私は愛知県名古屋市の夫婦問題相談室リボーン 今枝朱美です。
専業主婦になり子育てするって私の二十歳のころの夢でした。
その時代は男女雇用機会均等法が成立する前だったので、専門職以外で女子が会社でできることは、電話番、お茶くみ、コピー取りくらい。
時代の先が読めずあさはかだった私は、お金を稼いでくるのは男である夫の仕事だと考え、女である自分は結婚して専業主婦となり自分で子育てすることが夢となっていました。
私は家の仕事(家事育児)は外の仕事と同等で価値のあることだし、それを全部自分の思い通りにできるんだから、素晴らしいことだと思っていました。
姉たちが夫の両親と同居し、子どもは保育園に預けて働き続けていることが大変そうだったので、そうはなりたくないと考えていたようにも思います。
ここまで読んで、今枝は調子のいいこと言っても理想と現実は違ってきっとワンオペ育児に苦しんだんだろうと予想する人もいるかもしれませんね。
違うんですよね~~。
私は楽しかった。
結婚するまで実家暮らしで一人暮らしもしたこと無かったけど、炊事洗濯掃除、アイロンかけや庭いじり、部屋の模様替えや買い物、家計の管理、何をやっても楽しかった。
すぐに子どももポンポンと3人生まれ、布おむつも手縫いし母乳育児はさすがに大変だったけど、毎日公園でママ友とおしゃべりしたし、子どもが育っていくことが楽しかった。
全部を完ぺきにやることなんてできっこないから、多少のほこりで死ぬわけじゃないしと掃除をサボり、離乳食も取り分けつぶしてお湯で薄めればいいって感じだし、夜は添い寝や本の読み聞かせをしなくても子どもだけでさっさと寝るようにしたし、まぁいっか!って手を抜くところは適当にしといた。
一応私は何でも無難にできる方ではあるけど、だからこそ今みたいにネットで育児情報が氾濫していたら、あれもこれも完璧にやらなければと大変なことになっていたかもしれませんね。
そしてこんなにSNSでリア充アピール写真投稿されたらさすがに心穏やかではいられなかったかもしれない。
他人のことが気になるなら見ないのが正解。
自分を知ることも大切です。
まあ、単に私は好きでやっていましたから。
最近はまた専業主婦に憧れる女性が増えたらしく、厚労省調べでは3分の1が希望していると言われて、理由の1位は「仕事と家庭の両立の難しさ」だそうです。
両立が難しいと考えて専業主婦を選んだら、誇りと責任をもって専業主婦業をこなしてくださいね。
専業主婦ってやりがいあるし、子どもの成長を見逃さないし、可愛い子どもと一緒に居られるから得した気分にもなれるし、いいこともいっぱいありますよね。
そして子どもはいつまでも赤ちゃんじゃないから大丈夫。
睡眠不足や立ったままの食事やドアを開けてのトイレも3年と続きません。
「夫に家事や子育てをやらされている。押し付けられている。私はこんなに我慢している。」と思ったらやってられませんが、「私が専業主婦を選んだ。好きでやっている。子育てが大変なのは当たり前で今だけのこと。」と思って楽しんでほしいです。
勘違いしてほしくないのは、私ができたんだからみんなもがんばれ!と言っているのではないということ。
誰にも適性や得意不得意や好き嫌いはあります。
大事なのは自分の力量を知り無理しないこと。
5の結果を出すのに、力量が8の人と2の人では大変さがずいぶん違います。
8の人は余った3をさらなる上を目指して使ってもいいし、相手のフォローに使ってもいい。
2の人は2頑張っている自分を認めてあげて、足りなないところは相手に助けてもらえばいい。
家事育児で喧嘩になっている人たちは、ほとんどが上を目指しすぎて足りないところを相手のせいにしています。
これはお互いさまにです。
言い換えれば相手をじゅうぶんフォローできる力がどちらかにあれば喧嘩にはなりません。
できていない自分を謙虚に認め、足りないところは相手に助けてもらってください。
(もう一方はフォローできるほどの力がないことを認めてください。)
「手伝う。助ける。って何?!!!」
「家事育児は私だけの仕事じゃないのに。」
って声が聞こえてきそうですね。
たとえば夜一緒に食べた食器の片づけ、仕事から帰った後や休日の家事や子育てはふたりでしてくださいね。
昼間やることが何らかの理由で夜までにできなかったときは、「ごめんね、今日は〇〇でできなかったから手伝って~。」でいいし。
勝った負けた、損だ得だ、白だ黒だと言っていても解決にはなりません。
夫婦は二人でワンチーム。
専業主婦は家族の中での立派な役割です。
どちらかだけの収入で生活できるのであれば、感謝の気持ちを持ち楽しんで専業主婦をしてください。
手元に入る金銭という意味での生産性はありませんが、家をきれいに維持できたり、子どもが自分の手をかけたように成長していくという結果も得られます。
専業主婦、いいじゃないですか。
自分のできる範囲で無理をしないように、今の時期だけの家事育児を楽しんでくださいね。