昨日9/5の日経のトップ記事が、スガ元総務相の置き土産、ふるさと納税での税控除に関するものでした。

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070905日経朝刊トップ


アベ氏が言っていた「地方に活力」、とはこの制度だったのでしょうかねぇ。

ただ、もう諦めているのかと思いました・・・。

基本的にはあの都知事と同じ側に立ちたくはないというものの、この話、郷土愛は当然肯定されるべきものだけれど、与党の動機も不純だし、税としての公正さに欠けるため、どうも納得がいきませんでした。

日経 07/9/5 ふるさと納税、寄付金優遇税制を拡充・上限付きで税額控除

 政府が導入を目指す「ふるさと納税」の原案が明らかになった。自治体への寄付金相当額を個人住民税の納税額から差し引ける税額控除制度を創設する。現行の寄付金優遇税制では、10万円を超える寄付だけに所得控除を認めているが、新制度では優遇対象の寄付金額の最低基準も下げる。ただ税額控除の上限は住民税納税額の1割程度に抑える。限定的ながら、納税者が事実上、税を納める自治体を選ぶ仕組みになる。

 この案は、総務省のふるさと納税研究会(座長・島田晴雄千葉商科大学長)が月内にもまとめる報告書に盛り込む。これをもとに政府や与党の税制調査会で議論し、来年度税制改正で実現を目指す。(07:02)


読売 5千円超の寄付分を控除、ふるさと納税研究会が大筋一致
 個人住民税の一部を出身自治体などに納められる仕組みを検討している総務省の「ふるさと納税研究会」(座長=島田晴雄・千葉商科大学長)は5日の会合で、寄付金として5000円を超える金額を納めると、超えた部分の額を居住地の住民税額から差し引く税額控除を導入することが望ましいとの考えで大筋一致した。

 国税の所得税への税額控除の導入は見送る。政府・与党は、2008年度税制改正での実現に向け本格検討に入る。

 適用の上限は個人住民税の1割で、年間30万円の住民税を納めている人は最大で3万円を寄付すると、確定申告で2万5000円が後から還付されることになる。現行の制度は10万円を超えた分を住民税から所得控除する仕組みだが、新制度は少額でも対象となる。

(2007年9月5日22時37分 読売新聞)

記事(紙面)にもありますが、格差を埋めるにはあまりに小さな影響だし、そもそも地方税の1割をふるさとに納めることに積極的になれる人がどれだけいるでしょう?

日経の記事では、高く見積もっても1兆円の移転(納税者平均1割をふるさと納税したとして)で、格差を埋めるには効力はとても限られている、として「国会などで議論になる可能性がある」とさすがにそんな締めくくりとなっています。


自ら地方切捨てをしておきながら、アリバイじみていてとても気分が悪くなります(どうせあの方々が考えたことだとしても)。

加えて、税収移転を納税者個人の善意に任せるなんてことが税体系として許されるのでしょうか。

その納得できない税制を納税者に押し付ける発想も理解できません。


こうした、故郷を想う気持ちを形にする寄付行為(ですね)が「納税を通じて簡単に行える」という趣旨は、一見正義を装っていたりしますが、一定額の住民税から拠出される税収を都市と地方で取り合いにさせ、対立を強めるという要因を政府自ら撒いているのだからタチが悪いと感じられます。


さらに、とても嫌な予感ですが、地方に対してはこの納税制度をアメにして、別途ムチを奮ったり(ふるさと納税の増収分、交付金カットであるとか)、あるいはふるさと納税額の少ない自治体に対しては、「嬉々として納税したくなるような魅力ある田舎作り」自助努力で達成せよ、などと煽りたてるのではないですよね?


・・・一般人が見てもここまで歪んだ制度が、No.1経済誌のトップを飾るのだからトンデモないことではないかと考えます。


参考:

 総務省 「ふるさと納税研究会」の開催


 同 第1回ふるさと納税研究会 日時: 平成19年6月1日(金)18時~

この第1回の資料を見たのですがあまりにリリカル散文的で読み流しただけでは理解できません。

ただし、情報まで、「二地域居住人口 大胆な仮定に基づく現状推計と将来イメージ」(このPDFから)なんて図表がありました(苦笑)


注意書きによれば、
  ※将来イメージは大胆な仮定にもとづいており、解釈には留意が必要である。

だそうです(再び苦笑)


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ふるさと納税研究会第1回資料から


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トンデモつながりで、NHK経営委員にアベ氏のお友達を経営委員長にごり押しし、放送機材納入業に携わるという点でも適格性がなく放送法違反の恐れが指摘されていた件(こちらでも署名のご紹介をしていました )に関係して、今後の展開をうらなう記事が東京新聞の特報部の小さいほうの記事にあったので、アップしておきます。


東京新聞 07/9/5 ねじれ国会 NHKにも余波 「お友達経営委」はノー?


070905東京新聞特報部


この事例からも、ねじれというよりは正常な議会制民主主義の国会運営がなされうることへの期待を持ちます。


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