こんにちは。行政書士もできる往年の映画ファンgonzalezです。
訪問ありがとうございます。
広瀬すず。もう安定的横綱クラス、絶対クィーンの若手女優だろう。
その人がTVドラマに主演するとなれば業界からも大注目されようといふものだ。もちろん彼女の支持層からも期待大。
えっ、自分ですか?正直自分にとってすずちゃんの女優としての評価は高レベルであるが、支持するとなると実姉アリス嬢かな…。って、そんなことはどうでもよろしい(照)
とにかくすずちゃんが出演しているので観た。
すると、田中裕子と小林聡美の芝居上手な二人がいて、どうにも彼女らのほうに目が行ってしまう。やっぱ芝居ができる俳優ってイイよね。
で、田中裕子だが、ずいぶんと老けたもんだなあ。との感慨を抱きつつ眺めた。
80年代あたりの彼女が若い頃から現在に至るまで全然注目しなかった。なぜ人気があるのか、どこが好いのかさっぱり分からなかったので。
それもそのはずで、彼女のルックスが己の関心の埒外にあったから注目しないし、その好さも分からない。といふより分かろうとしなかった。のが本当のところだ。
大袈裟な演技とは無縁な役柄だが、セリフ回しやちょっとした所作動作が自然体で引き込まれる。巧みだなあ。と感心しきり。若い頃から演技派でやってきたがさらに磨きがかかったんだろうな。さすが「文学座」出身の舞台女優だけある。三人の中でもダントツの力量だ。
ちなみに、彼女の役名は林田亜乃音。「Anone」である。
次いで小林聡美がいつもながらのちょっと上から目線でぶっきら棒だが知的かつちゃきちゃきした女性に違和感なく扮している。『ゴジラvsモスラ』(‘92)も例外ではなかったし。
ラヂヲのトークもてきぱきして小気味好いので、もしかしたら素に近いキャラばかりオファーが来るのだろうか。だとしたらもはや演技じゃなくて、本人役で本人出演みたいな感じなのか。
本作でも竹を割ったような性格で少々エキセントリック入ったキャラも変に浮いていないところが見事なバランス感覚だ。
TVドラマ『3年B組金八先生』(‘79)でデビュー。映画『転校生』(‘82)での体当たり的演技が忘れ難い強烈な印象を残すが、TVドラマ『やっぱり猫が好き』(‘88)で、もたいまさこと室井滋を相手に喜劇をこなして演技力を見せつけたことも印象深い。
では、広瀬すずはどうか。
はっきり言って胸キュン青春ラブストーリーのjk役なんかよりずっと好い感じだ。彼女は軽佻浮薄なお手軽青春モノよりも、本格的ドラマの方が芝居の上手さが光る。演技派女優として評価できると思う。
『四月は君の嘘』のレビューで「青春ラブストーリーの活動過多的ヒロインよりも『海街diary』や『怒り』のような落ち着いた芝居の方がより良いパフォーマンスを発揮するんじゃないか」と言及したが、今でもそう見ている。
(超大型地雷映画『四月は君の嘘』で大爆死:参照)
本作では、今までほとんど笑顔らしい笑顔を見せていない。実体験としての過去と、記憶の改変による過去を併せ持つ複雑なキャラであり、若くしてホームレス状態といふ初の役柄である。
彼女演ずる辻沢ハリカの語りかける口癖が「あのね・・・」。ここから主役が二人の女性であろうことが窺える。
観ていると演技らしい演技をしていないように思えるが、それは恐らく熱度が低い役柄ゆえ抑制された演技を指導されており、それを心掛けているからだろう。表情の変化が乏しいので、目の動きが文字通り目立つ。微妙な芝居。口調も一本調子だが、これも計算されてのことだろう。
溌剌としたjk役を期待する向きには肩すかしを喰らわせる役どころである。だが、視聴者はそんなすずちゃんを期待しているだろうか。いや、いないだろう。gonzalezのようなつむじ曲がりは別として。
で、案の定視聴率を稼げない状態が続いているが、役者を観るぶんには堪らない番組だ。
江口のりこや阿部サダヲの他、瑛太や火野正平らがしっかりと脇を固めており安定感抜群。殊に阿部サダヲが醸し出す平衡を失しない軽妙さはコメディリリーフとして成功。
二転三転するエピソードの積み重ねは物語の行方が先読み不能でスリリング。笑うべきかどうか迷う珍妙な雰囲気がドラマ全体を覆っているのも興味深い。
しかし観たいのは女優・広瀬すず。なので、ハリカの今後が一番気になるのは当然。でも自分には全く見通しが立ちません。
ところで、すずちゃんとアリス嬢がダブって見えることが頻繁にあるので、一人観て二度美味しいと言ふべきか?
本日も最後までお読み下さりありがとうございました。
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