あのひとだけ

気温が高くなってきたので、街行く人が薄着になり、肌の露出も多くなってきました。10代の頃は、そうした光景を見るだけであんなことやそんなことを考えてしまいました。

この頃は、腕や脚、服の上からでもわかる胸の膨らみに目が行くことはあっても、それ以上の欲望はほとんどありません。いや、全くないわけではありませんが、目の前のその人ではなく、ずっと昔から好きだったあの人のことが頭に浮かびます。

相手は誰でも良いからそういうことをしたい！と思うことができれば、毎日がもう少し楽しいのかもしれないけれど、街行く人を見て思い出すのも、そういうことをしたいのも、幸か不幸か、あのひとだけなのです。