【真夜中のひと時】の４話にしようか迷っていましたが、
この２月に【闇の中】というタイトルでUPした記事です。
あれ以来あの夢は見なくなりました。人の心の中には水瓶があるそうです。いっぱいいっぱいに溢れそうになると少しづつこぼれて記憶から消してくれるそうです。
【闇の中】
ここ数日、
明け方の恐ろしい夢に悩まされている。
こんなに助けを叫んでいる者がいるのに
誰も助けようとはしない。
みるみるまに砂にうもれていく。
「絶対許さない！」などど、ひどい様子の私が暴れている。
目が覚めて時計を見ると、まだ寝れる時間なのに
・・・それ以降は、まったく眠れない。
いったい何と戦っているのか。
誰と争っているのか。
ふうちゃんが、私の顔を覗いている。
穏やかな生活がいい。
平凡で、ゆっくりと時間が流れていく。
死後の世界のようなものなのか。
大丈夫、大丈夫。
両親より先には逝けない。
いつも不安定だった。誰にも頼れなかった。
やさしくなんか、されない。
一見、いい家に住み、子供は有名私立校に通う。
外車が２台あり、ベビーシッターを雇う。
が、実情は砂の家だった。
世の中で一番恐ろしいのは「人」だと。
闇の中で暮らしていた２０年前。
あの頃の夢なのだろうか。
なぜ今になっても、あの頃を思い出すのだろう。
忘れてしまいたい。
どうして神様は
こういう私の記憶を消してくれないのだろう。
ふうちゃんに・・・
泣きながら、救いを求めた・・・
私は愚かな人間だ。。。
つづく・・・
