2008年発表。
文庫1冊、476ページ
読んだ期間:3.5日
[あらすじ]
セント・バーソロミュー大修道院を後にしたオッドは海辺の町にやってくる。
そこ、マジック・ビーチで引退した映画俳優のハッチスンの元で料理人として働く事になったオッドは、ある夕刻、一人の少女と出会う。
アンナマリアと名乗る謎の少女は子供を身ごもっていた。
そして彼女との邂逅はあるビジョンを伴っていた。
大惨事の予兆。
そして、その直後現れた暴力を身にまとった男たちからも同じ予兆を得たオッドは、来るべき大惨事を回避すべく行動を開始する…
今年最初の読書は「オッド・トーマス」シリーズ最新作で4作目の本書になりました。
今回のオッドは今までのように状況に流される受身の姿勢ではなく、積極的に行動する男に脱皮しています。
あれだけ嫌っていた銃も、必要とあればためらわず使う。
1作目でどん底に落ち込んだ精神が、ここに来てやっと吹っ切れたように自分の足で歩き出すオッド。
新しいオッド像がここにあります。
3作目の「~救済」では相手が人外のものでしたが、今回の相手は1、2作目同様の悪人。
しかも世界規模の悪事を働こうという規模の大きな極悪人です。
ここで大活躍するのが、3作目のラストでオッドの前に現れたフランク・シナトラの霊。
まるで「ヘルハウス」のベラスコのように怒れる霊として登場し、大暴れします。
また同じように3作目で登場した犬の霊、ブーもオッドを導きます。
かなり男っぽい行動をするようになったオッドをどう捉えるかにより評価が分かれると思いますが、個人的にはこれはまぁアリかな。
いつまでも内向きではいられないでしょうし。
ただ、彼が窮地に陥ると唐突に現れる救済者たちの存在はどうなのか。
ご都合主義と言ってしまっては身も蓋も無いですが、そう思われても仕方ないと思われます。
また、本書はどうも中途半端に終わってるとしか思えないのが残念。
重要人物のアンナマリアの存在とおなかの子供についても、これと言って解明する事無く終了。
アンナマリアという女性の同行者とラファエルという生きている犬とフランク・シナトラの霊と犬のブーの霊という3人(?)と2匹(?)の旅はこれから…
と言う段階で、クーンツは本シリーズを中断してしまい、別のシリーズを書き始めたとか。
シリーズ通して微妙な結末になってしまいました。
中断なので、再開される事もあるかと思いますが、これから読もうと思う人は、とりあえず1作目「オッド・トーマスの霊感」で止めといても良いかも。

文庫1冊、476ページ
読んだ期間:3.5日
[あらすじ]
セント・バーソロミュー大修道院を後にしたオッドは海辺の町にやってくる。
そこ、マジック・ビーチで引退した映画俳優のハッチスンの元で料理人として働く事になったオッドは、ある夕刻、一人の少女と出会う。
アンナマリアと名乗る謎の少女は子供を身ごもっていた。
そして彼女との邂逅はあるビジョンを伴っていた。
大惨事の予兆。
そして、その直後現れた暴力を身にまとった男たちからも同じ予兆を得たオッドは、来るべき大惨事を回避すべく行動を開始する…
今年最初の読書は「オッド・トーマス」シリーズ最新作で4作目の本書になりました。
今回のオッドは今までのように状況に流される受身の姿勢ではなく、積極的に行動する男に脱皮しています。
あれだけ嫌っていた銃も、必要とあればためらわず使う。
1作目でどん底に落ち込んだ精神が、ここに来てやっと吹っ切れたように自分の足で歩き出すオッド。
新しいオッド像がここにあります。
3作目の「~救済」では相手が人外のものでしたが、今回の相手は1、2作目同様の悪人。
しかも世界規模の悪事を働こうという規模の大きな極悪人です。
ここで大活躍するのが、3作目のラストでオッドの前に現れたフランク・シナトラの霊。
まるで「ヘルハウス」のベラスコのように怒れる霊として登場し、大暴れします。
また同じように3作目で登場した犬の霊、ブーもオッドを導きます。
かなり男っぽい行動をするようになったオッドをどう捉えるかにより評価が分かれると思いますが、個人的にはこれはまぁアリかな。
いつまでも内向きではいられないでしょうし。
ただ、彼が窮地に陥ると唐突に現れる救済者たちの存在はどうなのか。
ご都合主義と言ってしまっては身も蓋も無いですが、そう思われても仕方ないと思われます。
また、本書はどうも中途半端に終わってるとしか思えないのが残念。
重要人物のアンナマリアの存在とおなかの子供についても、これと言って解明する事無く終了。
アンナマリアという女性の同行者とラファエルという生きている犬とフランク・シナトラの霊と犬のブーの霊という3人(?)と2匹(?)の旅はこれから…
と言う段階で、クーンツは本シリーズを中断してしまい、別のシリーズを書き始めたとか。
シリーズ通して微妙な結末になってしまいました。
中断なので、再開される事もあるかと思いますが、これから読もうと思う人は、とりあえず1作目「オッド・トーマスの霊感」で止めといても良いかも。
