昨今、「教育格差」や「体験格差」といった言葉をよく耳にするようになりました。
たしかに、家庭の収入や環境によって、通える学校や受けられる体験には違いがあるかもしれません。
けれど私がこれまで多くの子どもたちや親御さんと関わる中で、強く感じていることがあります。
それは――
本当に子どもの人生を分けるのは、「意識の格差」なのではないか。
ということです。
どんなに整った環境にいても、
「自分は満たされていない」
「もっとくれないと嫌だ」と思っている子どもは、どこか不満そうで、
人間関係もうまくいかず、学びにも前向きになれません。
反対に、少し不便でも、
「ありがたいな」
「今の自分にできることを頑張ろう」と思っている子は、
環境に左右されることなく、どんどん伸びていくのです。
そして、そうした意識を支える土台になるのが、
「感謝の心」です。
感謝があると、世界の見え方がまるで変わります。
与えられることを「当然」ではなく「ありがたい」と思えるようになり、
学びにも人との関わりにも、自分から力を注げるようになります。
感謝の心は、お金がかかるものではありません。
特別な教育でもありません。
でも、人生を変えるほどの力を持っています。
次回からは、その感謝の力が子どもの心や学力、健康にどんな影響を与えるのか、
そして家庭でどう育てていけるのかを、一つずつ掘り下げていきます。
今回を含め6回に分けてご紹介していきます♪
【感謝を育てる子育て】ブログ連載 全6回構成
第1回:子どもの幸せはどこから来るのか?(←今回はこちら)
– 教育格差より「意識の格差」
– 幸せを感じられる子の共通点とは
第2回:感謝の力がもたらす科学的メリット
– 感謝が脳・心・体に与える影響
– 感謝と学力・健康・人間関係の関連(研究紹介)
第3回:なぜ感謝が育たないのか?
– 与えすぎと満たされすぎの落とし穴
– 文句ばかり言う子が育つ背景
第4回:感謝を育てる家庭の習慣
– 「ありがとう」を自然に育てる関わり
– 親の姿勢が子どもの世界をつくる
第5回:感謝を行動につなげる
– 自己肯定感・自己効力感とのつながり
– 感謝から自発的な学びと挑戦へ
第6回:感謝とともに生きる力を育てる
– 感謝は人生の免疫力
– 意識の格差を越えて育つ未来へ