楢葉町とギリシアとの友好交流を推進 | よこやま信一公式ブログ

楢葉町とギリシアとの友好交流を推進

2020年5月から6月には、コロナ禍による外出自粛のため、復興庁の被災地視察はすべて中止となり、市町村長はじめ復興事業関係者との懇談もできなくなった。この間、訪問はできなくても対話ができると考え、浜通り15市町村の首長や議長との電話会議を行った。
 

楢葉町の松本幸英町長との電話会議では、聖火リレーを通じてギリシアとの友好交流を深めたいという事が話題になった。松本町長が言うには、楢葉町にはJビレッジがあり聖火リレーのスタート地点になる。楢葉町がこのような記念すべき行事に巡り合うのは二度ないだろう。これを機会にギリシアとの友好を深め、小中学校ではギリシアやオリンピック・パラリンピックのことを学び、子どもたちをギリシア大使館やギリシアに派遣して国際交流を体験してもらいたい。しかし、楢葉町はギリシアとのつながりがないので、復興庁から照会してもらえないかと言うのだ。

私は、「それは是非やらせて下さい」とお返しした。そこで、まず、楢葉町に復興庁の「ありがとう復興ホストタウン」に応募してもらい、ギリシアのホストタウンになってもらった。その上で、復興庁の国際班からギリシア大使館に連絡を入れ、カキュシス駐日大使との面談の約束を取り付けた。

自粛期間の明けた7月に松本町長に上京頂き、復興庁でカキュシス駐日大使とお会いした。大使は聖火リレーを縁に友好交流を深めたいとの申し出をとても歓迎してくれ、聖火を採火することで有名なオリンピア市と楢葉町の交流に尽力することを約束してくれた。松本町長は、さらにギリシアのオリーブの種をもらいたいと申し出た。オリーブの種を頂ければ、苗木にして町内の聖火リレーコースに植樹したいというのだ。これにも大使は快く応じてくれ、近く本国から持ち帰るだろうと答えてくれた。

11月になってギリシア本国に帰国していたカキュシス大使の14日間の待機期間が明け、駐日大使公邸でオリーブの種の贈呈式を執り行うことになった。ここには、この話題の発端となった一般社団法人ワン・アースの長谷川理事長と甚野顧問も同席された。ワン・アースは、復興庁が推進する「東北復興宇宙ミッション」により、オリーブの種を世界中に復興の感謝を示すために宇宙に打ち上げることを計画している団体だ。
 

多数のマスコミが取材するなか、カキュシス大使の手から厳重に包装されたオリーブの種が松本町長に手渡された。楢葉町で育てられるオリーブは、楢葉町で育つ子どもたちに夢や希望を与えるものになるだろう。