KS

「生酒」って書いてあると、日本酒のことがよくわからなくても飛びついてしまいますね。

何となくすごいんじゃないかというか、アウトレットワインのような「ファスト日本酒」みたいな…。




SK
生酒飲みたい、というときもありますし。

OS
やはり生酒ってイメージいいんですか?

SK
生酒イメージいいですよ!あまり日持ちがしないし、でも少し置かないとおいしくならないし。
色々なウンチクが面白いです。



OS

そうなんですか!




SK
よく違いはわからないんだけど、生酒いいじゃん!みたいな。ありがたみがある感じでしょうか。
フレッシュな野菜を食べるみたいな…。



KS

そうそうそう。




SK
だから女性はハマっているんじゃないでしょうか。



OS

実は、生酒ってとてもリスキーなんですよ。

生酒は火入れをしないと…ここからは専門的になるんですが、一般の冷蔵庫で冷やしておいても

熟成が始まってしまうんです。「紀ノ重」さんは、マイナス=氷温の冷蔵庫があるんです。導入して下さったんですね。





SK
その為だけに?生酒の為だけにですか?



OS

そうです。

ですから、良い状態で提供できるんです。

生酒はマイナス4度くらいで保管をしますが、限りなく熟成はしにくいと言われています。

ただ実は生酒は積算100度と言われていまして、例えば4度の冷蔵庫に入れておくと25日…単純に4×25100という計算ですが…で「生熟」が始まります。

そうすると味がまったりしてきて、生のフレッシュな味わいから、甘味と、まったり感が出てきて何杯も飲めなくなります。それを私達の業界では「生熟」と言っています。

でも、一般方とくに女性が飲めば、「甘くて美味しい」と言われるんですが。でも、業界のプロが飲めば「生熟してるよ」とか、「生老()ねしてるよ」などと言われますね。





SK
なるほど、マイナス(のイメージ)なんですねー!



OS

そうなんです、本来持っているお酒の味ではない、と。





SK
でもしょうがないですよね、プロはそうでもアマは美味しいと感じているし。



OS

ですから、そこが難しいところで。

でも、杯は進まないんですよ、まったりしてしまうので。

ただそれは業界のいけないところですよね、観念にとらわれてしまっているというか。



SK
「紀ノ重」の生酒ブームは女性達が作っていますから。






⑦に続く…