阪神淡路大震災
この天災を思うとき、思い出す出来事があります。
かんちゃんは、その2年ほど前までわたしがパート勤務していた会社の同僚でした。
早起きのかんちゃんは地面が揺れたとき、もう起きていました。
「やばい!!」
あわてて外へ飛び出してから数分後、住んでいた文化住宅は全壊しました。
わたしが勤めていた、その職場は
正社員、契約社員、パートタイマー合わせて、女性ばかり40人ほど。
それを取りまとめていた課長(男性)のことを
女性たちはボロクソに言いながらも好きだったと思います。
わたしは彼と面接のときに話しましたが、なんとも暖かい感じのする人でした。
かんちゃんが被災したと連絡を受けた課長は
かんちゃんと仲のよかった2人を呼んで、自分の財布を渡し、
「女の人のもんはわからんからなぁ・・
なんか着るもん、買うてきてくれへんか。
それと、食べもん。悪いけど、急いでや。」
と言ったそうです。
2人が戻ると、かばんにそれを詰め、かんちゃんの所へ向かったそうです。
交通手段はありません。
線路づたいに歩いて、かんちゃんのいる場所まで・・。
かんちゃんは言いました。
「課長の顔見たとき、ほんま、ありがたかった。
一人で心細かったからなぁ・・もう、この会社に骨埋めるわ(笑)。」
かんちゃんとは年賀状の仲(笑)ですが、
あのときの課長・・どうしてるのかな・・。