XJR400R 4HM
走行距離10万キロ超。
個人売買(オークション)で購入したそうです。
購入後、一週間ほどで突然、エンジンが止まるようになったとの事。
修理目的なので腰上のみのオーバーホールです。
※通常、当店では腰上のみのオーバーホールは承っておりません。
クランクシャフトがベアリングではなく、メタルの場合、腰上OHすることにより、負荷がかかって焼きつく恐れがあるからです。
(その旨、当店のホームページにも明記しています)
トラブルが発生しても一切、責任を負えない上、当店にとっても高リスクなのでお断りしています。今回は例外的なケースとして、とらえてください。
腰下の焼き付き事例
ヘッドカバーのあちこちからオイルがにじんでいます。
排気側(マフラー側)。カーボンだらけです。
シリンダーヘッド燃焼室
さいわい、バルブガイドのガタはなかったので交換せず。バルブは洗浄して鏡面仕上げ。ステムシール、ヘッドガスケット、カバーパッキンは交換です。
洗浄後のシリンダーヘッド
写真はありませんが、シリンダーヘッドは面研。
キャブレターはオーバーホール&同調。
中がたいへんな事になっていたので、ニードルバルブ、フロート、スロージェット、フロートチャンバーガスケット、ジェットニードルなどを交換。
ピストンは再利用。ピストンリングは交換です。
いよいよエンジンを組もうと思ったら・・・なぜか、シリンダーヘッドが浮いている?!
原因はシリンダーとシリンダーヘッドの間にあるダウエルピンでした。まったくサイズが違いますし、部分的に削れていました。
これではシリンダーヘッドが斜めを向いてしまいますので、ダウエルピンを交換。
ひとまず、これでエンジンは完成。
エンジン以外も、あちこち直さなくてはなりません。
プラグ、プラグキャップ、イグナイター、スタータープランジャー、ピックアップコイル、スロットルケーブルを交換。
ピックアップコイル交換
エンジンが暖まるとエンストする症状も解消できて、やっと完成です。
(電気系統のトラブルは、究明にとても時間がかかります)
今回は修理メインのため、簡易的なエンジンオーバーホールでした。当店の通常メニューは、ホームページに詳細を掲載しております。
有限会社ガレージ湘南
旧車ライフお役立ちコラム
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