強姦事件に抗議する県民大会 を1ヶ月先に控えて、このまだなんら決着のついていない事件もまた同じように「過去の悲しい出来事」と位置づけたくて仕方のない人たちを、因果関係の有無は除外して考えたとしても、確実に利することになりそうです。
この支配的な空気は何より悔しいのでこれからもずっと書きますが、そうすることが被害者への負担にならないように、といった点が気持ちとしては気になってしまいます。
この「パンとサーカス」について、ヤマボウシさんが考察を含めて阿修羅にアップされているので(コメントをありがとうございました)、こちらに引用させていただきます。なお、強調は引用者によります。
まとめきれていなかった点なので、そのまま引用となりました。重ねてありがとうございます。
以下、3/18追記です:
~~~
ここからは長いですが、付録として、新銀行東京の融資のルーズさ、役員の鶴の一声の有効性が何を示唆するのか(都の一声、主張の一声はどうなのでしょうか)、これから考えていくための材料です。
まず、次のニュースのように破綻寸前の企業への融資が明らかになったとされています。
(朝日の記事では明示されていませんが、融資先は「先端情報工学研究所」だそうです)
都議会での追求は鋭いもので、都知事もまた瞬きの回数を増やして、「旧経営陣の責任」を繰り返していたいたようですが、企業の不祥事で社長が謝罪する(すればいいわけではない)ように、自治体主導事業でまず非を問われるのは他でもない都知事です。
新銀行東京問題は、都知事選でもあまり表面に出ない論点でしたが(ネガティブキャンペーンだとして封印されました)、下記のように昨年の東洋経済に掲載されています。
記事の中で、この銀行の存続不可能性についてダメ押しの突っ込みを入れようとしたのですが、もはやキリがないのでやめます。
金額は昨年時点のものです。
~~~
行くも返すも地獄と言われていますが、今日を予測するかのように、3年前、信用金庫と新銀行東京の協調融資の「もたつき」が指摘されていました。
もたつき、とされているのは、当然、新銀行東京の受け入れ体制などの効率が悪いことだけでなく、何も都と組まなくとも、と信用金庫が気づいたというポイントに主要因があります。
ここで、信金に「勝つ」ために、放漫な融資がなされた可能性があったのではん、という恐れもありそうです。
読売からも、
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20080225-OYT1T00797.htm
新銀行東京 もはや「撤退」するしかない(2月26日付・読売社説)
そして産経からも、
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/080225/lcl0802250236001-n1.htm
【主張】新銀行東京 存続の意義見極めるとき (1/2ページ)
2008.2.25 02:35
もはや賛同を得ることはできていませんね。
戦闘目的ではないと称する軍隊の、自国民に対しての事件、それも衝突の状況も連絡体制も、実質何がどうだか分からなかったから発表できなかった、「答弁は一貫していなかった」が「辞任は考えない」と国防大臣が弁明することは、到底尋常ではないというのに。
イージス艦事故は、まるで消費されつくした遠い災害の教訓にも似た扱いで、やはりこのあたりにメディアの狙いはあったのかと、週末に入手した、『原発・正力・CIA―機密文書で読む昭和裏面史― 』(新潮新書)のことも頭をよぎります(まだ新幹線の、小田原にさしかかるあたりから東京までの間で斜め読みをしただけです。近々アップしたいとは思っています)。
沖縄の中学生強姦事件に抗議する県民大会 を1ヶ月先に控えて、このまだなんら決着のついていない事件もまた同じように「過去の悲しい出来事」と位置づけたくて仕方のない人たちを、因果関係の有無は除外して考えたとしても、確実に利することになりそうです。
この支配的な空気は何より悔しいのでこれからもずっと書きますが、そうすることが被害者への負担にならないように、といった点が気持ちとしては気になってしまいます。
この「パンとサーカス」について、ヤマボウシさんが考察を含めて阿修羅にアップされているので(コメントをありがとうございました)、こちらに引用させていただきます。なお、強調は引用者によります。
イージス艦衝突事件とロス疑惑事件の報道価値報道の価値、必要性、それを司法の問題として、「ある」とする向きも存在するのでしょうが、ただ、だったら、官房長官が率先していったん日本で結審した事件に対して捜査協力を語ることより、独房にいる被告が冷房が寒いというようなことにより高い必要性があるとは思えません。
投稿者 ヤマボウシ 日時 2008 年 2 月 26 日 14:13:25: WlgZY.vL1Urv.
イージス艦衝突事件とロス疑惑事件の報道価値
わたしは一昨日(24日)未明に某所で次のような書き込みをしました。
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ロス疑惑で知られる三浦和義元雑貨輸入販売会社社長が23日、旅行先のサイパンで逮捕された模様です。これにより、今日以降のTVのワイドショー、スポーツ紙、夕刊紙などの大衆メディアはこのニュースでほとんど一色になり、イージス艦衝突事件のニュースは大衆メディアから急速に消えていく可能性があります。
一方、mixiには三浦和義元社長本人が参加しており、その日記によれば、サイパンへ行ったのは18日で、その5日後に逮捕されたことが判ります。
サイパンは米国領土なので、おそらく入国時には例の日本と同じ悪名高い指紋と顔のチェック・システムがあるはずですから、以前から手配があれば入国時に逮捕されていたでしょう。ということは、逮捕が決まったのは、ここ1~2日のことではないでしょうか。では、ここ1~2日の間の出来事と言えば……。
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(註:mixiの三浦元社長の日記は、事務局によりアクセス禁止になっているそうです。また、「サイパンは米国領土」という記述は正確には「サイパンは米国自治領」であるべきだったでしょうが、全体の文意には影響ないと考えます。)
わたしはTVを見ないのですが、今やNHKのニュースまでロス疑惑事件を大きく取り上げているそうで、イージス艦衝突事件がその陰に隠れる可能性は現実化しつつあるようです。
一方、今日の時事通信は次の記事を配信しています。
-------------------------------------
2008/02/25-22:08 88年の逮捕状で拘束=「明白な裏付け」列挙-三浦容疑者
【サイパン25日時事】米ロサンゼルスの銃撃事件で、元会社社長三浦和義容疑者(60)は、ロス市警が1988年に取った逮捕状に基づき、身柄拘束されたことが25日(日本時間同)、米自治領サイパン島の裁判所に提出された書類で分かった。
[以下略]
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200802/2008022500954&rel=j&g=soc
-------------------------------------
つまり、今回の身柄拘束は1988年に取った逮捕状が根拠だというわけですが、それならば上で述べたように、なぜ入国時の入管での指紋採取・顔写真提供の際に逮捕されなかったのか、という疑問がさらに大きくなります。(管理人注: 08/3/18 US-VISITはサイパンには導入されていないとのヤマボウシさんの訂正コメントを後段に追記します)
実際に逮捕されたのは、5日後に出国しようとした空港でだったそうですから、入管での指紋採取・顔写真提供の本来の目的である「テロ防止」という見地からすれば、テロが終わった後で逮捕したようなものでしょう。
しかも、次のような報道もあります。
-------------------------------------
2008/02/26-12:05 昨年のロス行き否定=サイパンには4、5回-三浦容疑者
[中略]
同容疑者は「(事件以降)ロスには行った事さえない」と否定した。一方、サイパンは米国という意識がなく、これまで4、5回渡航したという。
[以下略]
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008022600383
-------------------------------------
つまり、サイパンへは(事件後)これまで4、5回渡航していたというのに、今回は1988年に取った逮捕状で身柄拘束したというのです。しかも入国時でなく、出国直前に、です。このコンピュータと衛星通信の時代に。
さらに、次の報道が続きます。
-------------------------------------
2008/02/26-10:20 新証拠、明言避ける=2、3年前から捜査-三浦容疑者逮捕で会見・ロス市警
【ロサンゼルス25日時事】1981年のロス疑惑銃撃事件で、殺人と共謀の容疑で逮捕した元会社社長三浦和義容疑者(60)について、米ロサンゼルス市警の未解決事件担当捜査官が25日午前(日本時間26日未明)、同市警で逮捕後初めて記者会見した。新証拠の有無に関しては「その件については何も言えない」と明言を避けた。
[以下略]
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008022600277
-------------------------------------
捜査側が結果的にこうなったと言えば、そうなのでしょう。
しかし、この事件を今の時点でマスコミがイージス艦衝突事件よりも大きく伝える必要がどこにあるでしょうか。
30年近く前の、しかも国内では最高裁で決着が付いている市民同士の事件と、未だ1週間経つか経たないかの、国軍に準じた扱いをされることもある自衛隊が当事者の事件とにおける報道価値に対する見識の問題です。
少なくとも今の時点で前者が後者よりも扱いが大きくなった場合、マスコミは<編集>というものがある以上、結果的にこうなったとは言えないはずです。
それでもロス疑惑事件のほうがイージス艦衝突事件よりも報道価値が大きいというならば、所詮、自衛隊とはそこらの警備保障会社程度のものであり、巨額の税金が注ぎ込まれるべきものではないことにもなるでしょう。
まとめきれていなかった点なので、そのまま引用となりました。重ねてありがとうございます。
以下、3/18追記です:
■一部事実修正ヤマボウシさんのおっしゃるように、図らずも、別の示唆までもが得られてしまいました。
本文で次のように書きましたが、修正が必要になりました。
>サイパンは米国領土なので、おそらく入国時には例の日本と同じ悪名高い指紋と顔のチェック・システムがあるはずですから、以前から手配があれば入国時に逮捕されていたでしょう。ということは、逮捕が決まったのは、ここ1~2日のことではないでしょうか。では、ここ1~2日の間の出来事と言えば……。
現地からの情報では、サイパンでの入国の際には写真撮影も指紋採取もないそうです。
だとしても、三浦元社長は偽名で渡航したという報道もないわけですから、やはり以前から手配があれば、入国の際に逮捕されてよさそうなものだったのではないでしょうか。
それにしても、米国に追従して日本が写真撮影・指紋採取をするなら、米国自治領だってやってるはずだと思ったのでした。やっぱり日本は米国の51番目の州だったんだ~。
ヤマボウシ 2008-03-18 00:52:54
~~~
ここからは長いですが、付録として、新銀行東京の融資のルーズさ、役員の鶴の一声の有効性が何を示唆するのか(都の一声、主張の一声はどうなのでしょうか)、これから考えていくための材料です。
まず、次のニュースのように破綻寸前の企業への融資が明らかになったとされています。
(朝日の記事では明示されていませんが、融資先は「先端情報工学研究所」だそうです)
都議会での追求は鋭いもので、都知事もまた瞬きの回数を増やして、「旧経営陣の責任」を繰り返していたいたようですが、企業の不祥事で社長が謝罪する(すればいいわけではない)ように、自治体主導事業でまず非を問われるのは他でもない都知事です。
朝日 新銀行東京、「役員友人」の会社に3億円融資 直後破綻役員とは通信、アパレル、IT倉庫、どの関連での(あるいはまったく別の筋の)知人だったのでしょうか。
2008年02月26日15時01分
東京都が1000億円を出資し、経営難に陥っている新銀行東京が、06年に民事再生法の適用を申請したベンチャー企業に対し、申請の約2カ月前に3億円を融資していたことが分かった。融資直後の貸付先の経営破綻(はたん)は与信審査をする銀行経営では異例のこと。こうした甘い審査が経営難を招く一因になったとして、新銀行東京は旧経営陣の責任を追及する方針だ。
複数の銀行関係者によると新銀行は06年夏、ICタグなど情報通信システムの研究・運営に携わる都内の企業に3億円を融資。同社は約2カ月後の06年10月、民事再生法の適用を東京地裁に申請し、融資は焦げ付いた。民間信用調査会社の調べでは、同社は従業員約50人で、06年3月期決算で91億円の売り上げに対し、借入金は167億円だった。開発費用がかさみ、経営を圧迫したとされる。
当時の新銀行幹部によると、この案件は本来は役員会に諮る融資額だったが、役員会にかけられなかった。別の幹部に問いただしたところ「役員の友人の会社だからいいんだ」と言われたという。
民間信用調査会社は「普通は売り上げの6割の債務があると危険水域で、ベンチャー企業相手の融資でも論外。ただ、売り上げの伸びを評価したのかも知れない」と指摘する。
新銀行東京は05年4月の開業当初の融資残高目標は9306億円だったが、この融資を実行した当時は2千億円程度。景気回復で大手銀行が中小企業支援を拡大したため、優良な貸付先を確保できず、融資実績を上げようと必死になっていた時期とされる。関係者によると、融資先を開拓した行員には「報奨金」を出していたという。こうした経営実態について、出資者の都も見過ごしていたとみられる。
昨年11月に都局長から就任した新銀行の津島隆一代表執行役は20日、「デフォルト(債務不履行)を容認するような業務執行など旧経営陣の非常識な経営が明らかになってきている」と語り、法的措置を含めて対応するとしている。ただ、個別の案件については新銀行側は「話せない」としている。
【管理人: 上記にある融資先の破綻情報です】
ITMedia 非接触ICタグの先端情報工学研究所が民事再生申し立て
2006年10月18日 18時01分 更新
帝国データバンクによると、非接触型ICタグ関連事業を展開していた先端情報工学研究所(東京・新橋)が10月17日に東京地裁に民事再生法の適用を申請した。負債は約191億円。
1997年に設立され、非接触型ICタグと関連機器の開発・販売や、物流業務のシステム開発、アウトソーシングなどを手掛けていた。アパレル業界を主力とし、同社システムを装備したIT倉庫を全国に8カ所所有していた。
2006年3月期には約91億円の売上高があったが、普及が進まなかった上、開発費やIT倉庫の建設資金などから年商を超える借入金が負担になっていたという。
新銀行東京問題は、都知事選でもあまり表面に出ない論点でしたが(ネガティブキャンペーンだとして封印されました)、下記のように昨年の東洋経済に掲載されています。
記事の中で、この銀行の存続不可能性についてダメ押しの突っ込みを入れようとしたのですが、もはやキリがないのでやめます。
金額は昨年時点のものです。
東洋経済
500億円超の大赤字 再建の道筋なき「石原銀行」の迷走 (1)
(2007/06/13)
石原慎太郎都知事のトップダウンで2年前に開業した新銀行東京。「貸し渋りに悩む中小企業の資金繰り支援」という触れ込みだったが、理想と現実は大きく食い違っていた……。(『週刊東洋経済』6月16日号より)
東京都が約1000億円を出資する新銀行東京が6月1日、2007年3月期決算を発表した。最終赤字は実に547億円。「こんなに不良債権処理の金額が多いとは……」。都庁の担当者や都議会関係者は異口同音に驚く。これで2期連続の大赤字となり、05年4月の開業からわずか2年にして繰越損失の額は849億円に膨らんだ。
ソフトウエアの減損処理など特別損失144億円もあったが、赤字の最大の原因は、合計313億円に上る不良債権処理費用だ。トヨタ自動車出身の仁司泰正代表執行役は、「もともと悪いもの(融資案件)は流さないのがトヨタ流だが、悪いものがどんどん行ってしまった。(審査の)モデルを信頼して何でも流すのは本来的にはおかしい。もっと私が止めるべきだった」と反省する。
同行の最大の特徴は、スコアリングモデルを使った中小企業向けの無担保・第三者保証不要の融資。ほかの既存金融機関から融資を受けることのできない中小企業を資金面から支援する、とのうたい文句だった。しかし、知名度不足もあり、開業から半年間は業績を上げるため、無理な貸し出しを積み上げたようだ。それが前期になって、不良債権処理費用として大きく噴出した。
民間信用調査機関によると、ICタグシステム開発会社(06年10月に民事再生申し立て、新銀行東京の融資額は3億円)や、プリント基板販売会社(07年3月民事再生申し立て、同融資額1・3億円)など、同行の融資先では実際に経営破綻がいくつか散見される。
巨額の不良債権処理費用もさることながら、本業の収益力不足はより深刻だ。一般貸倒引当金繰入前の業務純益は、06年3月期に引き続き85億円の赤字。これは、事業の柱である貸し出しがすべて正常債権としても、収益を上げられないことを意味する。システムなどの経費が資産規模に比べて過大であるうえ、貸し出しの残高が想定ほど伸びず、コストを賄うだけの金利収入を得ることができないのだ。中小企業向け貸出残高は07年度の目標6020億円に対し、06年度の実績は2010億円。不良債権をおそれるあまり、低金利覚悟で優良な貸出先にシフトしたため、貸出金利回りは前々期と比べて2・25ポイントも低下した。
07年度までに100万口座を目指した預金口座数も、06年度実績は9・2万口座と計画から大きく乖離している。同行は昨年5月から開業1周年の特別金利キャンペーンを展開、1年物定期預金で年利0・5%などとする高利の預金を集めた。貸し出しの原資となる資金量を確保するためだが、これが資金調達コストを押し上げている。
不良債権比率は06年3月期の0・9%から6・4%へ急上昇。自己資本比率は20・6%とまだ高水準のように見えるが、不良債権処理のバッファーとなる自己資本の余裕は300億円余りしか残されていない。仮にこの先も前期並みの損失が出れば、一気に債務超過に転落する。石原都知事は「経営破綻する心配はない」と強弁するが、同行はまさに「進むも地獄、引くも地獄」(石原知事)の崖っぷちだ。
経営陣を大刷新 3年後黒字転換なるか
経営責任を問われた代表執行役の仁司氏は6月の株主総会を機に退任、りそな銀行で常務執行役員を務めた森田徹氏が新代表執行役に就く。さらに設立時からかかわっていた大塚俊郎副知事が取締役会議長に就任。1%弱を出資する株主のオリックスからも東京営業本部副本部長の上村憲生氏が経営陣に加わる。
臨海副都心の第三セクター処理に辣腕を振るった幹部職員ら5人を派遣し、都は経営関与を強める。しかし、「金融の素人」(都幹部)である都職員がどこまで銀行の経営を立て直せるか。8割超を出資する母体株主であり、「発案者」でもある都側の責任意識はまだ希薄。石原都知事は「(同行を)発案したのは私。責任は私にあるが、私も金融の専門家ではない」と釈明するだけだ。
決算と同時に公表した再建計画も、実現可能性は未知数だ。150億円の経費は3年間で約3分の1の水準に落とす。7000億円超の総資産は貸し出しを減らし、4500億円へ圧縮する。収益の足を引っ張っていた不良債権処理費用は、07年度以降、一般貸倒引当金の戻り(利益計上)を見込むなど、かなり楽観的な前提を置いている。
独自性を誇っていたスコアリングモデルだけに頼る融資はやめ、看板である無担保・無保証のビジネスモデルも大きく変える。開業以来2年間の融資・保証実行件数は約1万6600件。「貸し渋り、貸し剥がしを解消しようとして実際やってみると、資金需要があった」(仁司氏)のは事実だろうが、ほかの金融機関と同じ審査モデルなら同行の存在意義はそもそもあるのだろうか。
石原都知事は「(同行への追加出資は)今のところ考えていない」と断言した。確かに、追加の資金支援が認められる政治環境にはなく、民間からの出資も期待薄だろう。今回公表した再建期間は3年間。資金支援なしに、同行の経営ははたして持ちこたえられるだろうか。
(書き手:山田徹也 撮影:高橋孫一郎)
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行くも返すも地獄と言われていますが、今日を予測するかのように、3年前、信用金庫と新銀行東京の協調融資の「もたつき」が指摘されていました。
もたつき、とされているのは、当然、新銀行東京の受け入れ体制などの効率が悪いことだけでなく、何も都と組まなくとも、と信用金庫が気づいたというポイントに主要因があります。
ここで、信金に「勝つ」ために、放漫な融資がなされた可能性があったのではん、という恐れもありそうです。
http://www.fin-bt.co.jp/comment269.htm
中小企業融資(みずほ銀行が機械設備担保融資)
銀行の中小企業向け融資が見なおされています。資金運用に悩む金融機関の側からすれば、数年前からこの貸出市場は有望分野とされていますが、ノウハウや採算性を確保する仕組みができていないというのが実状です。大企業、中堅企業、中小企業、零細・事業性個人といった法人融資顧客層は、都銀・地銀から商工ローンにいたる各業態が暗黙裏にかつ歴史的にすみわけしてきました。それを政府系金融機関などの公的融資が政策目的で資金供与を行なうという構図が崩れつつあります。現在は、さまざまな試行錯誤が行なわれているという段階でしょう。
平成17年6月20日付け日経に、地方における中小企業が、地縁を活かして無担保私募債や商工会議所による会員紹介制度などの新しい調達手段を取り入れているという記事がありました。私募債などは昔から長期融資の代替手段として認識されていましたが、マーケットを構築するまでに至っていませんでした。制度的に規制緩和され、今日では50人未満の購入者で調達額一億円未満であれば、簡単に発行できます。まさに、直接金融化の象徴みたいなものです。信用情報に関する非対称性を補完するためには、地縁や人縁などが前提となります。
同日付けの金融経済新聞には、新銀行東京における信用金庫との協調融資が、もたついているという記事がありました。新銀行は、大々的に先行PRしているが、受入れ態勢ができていない信金側が、申し込み者の怒りを買うケースが出ているということです。信金側の受入れ態勢が整備できていない原因は、手続き的なことよりも融資条件にあるようです。中小企業のニーズに応じた融資というのが新銀行の謳い文句ですが、実際にはリスクを考えて、様々な条件がついています。落着いて考えれば、何も新銀行に廻して高い保証料を払うより、自分でプロパー融資した方が、自分にも顧客にも有利なことが多いと気付いたようです。新銀行には銀行出身の中途採用や信金などからの出向者がいますが、だからといってパートナーである信用金庫の都合や顧客ニーズを踏まえた融資のビジネス・モデルが出来ることとは別です。都の威光(権力)と政策(宣伝文句)に已む無く付合っているが、実態を知らない新銀行幹部に振りまわされているという構図でしょうか?パートナーシップの基本を理解するお役人は稀有でしょう。金融機関も、今後の重要な戦略的ツールであるパートナリングに関する認識は皆無ですが。
6月21日付けの日経に、みずほ銀行がリース会社と組んで、機械設備を担保とした運転資金融資制度を開発したという記事がありました。今秋に創設される予定の動産登記制度を活用する仕組みです。グループのリース会社が経験を活かして機械設備を評価の上で銀行に対して債務保証をするというモデルです。登記に裏付けられた担保ですので権利関係は明確で、時価評価さえ正確にできれば銀行としても融資条件を成立させることが容易です。担保保証料と貸出金利を合わせても、従来の無担保融資よりは大幅に低金利になるそうです。
地方銀行や都市銀行が中小企業向け運転資金融資のノウハウが無いと嘆きます。私は、「商工ローンの真似をしても無理です。御行が個人向けフリーローンで消費者金融に勝てないのと同じで、ノウハウも文化も違いすぎます。折角リースという良い道具があるのですから、それと組みあわせることから始めたらいかがです?それでなければ、商工ローン会社を買うことです。」と答えるのですが、銀行員でリース業務の実態を知る人が殆どいません。リース会社によっては、大変なノウハウと情報を蓄積しているところがありますが、銀行系リース会社の多くは、客待ち営業でリース物件の管理すらまともに出来ていないところが多いのです。みずほグループの東京リースなどは、銀行系としては特殊なケースでしょう。
冒頭に言いましたように、中小企業向け貸出業務は、銀行にとって残された数少ない有望市場です。他行の成功事例を単純に真似しても成功しないでしょう。初期審査、途上審査、担保管理、回収実務、債権処理といった一連の業務プロセスで、リスク管理と収益性を確保しながら、顧客メリットのある仕組みを考え出すことが必要です。恐らく、信用金庫単独やお役人銀行にはできないモデルになるでしょう。パートナーシップ管理も重要です。大手ITベンダーには代理店支援管理専門部隊がありますが、銀行にはパートナー営業部のようなものは存在しません。全てグループ内関係会社との上下関係で天動説的協業を展開しようとします。まずは失敗します。
ITに関していえば、第一は担保物権の評価管理システムが不可欠です。当然、登記制度との連動も必要となります。担保物権のセカンダリーマーケットも必要になります。それは、貿易金融に繋がることが多いでしょう。機械設備メーカーの保守サービスとの連携も必要です。全体のバリューチェーンをスケッチして、必要なプロセスと情報を定義し、それをEDIやECに載せることになります。その際に、Webサービスやナレッジマネジメントが有効なツールになるでしょう。ICタグやイメージ処理もインフラ技術として使うことになります。ただし、最初から大きく展開しようとしても銀行経営者が理解できないかもしれません。大きな絵を書いて、段階的に進化させるシナリオが必要となります。
読売からも、
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そして産経からも、
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【主張】新銀行東京 存続の意義見極めるとき (1/2ページ)
2008.2.25 02:35
もはや賛同を得ることはできていませんね。
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被災された方々の不安と風説被害に心よりお見舞い申し上げます。
「運転再開は白紙」と所長が年頭会見で強調されたそうですが、動向を見守りたいと思います。
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