20191月もあっという間に過ぎていった。年齢が上がるにつれ月日のたつのは早いが、ほとんど寝ていたとすれば、更に時間は早く過ぎてしまうことになる。


 18日の夕方から頭痛が始まった。咳も出始めた。風邪かと思い早寝したのだが、翌日も頭痛は去らなかった。咳き込むと気管が痛い。熱もあった。しかし、関節は痛くない。単なる風邪だと思われた。風邪なら寝ていれば治る。この点一人暮らしはありがたい。自分のことだけを考えてじっと寝ていればいいからだ。


 一人暮らしで病のときは食事が問題である。風邪になる前にだし汁で野菜を煮てあったので、温めて味噌を入れればよかった。生姜と蜂蜜を溶いたものを飲み、ヨーグルトでしのいでいた。一人暮らしの次男も年末に風邪をひいていた。食事をどうしたのか尋ねると、ガストなどに電話して配達してもらっていたという。スープなどの消化の良いものがメニューにはある。食事の配達があることを知ってはいたが、病気のときに配達してもらうということを思いつかなかった。何も食べ物がないときは、配達を頼めばいいとわかったのは良いことだった。


 二日間寝込んだだけで頭痛も咳も癒えたので、寝込むことはやめたのだが、体に活気が出ない。以来、絵の教室などの必要最小限の外出以外は、家事を済ませると朝寝、昼寝、そして夜7時には寝てしまっているという生活を送ることになった。


 夫が亡くなってからのこの二年間、眠りが浅く、夜中に度々目を覚ます日々がほとんどとなっていた。目が覚めるとまた眠りにつくのにも時間がかかる。夫が急に亡くなったせいなのか加齢ゆえのことなのかわからないが、眠りが悩みとなっていた。しかし、この風邪以降は、朝寝も昼寝もして早寝しても、目を覚ますことなく、ぐっすり眠ってしまうのであった。


 風邪をひいて2週間後、やっと体に活気を感じることとなった。また眠れない日々となるのではないかと思われたのだが、冬眠のスイッチが入ってしまったようだ。その後も朝寝、昼寝、早寝が続いている。


 10数年前、帯状疱疹にかかったことがある。このとき接骨院の先生の「体が休みたがっていたということだ」という言葉が忘れられない。こんなに眠るのは体が眠りを必要としているからだろう。体の声は聞いたほうがよい。しかし、食べたいという声だけは聞かないようにしたいと思っている。