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おとひめ①
①からの続き
その時、オトタチバナヒメが
最後に詠んだ和歌が
さねさし 相模の小野に
燃ゆる火の
火中(ほなか)に立ちて
問ひし君はも
以前、火攻めに遭った時、
相模野の燃えさかる火の中に
立ちながら、
わたしのことを
気遣って下さった君よ
せっぱ詰まった時でも
自分のことを気遣ってくれた
夫への感謝の気持ち
愛する夫が
使命を果たすためなら
自分が犠牲になることを
厭(いと)わない、
ゆるがない信念をもった
「大和魂」
きっと入水した後は
海宮界の「おとひめさま」に
なられたと想像しています。
おとたちばなひめ
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おとひめ
お祓い師「おとひめ」の
名前の由来です。
オトタチバナヒメが
入水した後、
海は静かになって、
船は無事に
海を渡ることができました。
それから七日後、
海岸に
オトタチバナヒメの櫛(くし)が
流れ着きました。
ヤマトタケルは、
「吾妻はや」と嘆いて、
オトタチバナヒメのお墓を作り、
その中に櫛を納めました。
日本の東部を
「あずま」と呼ぶ
地名起源説話があります。