今日は午前中は、時差出勤して早出で仕事、午後はがん専門クリニックで「高濃度ビタミンC点滴」と「遺伝子治療」の同時投与と多忙な1日でした。


今週は月曜日ではなく火曜日に抗がん剤治療を最大容量で投与したので、吐き気は回復したものの、木曜日に発熱するなど体調自体は倦怠感が抜け切らず「イマイチな感じ」でしたが、何とか復活し午前中は会社で2件の商談をこなし、午後の治療も気合いで乗り切りました。

特に「高濃度ビタミンC点滴」は、前回の50gから75g(レモン3600個分)に増量しました。

今回も喉の渇きが凄まじく、治療直後からペットボトル2本をほぼ一気飲みです。

「高濃度ビタミンC点滴」もハイパーサーミア同様、「治療実感」を感じられるので、「私に合ってるかも知れない」と受け止めています。


私の命を救った「腹腔内化学療法」は、将来的には標準治療になると確信していますが、現時点では「未承認治療」の位置づけです。

治験が終了し自由診療扱になっても、標準治療の抗がん剤治療と共に「治療の両輪」に位置づけ可能な限り継続したいと考えています。

ですので、「エビデンスがない」=「統計的有意差がない」=「効果がない」とする、いわゆる「自由診療アレルギー」は私にはありません。

あくまでも「費用対効果」を総合的に判断するスタンスです。


しかし、不当に高額な自由診療クリニックの存在には注意しなければなりません。

抗がん剤パクリタキセルはジェネリック薬で数千円程度の安価にもかかわらず、薬価の120〜160倍を腹腔内化学療法の都度料金として掲示している豪華な内装のクリニックを偶然ネット広告で見つけ我が目を疑いました。


わずか半年間の治療費が高級車を新車で買えてしまうぐらい高額です。

自由診療ですので、当然還付もなく全額キャッシュアウトします。

しかも、院長の専門はがん治療と無関係な分野で臨床の経験もありません。

膵臓がんだけに限れば、この院長より患者である私の方が恐らく詳しいでしょう。

にもかかわらず、「オーダーメイド」の「専門性の高い」「最新医療」を謳っているのはほとんど詐欺に近い雰囲気を禁じ得ません。

仮に私が現在行なっている標準治療以外の治療をここで1年間ほど続けたら手元にある退職金が「蒸発」し「病後破産」してしまうでしょう。


金融の世界で言えば、社会問題化した「闇金」の「トイチ」(借入金利が「10日で1割の金利」の略で年利 365% (単利)、年利 3142% (複利)の金利のこと)の方が良心的に思えてしまいます。

貸金業法の上限金利などのように何らかの規制は必要だと思います。


標準治療として承認されるためには、奏功率5割超、つまり100人のうち少なくとも51人以上に効果がなければなりませんが、難治がん患者から見れば、100人で10人に効果があるのなら希望が持てます。

「打率1割程度の未承認治療」でも、もしかしたら効く(=生存出来る)かも知れないと、私のような難治がん患者は考えてしまうのです。

インターネットを使い国内外の臨床報告などを未だに読み漁っているような患者は、現状の治療に不満はないものの、常に何か新しいヒントがないかと探し回る命を諦めない人なのです。


「往生際が悪い」と思われるかも知れませんが、「悔いを残さないよう出来るだけのことはしておきたい」との想いを胸に刻み「可能性がある限り」悪徳業者に引っかからないよう注意しつつ粘り強く闘病していくつもりです。