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はじめに――
あるクライアント様から、
こんな話を聞いたことがあります。
「うちは、問い合わせの8割以上が紹介です。」
一見すると、非常に素晴らしい数字です。
それだけ既存の保護者様や生徒から
評価されているとも考えられるからです。
しかし、経営という視点で考えると、
必ずしも手放しで喜べるとは限りません。
なぜなら、
「紹介が多い」のか。
それとも、
「紹介以外から問い合わせを獲得できていない」
のか。
この2つは、
同じ「紹介比率80%」でも、
意味がまったく違うからです。
例えば、年間20件の問い合わせがあり、
そのうち16件が紹介なら紹介比率は80%です。
しかし、
本来30件、40件の問い合わせを
獲得したいのであれば、
見るべき課題は紹介率の高さではありません。
紹介以外の入口が
機能していないことかもしれません。
数字を見るときに重要なのは、
その数字が高いか低いかだけではありません。
「なぜ、その数字になっているのか」まで
考えることです。
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さて、本題に入ります。
■なぜ紹介施策を強化しても、
紹介が増えないのか
──紹介を生むのは、
キャンペーンではなく認識である
季節講習販促の時期になると、
紹介施策を強化する塾が増えます。
紹介キャンペーン。
紹介特典。
紹介カード。
もちろん、
施策そのものを否定したいわけではありません。
実際、紹介の後押しになることもあります。
ただ、紹介が続く塾を見ていると、
もっと手前に、共通する現象があります。
顧客の中で、塾が言葉になっているのです。
例えば、保護者へ聞きます。
「もし友人に、
この塾を紹介するとしたら、何て伝えますか?」
すると、すぐ答えが返る塾と、
言葉が止まる塾があります。
この差は、大きいのです。
紹介とは、制度が動くことではありません。
顧客の認識が、別の人へ伝播することです。
つまり、「あそこの塾は○○だよ」
この一言が、紹介の始まりになるのです。
例えば、
「家で言わなくても、勉強するようになった」
「管理されるより、自分で動けるようになる」
「うちの子には合っていた」
内容は、何でも良いです。
重要なのは、
顧客の中に説明する言葉があることです。
逆に、
成績向上。
面倒見。
少人数。
地域密着。
こうした言葉だけでは、伝播しにくいのです。
悪いからではありません。似ているからです。
顧客の中に、違いとして残らないのです。
では、その言葉は、
どこから生まれるのでしょうか。
ここで、多くの塾は、
何を提供するかから考えます。
授業。
仕組み。
講習。
しかし、
紹介が生まれる塾は、順番が違います。
何のために存在するのか。
誰のためか。
そのために、何を提供するのか。
つまり、
「目的」→「対象者」→「要素」で考えます。
さらに、成果が伸びる塾ほど、
ここで止まりません。
一度、軸を疑います。
例えば、
目的を、
「成績向上」から、
「家で勉強できる子を育てる」へ変えます。
対象者を、
「全員」から、
「頑張りたいのに、続かない子」へ変えます。
すると、
宿題の出し方が変わります。
面談で聞くことが変わります。
保護者へ伝える内容が変わります。
そして、顧客の言葉が変わります。
つまり、
「成績を上げる塾」ではなく、
「家で勉強するようになった塾」になります。
紹介は、お願いして起きるものではありません。
顧客の中に「語る言葉」が生まれたとき、
自然に起きるのです。
だから、
成果を分けるのは、施策量ではありません。
今ある“軸”を、疑えるかどうかです。
その先で、
「あそこの塾は○○だよ」という言葉が
生まれるのです。
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さて、
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■「顧客の認識が、別の人へ伝播すること」
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