こんにちは。行政書士もできる往年の映画ファンgonzalezです。
訪問ありがとうございます。
二言目にはボトルとラベル両方のデザインは、購買意欲に影響するので重要。と説いてきた。
まあ、自分にとっては確実にそうなのだが。でも恐らくは世間的にも一定程度の影響力があるんじゃなかろうかと踏んでいる。
で、これがまたグッドデザインで好い感じ。
『パスポート』 Passport 1,220円（税別） 750ml
グリーンの四角いボトル。手に取ってラベルを眺めるには中々具合の良い形状。手に馴染む。
バーボンのボトルによく見られる丸瓶で、いかにも大量生産されました。みたいなチープさは全く感じられない。この銘柄のために特別にデザインされた形状、そしてカラーのように思わせる。
何年か前にマイナー・チェンジが施され、以前よりも丸みを帯びたスタイルになったような気がする。
ラベルを見やればこれも消費者（自分）の興味を掻き立てるデザインである。
正面最上部にやや控えめに｢Passport Scotch｣と銘柄が印字されている。もしかして正式名称はパスポート・スコッチなんだろうか？
そしてこのラベルに対する最大の関心事はその下部、ボトル正面の中央部に縦長に連なる五つの紋章だ。
もしや蘇格蘭の王家の家紋なんだろうか。あるひは代々続く蒸留所を運営する由緒ある家柄の家紋なんだろうか。これはよく見かけるし。普通はまずそれを連想するだろう。
しかしてその正体は、なんと古代ローマ帝国の領土内での通行許可証のデザインだそうだ。なるほど、と理解した。だから『パスポート』なんだな。
確かにこれは後発の比較的新しいブランドなので、世界に通じるスコッチを、との願いが反映されているんだろう。
ところで、肝心の中身を吟味してみよう。
開栓。香りは…さほど強くない。アルコールの刺激臭も感じられない。が、日数が経過した後に甘いヴァニラ香が現れた。
グラスに注いでみると、刺激的なエステル臭がする。これは予想していた通り。
一口含んでみる。ピリピリ感が口腔内いっぱいに広がる。
そこで、少々加水。エステルっぽい香りがトーンダウン。
これも一口。うん、ストレートのときよりもマイルドになる。でもピリピリとした余韻が長い。
では加水して1：1の割合に。すっかり平板になった。マイルドで飲みやすい。現代的なライト感覚の流れに属する。
さらに水1、パスポート2の割合で氷を一個。これだと結構バランスが良くなる印象だ。
ということで、ストレートだとちょっと刺激的なので1：1の水割りなら何杯かいけるだろう。
テイスティングの印象は、リーズナブルではあるが安酒感は全くない。ただし、さほどの個性を感じさせるものでもない。もっともそれこそが最大公約数的に受け入れられるための世界戦略なんだろが。
値段を言へば、同価格帯ではもっと個性的な美味い酒もある激戦地区に属する。ゆえに同レベル同士の競合となるとやや旗色悪し。
但し、嬉しい750ml入りである。
酒類販売店舗の棚でひときわ目立つ美しいボトル。一度試してみるのもいいかもね。
本日も最後までお読み下さりありがとうございました。
追記：このテイスティング記事は2016年12月の執筆です。
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