部活を休むと成績を下げられる?部活に入ると内申書が上がる?悩んでいる子と親のための部活の秘密と裏 | 蘇我・西船橋の塾で教場指導,千葉・東京で中学受験の家庭教師,遠隔指導は全国対応の学習法指導塾PHIが大逆転続出の指導法を大公開!

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生徒間のいじめや不正,教員の給料と度々問題になる部活動。部活動はやらなければならないのか,どうして部活に入るのか,部活はどこまで優先しなければならないのか,についてお話致します。

 

まずは実際に学習指導要領を見てみましょう。中学校と小学校の両方を載せておきます。なお,中学校では部活,小学校ではクラブ活動となっており,扱いも違います。そして中学校での部活動の扱いについては,実は現在消えています。参考として関連する場所を抜粋して載せているだけですので,マーカーの部分だけ読んで下されば構いません。

中学校学習指導要領 平成29年告示

第6章 特別活動

第2 各活動・学校行事の目標及び内容

教育課程外の学校教育活動と教育課程の関連が図られるように留意するものとする。特に,生徒の自主的,自発的な参加により行われる部活動については,スポーツや文化,科学等に親しませ,学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵(かん)養等,学校教育が目指す資質・能力の育成に資するものであり,学校教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意すること。その際,学校や地域の実態に応じ,地域の人々の協力,社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との連携などの運営上の工夫を行い,持続可能な運営体制が整えられるようにするものとする。

小学校学習指導要領 平成29年告示

6章 特別活動

第2 各活動・学校行事の目標及び内容

クラブ活動
1 目 標
異年齢の児童同士で協力し,共通の興味・関心を追求する集団活動の計画を立てて運営することに自主的,実践的に取り組むことを通して,個性の伸長を図りながら,第1の目標に掲げる資質・能力を育成することを目指す。


2 内 容
1の資質・能力を育成するため,主として第4学年以上の同好の児童をもって組織するクラブにおいて,次の各活動を通して,それぞれの活動の意義及び活動を行う上で必要となることについて理解し,主体的に考えて実践できるよう指導する。


⑴ クラブの組織づくりとクラブ活動の計画や運営
児童が活動計画を立て,役割を分担し,協力して運営に当たること。
⑵ クラブを楽しむ活動
異なる学年の児童と協力し,創意工夫を生かしながら共通の興味・関心を追求すること。
⑶ クラブの成果の発表
活動の成果について,クラブの成員の発意・発想を生かし,協力して全校の児童や地域の人々に発表すること。

第3 指導計画の作成と内容の取扱い

2 第2の内容の取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。
⑴ 学級活動,児童会活動及びクラブ活動の指導については,指導内容の特質に応じて,教師の適切な指導の下に,児童の自発的,自治的な活動が効果的に展開されるようにすること。その際,よりよい生活を築くために自分たちできまりをつくって守る活動などを充実するよう工夫すること。

部活は必修なの?部活の歴史とその原因。

部活動は1989年(平成元年)以前は,特別活動の一環として授業に取り込まれていました。この時の特別活動とは,

  • 学級会活動
  • 生徒会活動
  • クラブ活動

の3つを指しています。

しかし1989年(平成元年)の学習指導要領改訂では「クラブ活動に充てる授業時数は、クラブ活動のねらいの達成のために必要な時間が確保されるよう、学校の実態等を考慮して、適切に定めること。」となっています。さらに,

3 生徒会活動及びクラブ活動については、教師の適切な指導の下に、生徒の自発的、自治的な活動が展開されるよう配慮するものとする。

 

4 クラブ活動については、学校や生徒の実態に応じて実施の形態や方法などを適切に工夫するよう配慮するものとする。なお、部活動に参加する生徒については、当該部活動への参加によりクラブ活動を履修した場合と同様の成果があると認められるときは、部活動への参加をもってクラブ活動の一部又は全部の履修に替えることができるものとする。

 

7 学級活動については、主として学級ごとに、学級担任の教師が指導することを原則とし、活動の内容によって、他の教師などの協力を得ることとする。生徒会活動、クラブ活動及び学校行事については、全教師の協力により適切に指導するものとする。

1989年以前の学習指導要領より抜粋

要するに,今まで授業の一環として行っていたクラブ活動を,週5日にするにあたって,削減し,部活動への置き換えが行われた。そして実質授業から外されたクラブ活動が成績に加味されていた,ということです。そのため,部活動への参加は必修だという考え方が広まって行ったのです。これが現在の親世代,教師をしている先生方の年代が子どもだった頃の話です。

 

しかし時代と共に方針が変わり,現在はクラブ活動の扱いは消えたのです。実は既に平成元年の時点で時間数は学校側の裁量で決めることとなっていたため,極端な話,0時間でも良かったのですが,平成10年の学習指導要領では,とうとうクラブ活動の文言が消えました。つまり,現在では正式に必修ではなくなっているのです。

部活に入っていると内申書で有利になるのでは?

部活動を数値として評価することは正式になくなりました。よって部活動の評価を成績に加味することもありません。もちろん部活動での活動実績自体は内申書へ記載されるため,一定の実績を残せば評価される可能性はありますが,高校側が独自に評価すると言っていない限り,数値としての評価はしていません。部活動で高校へ入学することを考えていない限り,点数稼ぎのために部活動に入らなきゃと思う必要はない,ということです。

最近は部活での評価ではなくてもよくなってきている

以前は部活動としての実績が内申書に書かれていましたが,最近では学校活動以外の実績も書かれることが多くなってきました。例えばクラブチームでの実績や,一般のコンテストでの受賞なども内申書へ記載されることが増えてきました。そのため,部活動での進学を考えているのであれば,学校外での活動を通して実績を積み上げていくというのも一つの手です。実際学校よりもそういった学校外の活動の方が強い子が集まっており,その中で評価されることによる評価も高い傾向にあるようです。

部活を休んだらいけないの?

これは親の教育方針にもよるので一概に言えませんが,内申書のために部活をするべきだと思っているのであれば,その必要はもうありません。先ほども話した通り,時代が変わったのです。あくまで自分のために部活をするべきであり,その時分の目的と一致するのであれば,部活を休むべきではないでしょう。例えば健康的な体を維持するため,部活動で体を動かすことを狙っているのであれば,部活動を通して運動のリズムをつけることは大いに意味があります。しかしそれも何を一番の目的にしているかによって変わってきます。例えば,部活と勉強,どちらを優先するのかという問題です。部活よりも勉強を優先する場合,勉強のために部活を休むことは何ら問題ありません。勉強するために休むのは目的に沿っているので何ら問題はないのです。しかし,もし友達と遊ぶために部活を休むとなるとそれはちょっと違います。勉強優先を考えていて遊ぶために休むのはずる休みです。この場合は道徳に反する可能性があるので,子どもとよく話して見る必要があるでしょう。

部活を休むといじめられるかも

部活を休んでいじめられるというのはよくあることです。特に集団競技の部活は特に多い傾向にあります。やはりみんなが好き勝手に休むと集団競技になりませんからね。しかし学習指導要領には「生徒の自主的,自発的な参加により行われる部活動」とあります。つまり,自発的な行動により参加するのが部活動であり,強制して参加するものではない,とハッキリ書かれているのです。そして「学校教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意すること」ともあります。つまり,参加するしないの問題は集団行動を学ぶ機会であり,それにどう対峙するかも教育の一環と解釈できるのです。そのため,親が輪を乱すなという教育をしようと考えているのであれば,輪を乱さないための考え方を教えるべきであり,輪をまとめる方法を教えようとするならば,輪の取りまとめをする教育ができる場になるということです。もちろん,輪の中での個の尊重を考えるのであれば,そういった教育も成り立ちます。

 

大切なのは,どういった教育の在り方でも運用できるため,顧問の先生の考え方によって部活の運営方針が変わってくるということです。しかし学習指導要領には「生徒の自主的な」とも書かれているため,監督者として顧問の先生の考え方を反映はしやすいものの,それを強制することはできません。よって,部活動におけるいじめへの対処は,ご家庭の教育方針をしっかりと顧問の先生へ伝えるところから始まり,学校の先生と連携を取ることで何を学ばせたいのかを明確にしておくことが大切なのです。これは子どもだけでできることではありません。もしその上で解決が見込めないのであれば,それが学校の部活動における教育の考え方であり,ご家庭の教育方針とはそぐわないだけですから,部活動に参加しておく理由などありません。望む教育が得られないのです。迷わずやめてしまいましょう。

続けることに意味があるのか?

よく部活を最後まで続けることに意味がある,といった話を耳にします。もちろんそういう教育方針があることはいけないことだとは思いませんし,尊重もします。しかし,続けることに縛られてしまい,学校に行かない,暴力に訴える,死を考える,といった選択肢を取る可能性があるのであれば,部活を続けることよりも優先して教えるべきことがあるはずです。

 

確かに部活をやり切ることでメンタルが強くなるといった効果が得られるのは事実です。しかし,部活を続けられなかったからメンタルが弱くなるわけでもありません。また,どちらかというと,そのメンタルの強さが現代日本の社畜文化を増長させてきた実態があります。もうやり切るから偉い時代でもないのです。頑張れるなら頑張らせる。頑張れないのであれば,頑張れる土俵を探してあげる。これも立派な教育です。生きていく環境が全て理想通りとは限らないのですから。

部活を休んだら成績を下げると言われた

ハッキリ言って教育者として問題外です。確かに昭和の時代は成績への加味が明言されていました。しかし今は書かれていないのです。これは先生が不勉強で時代に対応していないか,時代錯誤な先生なのかどちらかだと思いますが,現代において部活を休んだら成績を下げるのは間違いなく教育上のルール違反なのです。クレーマーになれというつもりはありませんが,親として毅然と対応すべきでしょう。

休む人がいるから勝てない

集団競技の場合は休む人がいると練習ができないのは事実です。しかし,部活はあくまで自主的に行うものであり,強制するものではないのです。勝ちたいのであれば,自主的に勝ちたいと思って頑張っている集団の中に入るべきなのです。それが学校とは限りませんし,学校以外の方がその可能性は高いでしょう。本当に強くなりたいのであれば,学校以外の選択肢を考えるべきであり,休む子に対して「休むな!」というのはお門違いなのです。

 

こんなことを言うと部活を甘く見ていると言われますが,私から言わせてもらえば,むしろ教育を甘く見ています。部活はあくまで教育の一環です。強制して参加させるのは教育とはいいません。どうやったらみんなが参加するか考えるべきなのです。休む側も,部活の目的を明らかにして,どうしたら集団競技の中でみなが楽しくやっていけるのかを考えるべきなのです。

練習をすれば勝てるわけではない

確かに部活に強い学校というのはありますが,強い学校が必ずしも練習がきついとは限りません。実は学業を優先しているにもかかわらず,部活が強い学校というのは存在するのです。そういう学校は部活の練習よりも塾を優先させているため,集団競技では人がそろっていないことが多いのですが,それでも全国大会まで行ってしまうような学校があるのです。

 

なぜ集団で練習していないのに勝てるのかと言いますと,練習に来ている子は全員自分の担当を全うするために練習するからです。自分がうまくなることに全力を注げるからなのです。これが部活に参加することを強制している学校だとそうは行きません。「参加しなければならない」という強迫観念がどこかでしわ寄せを生み,集団で練習することに力を入れてしまい,個々の練習や技術には力が入っていないのです。それに対して自由に参加している部活では,参加するときはうまくなるために参加しているため,余計なことを考えずに個々の技術を磨けるのです。もちろん集団での連携は取らなければならないため,どこかで合わせなければなりませんが,全体練習の日は子ども達で話し合って決めているようです。もちろんそんなに多くありません。私の教え子でも全国大会レベルの学校の子が何人かいましたが,全体練習は月1~2回半日程度で,それ以外は自由だったそうです。

顧問の先生も大変

今問題になっていますが,部活は顧問の先生も大変なのです。もちろん好きでやっている先生もいますが,押し付けられて顧問をやっているだけの先生も多いのです。そして部活の指導料は大した賃金がもらえない,労働時間も決まっていない,まさにブラック企業のような扱いなのです。時々保護者の方で部活の在り方にクレームをつけている方の話を耳にしますが,顧問はあくまで学校の教育者であり,競技としての指導者ではないのです。部活を通じて学ばせるのが教師の役割であり,部活で勝たせるのが仕事ではないのです。今後は外部委託していく学校も増えてくると思いますが,教師の在り方については理解してあげて下さい。

欧米の部活事情

日本では一つの部活をずっと続けるのが当たり前といった風潮がありますが,海外ではやりたいものをやるのでコロコロと変わりますし,掛け持ちは当たり前です。また,先生が教えることも少なく,その競技に精通している人が来て教えます。というのも,部活は学校の一環ではなく,地域スポーツという考え方が由来だからです。草野球みたいなものですね。さらに,土日まで一日がかりで練習すると言ったこともあまりありません。日本の部活は世界から見ても異質なのです。日本の部活の常識は世界では非常識なのです。楽しめるなら楽しむ。部活よりも優先事項が高いものがあるなら遠慮なく優先する。部活をやるときは部活に打ち込む。部活内での衝突は教育の場であることを理解する。熱中することを否定するつもりはありませんが,人生を賭してまで打ち込まなければならないものではないのです。

 

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