手漕ぎボート釣りは自分で移動できて、自由にポイントを変えられることがメリットです。デメリットはちょっとでも風がある日は出られません。出ない方が賢明です。
通常は、いつものポイントまでボートを漕いで、その日は動かずにエサを巻き続ける釣りがほとんどです。
そんな釣りの中で、自分がやっているのは、大きく3種類の釣り方があります。
一つは「かご釣り」、堤防でのサビキ釣りに近いものですが、大きく違うのが針の数です。大物を狙う場合はほとんど一本針で狙います。
2本以上にすると、大型のサバや宗田ガツオ、ハマチ辺りが針の数だけかかることがあり、2人乗り程度の手漕ぎボートでは取り込むのに大変なことになります。
うれしい悲鳴ですが、そこそこ大物がかかると大変です。握力+腕力のあるかたは問題ないのでしょうが、腕に自信がないものにとっては取り込んだ後のひとあばれで何度痛い思いをしたことか・・・T.T)
二つ目は「生エサ釣り」、イワシ、アジが釣れた時に、生かしたまま針にさして海へ帰す「大きくなって帰ってこい」作戦になります。
西伊豆では、太めで小さめの針が付いたサビキ仕掛けを使ってイワシを掛けたらそのまま落とし込む釣り方がありました。
そのまま、「落とし込み釣り」と言われてました。
イワシの群れの下に、イナダ等の大型青物がついていて、落とし込んだイワシに喰いついてくれます。
この釣りも面白かったのですが、そうそうイワシの大群に遭遇しないのが難点・・・
それでも、西伊豆の戸田湾では、カンパチが釣れたりしました。
三つ目は「NS釣法」です。この釣法は20年以上前に釣り雑誌に載っていた釣り方です。
はじめて西伊豆の戸田湾で試した時、竿を出すたびにそこそこの魚が面白いように釣れてびっくり。
なんといっても、仕掛けが簡単な割に大物が釣れるのでびっくりします。
リールにナイロンライン(フロロカーボンでもOK)を巻いて針を1,2本付け、1.5m前後の竿から垂らし、エサを棚まで沈みこませるだけです。
具体的な釣り方は、針にオキアミを付けて海へ投入。
この後ラインをどんどん送り出して、エサ付きの針が自然に沈むようにします。
一定の時間をおいてオキアミを一つまみずつ流します。
この時、撒いたエサと、付けエサを一緒に沈ませることがこの釣りのポイントで、釣果が大幅に変わります。
(針の大きさや使うラインにより沈み方が変わりますので、各種ガン玉や板錘等を使うと沈み込みの調整がしやすいです。)
ボート釣りでは珍しい釣り方でしたが、磯師の方々は完全フカセと言い普通に行うそうです。
ある程度ラインが出せたらオキアミをひとつまみ投入。
その後はリールをフリーの状態のままラインが自由に出るようにします。
潮に乗るとラインはそれなりの勢いでパラパラとでます。
ベイトリールの場合はクルクルとスプールが回りラインが出ていきます。
魚が釣れると、ラインの出方が半端じゃなく出だしますので慌てずサミング等でラインを止めます。
その後、ラインを巻くのですが、結構大物が多く釣れる釣法でしたので、巻く楽しみは格別です。
この釣りは、潮の流れがそれなりに弱めであればエサを付けた針が上層、中層、下層の全層を通過して、それぞれの棚にいる魚にエサのアピールができます。あまり潮が強いと全くエサが沈まず、表層を漂います。
この釣りは、ベイトリールを使って流している時に真鯛が掛かると、一気にラインが引き出されます。
スプールがものすごい勢いで回りだすので、すぐにサミングできないと大バックラッシュとなります。
何度バックラッシュしたことか・・・真鯛や青物がラインを引っ張っていった時はバックラッシュがひどく
ラインが訳の分からない絡み方をして、慌ててラインを手繰って手釣り状態で釣りあげました。
ですので、ラインを流した後はドキドキものです。
しかし、この流した後の待ち時間がたまりません!
めったにありませんでしたが、喰い上げてきた魚がいて、やたらとラインがたるむこともありました。
どの釣りも一緒で、時々きき合わせすることが大事なんですね!
ご存じない方は一度お試しあれ。