西岡壱誠さんが書かれた「東大読書」
『読む力』と『地頭力』がいっきに高まる。
東大読書で鍛えられる5つの力
● 能動的に本を読む5つのテクニック
議論読みで本の内容を「ずっと記憶」しておける
著者からの情報を受け取る、「インプット」をするだけではなく、こちらから著者に何かを投げる「アウトプット」をすることで、読解力も向上し、知識を自分のものにすることもできるようになるのです。
● アウトプットとはなにか
物事を理解し、覚え、そして活用できるようになるためには「アウトプット」が必要なのです。
誰かの意見や情報を受け取るとこを「インプット」と言い、逆に自らの意見をまとめたり、考えを外に出したりといった外に向かって何かを発信することをアウトプットと言います。
ステップ1. ~ ステップ4.で紹介してきた「本の読み方」は、そのアウトプットの仕方だったのです。
では、ステップ1.~ ステップ4.を踏まえて本と議論してみるのが「議論読み」なのです。
「本を読んだ後の感想」を言葉にすることも立派な議論です。
提示された著者の考えに対して、自分の考えを提示するのが「感想」ですから感想は議論の1種なのです。
● 感想とは何か?
読んだ内容、鑑賞した内容を噛み砕いて理解し、それに対して自分が感じたことを表明するというプロセスで「感想」は生まれます。
作品というインプットを得た上で噛み砕いて、自ら何かをアウトプットしたのが「感想」というわけです。
感想をアウトプットしようとする際には、切り取った内容を自分なりに解釈したり、自分なりに言い換えたりする必要があります。
後から自分の言葉にするんだと意識することで質の高いインプットにつながり、質問しようという意識があるからこそ文章をよく読むようになるし、「要約しよう」という意識があるからこそ「ちゃんと著者の意見を理解しなきゃ」と思って読むことができるようになるのです。
「インプット」を自分の意識にするのが「アウトプット」」であり、また「アウトプットしよう」と考えるからこそ「インプット」の質も高まる
② ステップ3.よりも、もっとコンパクトな要約を行う「アウトプット要約」
③ 今までの読解を踏まえて自分の感想・意見をアウトプットする「自分なりの結論」
① ステップ1.で作った仮説が本当に外れてなかったのかを確かめる「答え合わせ」
本を読む際に「スタート地点」「目標までの道筋」「ゴール地点」を設定する「仮説作り」ですが、その仮説が正しかったのか、最後まで本を読んで「答え合わせ」ができるはすです。
仮説作りで「本の全体像」と「自分の現在地」を明確にするのところです。
② ステップ3.(「一言で説明する力」を鍛える.....整理読み)よりも、もっとコンパクトな要約を行う「アウトプット要約」
このアウトプット要約は、「帯コメント」を考えてみようというものです。
一言・一行のコメントを見た人が「ああ、この本はこういう本なんだ」ということがわかり、「買ってみようかな」と思えるような文言を考えて作ってみる。
● 帯コメント作りが深い理解につながる2つの理由
1.帯コメントは読者との「初対面」だから
帯コメントは、その本をまったく読んだことのない、これから読者になるかもしれない人に向けたコメントです。
その分野のことをまったく知らない人もいれば、まったく興味がない人もいます。
そういう人にもこの本のことをわかってもらうとなった場合にどういう言葉を使えば伝わるのか?
これができるようになるためには、その本のことをより深く理解しなければなりません。
2. 「ぎゅっと、まとめなければいけない」
著者が本当に言いたいことが、「要約」だったわけですが、「著者が本当に本当に言いたいこと」をまとめるのが帯コメントです。
中学生でもわかるように、ぎゅっとまとめてエッセンスだけを抜き出す、それがアウトプット要約=帯コメント作りです。
【アウトプット要約のやり方】
① 仮説作りや要約読みを踏まえながら「著者が本当に言いたかったこと」を考えてみる。
② ①を踏まえて、その内容を、まったく知らない人に向けたメッセージとして30文字以内で、1行ないしは一言のまとめを作ってみる。
③ 今までの読解を踏まえて自分の感想・意見をアウトプットする「自分なりの結論」
最後の議論読みは「自分なりの結論」です。
● 著者と議論する
本の感想を表明するというのは、「自分の感情を明らかにする」というこに他なりません。著者の考えに同意できたのか?著者の話の中で何が面白かったのか?そういったことを表明するのが「感想」です。
そして、「感想」を考えるためには「自分が著者の考えに同意できたのか」という「結論」をださなければなりません。
著者の意見を正しいと感じたのか、それとも間違っていると感じたのか?
その結論はみなさんの中に出ているはずなんです。
それをはっきり言葉にしていないだけで、「感想」を考えるとき、言うとき
みなさんの中では議論は終わっているのです。
● 議論は「自覚的」にしよう
無自覚に「へぇ、そうなんだ」で終わるのではなく、「この点は同意できる」「ここは違うんじゃないか?」と議論した上で結論をだす。
そうでないと、「自分で考える」ことにもなりませんし、「本から得た知識を自分なりに使いこなす」こともできません。
「知識」と「情報」は違います。無自覚に議論しても情報は情報のまま。
意識的に「議論」することで「情報」を「知識」にできるのです。
● 自覚的に議論するための「準備の仕方」
ステップ1.で「仮説」ステップ2.で「質問」ステップ3.で相手の話を「整理」し、ステップ4.で相手の話を「検証」します。
【自分なりの結論の出し方】
① ステップ4. クロス読みの交錯ポイントのまとめを見る
② すべてのステップを踏まえて、その本の意見が正しいかどうかを判断してみる
その結論が正しいか間違っているかは考えなくてかまいません。
なぜなら「自分の結論」だからです。
自分の考えを表明するのが「感想」なのであって「正しい感想」を出そうと思う必要はないのです。
「議論しよう」「アウトプット」しようと意識して、最後に自分なりでいいから「結論」を出す、その過程が重要なのです。
「自分なりの結論」をきちんと出せる人こそが、ちゃんと本と議論することができ、読んだ内容を自分の知識にできる人間なのです。
【感想】
まだ続きはありますが(東大流「読む本」の探し方)、ひとまず本の読み方についてブログに書いてきました。
印象に残った章はステップ4.「多面的なモノの見方」を身につける.
『社会的な見方、経済的な見方、歴史的な見方、政治的な見方、科学的な見方』
検証読みの効用
1. 意見の偏りをさ避けられる
2. 主体的に読むことができる(受け身の読書を避けられる)
3.1つの意見を聞いて、能動的に別の角度から考える力が身につく
SNSで流れてくる誰の発言なのかわからない言葉、偏った記事、インフルエンサー、能動的に別の角度から調べてみる。本も同じです。時間はかかるかもれないけど「調べてみる、考える、自分の言葉にする」そしてインプットしたらアウトプット要約する。
西岡壱誠さんが書かれた「東大思考」「東大作文」「東大読書」とても、わかりやすく難しくなく書かれています。「作文が苦手、内容が入ってこない」そんな方にまずは、「東大〇〇」を手に取って読んで頂きたいです。