“未完の美” ってカッコいい《改》 - Love for imperfect beauty - | 塾長の日記

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水彩画のこと、横浜画塾のこと、スケッチのこと、時事ネタ、美術全般のことアコースティックを中心とした音楽のこと、季節の移り変わり、おいしいもの、おもしろいところ…なんでも気づきのままに。

水彩画は、

“描けば描くほどよくなる” 

と思っていまいか?

 

私はそうは思わない。

描けば描くほど描き手の欲が積み重なり、色の鮮度は落ち、苦労がにじみ出てしまうから。

 

 

 

 

日本には未完の美という考え方がある。

 

■わが母校創設者 岡倉天心「茶の本」出だしの1段落目

(Tenshin Okakura "The book of tea ceremony")

It is essentially a worship of the Imperfect, as it is a tender attempt to accomplish something possible in this impossible thing we know as life.

「茶道の本質は不完全なものへの崇拝で、人生って不可能なものの中で、何か可能なものを成し遂げようとする繊細な試みだ。」

 

 

■徒然草・第八十二段 (Tsurayuki Kino "Tsureduregusa")

Perfect is not good in everything, but there was left to do is more tasteful flavor than perfect.

すべて、何も皆、事のととのほりたるは悪しきことなり。し残したるを、さてうち置きたるは、おもしろく、生き延ぶるわざなり。

「何事においても完璧はよくなくて、やり残しがあった方が味わい深い。」

 

水彩画に於いて、 これらの考え方はとても重要な気がする。

 

 

 

以前、“いちいち描かない理由”について書いた。 紙の白さを生かすのが水彩画の極意とも書いた。

 

 

“透明感”のある水彩画にするためには、できれば紙に近いところで仕事をしなければならないと思っている。そして、なにも塗っていない紙の白がきれいに見えることも水彩画ならではのこと。

 

つまり、画面をすべて絵具で(筆で)征服する油絵に対し、何も描いていない紙そのものの白がきれいに見えることに価値を置く。

 

そういう意味で、

水彩画は“未完”を前提にしているようにも思う。

 

“未完の完成度“が本当に理解できたら、水彩画の核心に近づける気がする。

 

 

この作品は、直接記事には関係ありません。

"Lady from Brittany"  17cm ×13cm

 
 
 

 

例えば、絵を途中で止めることも選択肢としてあるということ。

 

 

 

禅問答のようだが、水彩はそれほど深く魅力的な画材であり手法なのだと確信している今日この頃… 。

 

 

 

苦労自慢や、努力自慢は水彩画には似合わない。

 

“粋” な 水彩画が描きたいものだ。 (*‘∀‘)

 

 

 

【参考サイト】
岡倉天心「茶の本」を「不完全の美」で要約・編集

 

 

 
 
 
 

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